今年最初のコラムもやっぱりこのネタ!



今年もこの話題。このお悩みが。きちんと理解しよう!
年末年始もやっぱりこのお問い合わせがダントツトップ。そうです。ストルバイト。どうしてこんなに多いのか。もちろん、従来に比べしっかりと健康診断をうけている子達が増えた事や、日常の体調の変化をしっかりと見極めてくださる飼い主様が増えた事も大きな要因だと思います。しかし、大変失礼ながら経験不足の獣医師が増えた事も関係しているように思います。その理由は。。。




ストルバイトの結晶は出来て当たり前?
健康診断の一環で尿検査をうけると、尿中にストルバイトの結晶が!日常の生活では全く問題無かったのでビックリしました!なんて事がとっても多いです。どうしてこんな事が起きるのでしょうか。何故なら食後の尿中にはストルバイトの結晶が存在(生成)していても何らおかしくはありません。特に動物病院が開院する頃の午前9時や10時頃と言うと、犬や猫は食後2時間程度。その時間帯に尿を採取するとストルバイトの結晶が検出される可能性は非常に高いです。しかしそれだけでは問題があるかどうかは正直分かりません。何故なら、食後2時間程度の尿中にはストルバイトの結晶があるのが普通。常識です。もちろん無いに越した事はありませんが、あっても異常ではありません。それなのに、ストルバイトの結晶が見つかった時点で「この子は結石体質です!」なんて言われると「そうしよう・・・涙」ってなりますよね。ストルバイトの結晶は出来て当たり前。見つかって当たり前。そう思ってください。だからと言ってみんなが結石症にはなっていません。ストルバイトの結晶が見つかったからと言って結石症ではありません。結晶が固まってはじめて結石症です。




ストルバイトの予防に大切なのは溶解!
食後の尿中にはストルバイトの結晶があっても問題ありません。しかし、問題なのはそのストルバイトの結晶がいつまであるのか?ストルバイトの結晶は生成された後に通常は溶解、溶けて無くなってしまいます。溶けずにいつまでも尿中に存在し、次から次へと生成されたストルバイトの結晶と結合しあって大きな結石となってしまいます。それが結石症です。ですので、尿検査はストルバイトの結晶が溶解されて無くなっているはずの食前にうけてください。食後にストルバイトの結晶が検出されても、食前にストルバイトの結晶が検出されなければ問題ありません。ストルバイトの結石症の予防に大切なのは「ストルバイトの結晶を作らない」のではなく、「ストルバイトの結晶を溶かす」事が大切なのです。溶かす為には、数時間の空腹時間を作る必要があります。ダラダラご飯やおやつを食べていてもストルバイトの結晶は溶けてくれません。ストルバイトを結晶をしっかりと溶解、溶かして無くす食生活をお心掛けください!実際にどのような食生活を送ればストルバイトの結晶を溶かす事が出来るのか。お悩みの方、お気軽にご相談ください。

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