それは・・・おやつです。
尿のpHを酸性に保つには!
当コラムでは何度も説明をしておりますが、ストルバイトや膀胱炎の原因は尿のアルカリ化です。
また、尿のアルカリ化の原因は1日3回以上の食事や間食(おやつやご褒美)、置きエサなどによる空腹時間の短さです。
もしくは、ドライフードへの肉類のトッピングや穀物不使用フード、手作り食などによる高たんぱく質な食生活。
ですので、適度なたんぱく質量が含有した食事を1日2回与え、食べ残しは置きエサにせず、間食も与えなければ尿のアルカリ化を防ぐ事が出来て、ストルバイトや膀胱炎を予防する事が出来ます。
しかし、ご相談やお問い合わせをいただく方の中に、上記の食生活を徹底していただいているにも関わらず、膀胱炎やストルバイトを発症してしまうケースがあります。それは何故でしょうか?
本当におやつを与えていませんか?
こちらからご紹介したフードをご利用いただいており、食事の量や回数も問題が無いにも関わらず、尿のpHが安定しない場合があります。
おやつやご褒美などの間食も与えていないと言う事で、何が原因で尿のpHが安定しないか分からない。。。。
しかし、尿のpHが安定しない原因は必ずあるはずなので、改めて詳しく生活内容をお聞きすると、次のようなお答えが。
「おやつは与えていないが、薬を飲ませるのに缶詰を少し昼間に与えています。」
「水を飲まないので、鶏スープを1日に何回か飲ませています。」
「寝る前に歯磨きガムを食べさせています。」
「台所の足元で欲しがるので野菜の切れ端を少しだけ。。。」
「おやつは与えずにフードの粒を少しだけ。日中に欲しがるので。」
いや、それ全部おやつです。それ全部が尿のpHをアルカリ性に傾ける原因に・・・。
また、1日2回の食事及び間食を与えない食生活を徹底すれば、薬は食事に混ぜれば気にせず(気付かず)に食べてしまいます。
薬を飲ませる為に嗜好品を使用すると、尿のpHに影響が出るだけで無く、嗜好品欲しさに食事の好き嫌いにも繋がる恐れがあるので注意が必要です。
酸性に傾け過ぎるとシュウ酸カルシウムが心配・・・。
ドライフードのパッケージ裏面や販売ページの説明欄などに、「尿がアルカリ性に傾くとストルバイト」「尿が酸性に傾くとシュウ酸カルシウム」の発症の危険性があります。のような事が書かれているのを良く見かけます。そのような影響もあってか、尿を酸性に傾ける事を躊躇する方がおられます。
しかし実際は、シュウ酸カルシウム発症の原因は尿の酸性化ではありません。シュウ酸カルシウムは尿がアルカリ性でも発症する場合があり、ストルバイトと違って尿のpHが発症の原因ではありません。
ですので、尿のpHが酸性に傾き過ぎる事を心配する必要はありません。
年齢や体質に見合った適切な栄養バランスのフードを使用し、食事は1日2回、間食を控えてしっかりと尿のpHを酸性に維持するように心掛けましょう。