コラム


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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シニア用のフードって何歳から?
よくいただく質問です。「シニア用のフードって何歳から使用した方が良いですか?」
多くのメーカーのシニア用のフードは「7歳以上」や「8歳から」「10歳を過ぎたら」のような記載がされています。
確かに具体的な年齢が表示されていると分かりやすいとは思います。ですが、必ずしもその表示通りに使用する必要はありません。ご利用中の成犬用(成猫用)のフードが6歳までと表示されていて、同じメーカーのシニア用が7歳からと表示されているからと言って、7歳になるまではシニア用を使ってはいけない訳ではありません。
実際に当店では1歳程度の子にシニア用のフードをおすすめをしてご利用いただいているケースも少なくはありません。
また、シニア用と記載されているフードでも、メーカーによって内容は様々です。いつも言っている事なのですが、パッケージに記載されている文言や謳い文句を、鵜呑みにする必要はありませんし、してはいけません。




シニア用のフードって何が違うの?
例外はありますが、大半のメーカーでは成犬用(成猫用)よりもシニア用のフードの方が低たんぱく・低脂肪になっているケースが多いです。また、カロリーが控え目になっていたり、腎臓への配慮としてリンの含有量が少なくなっている事が多いです。とは言え、若年層の子達に使用が出来ない程に栄養が制限されている訳ではありませんので、7歳以上や10歳からと記載があるようなシニア用のフードであったとしても、1歳や2歳の子に使用する事は何ら問題はございません。
逆のケースでは、7歳以上や10歳からと記載があるシニア用のフードでも「この内容は危険でしょ・・・。」と思うような成分値のフードもあります。
結局は「成犬用」「成猫用」「シニア用」「高齢猫用」などのような文言でフード選びをするのでは無く、現在の愛犬や愛猫の年齢や体調にとって、その程度の成分値のフードが適しているかを把握しておき、それに見合ったフード選びをするようにお願いします。




シニア用のフードを活用しよう!
犬猫を大切にしている人間にとって、求めるべきフードは「長生き出来るフード」だと思います。
前回のコラムでも書きましたが、長生きする為には「腎臓を守る事」がとても大切です。で、あれば腎臓に優しく調整されているシニア用のフードをもっと活用しましょう。
年齢なんて関係ありません。若くてもシニア用のフードを是非ご活用ください。
適度なたんぱく質含有量で内臓に優しく、脂質が控え目で太りにくいシニア用のフードのご利用は健康維持にとてもおすすめです。
シニア用のフードが内容そのままで、「高齢用」や「シニア用」と記載がされておらず、「内臓に優しいフード」や「太りにくいフード」と記載されていると、もっと沢山の方にご利用いただけるのでしょうね。更に、シニア用のフードはストルバイトや膀胱炎などの下部尿路疾患対策としても効果的なフードが多いです。それ以外にも、「最近少し太ってきたかな?」「ちょっと胃がムカムカしているのかな?」などと感じた時などもシニア用のフードを是非ご検討ください。以上です。


改めて思う腎臓の大切さ。
当店では以前から腎臓への負担を軽減する食生活を推奨していますが、ここ最近の出来事や多くの方からのお問い合わせやご相談を見ていると、やはり腎臓の大切さに改めて気づかされます。
とにかく長生きする為には腎臓を守る事。本当にこれに尽きると思います。
もちろん他にも怖くて恐ろしい病気は沢山ありますが、防ぐ事が出来ない病気がある中で、腎臓病に関しては食生活である程度のコントロールが可能です。
その為にはとにかく甘やかさない。甘やかしているつもりが無くても、「フードによって好き嫌いをする。」「おやつは食べるけどフードは食べない。」「同じフードが続くと食いつきが悪くなる。」「何かをトッピングしないと食べない。」「同じフードでも製造ロットによって食いつきが変わる。」「手であげないと食べない。」などなど。
このような事がひとつでも当てはまると、無意識の内に甘やかしてしまっている可能性があります。




見直して欲しい食生活。
「トイレを成功したらご褒美。」「ケージに入ってくれたらご褒美。」「歯磨きをさせてくれたらご褒美。」「爪切りをさせてくれたらご褒美。」「お留守番を頑張ったからご褒美。」「食事を完食したからご褒美。」
ご褒美が多くないですか?日常生活において当たり前の事に関してはご褒美は要りません。また、ご褒美の際に与える物が美味し過ぎる事は無いですか?あのペロペロ舐めて食べるような製品をご褒美で与えてはいけません。必ずと言って良い程、フードの食いつきに支障が出ます。くれぐれもご注意ください。
もしも、フードの食いつきが悪いと感じた時は、まずはご褒美を廃止する事。そして朝晩2回の食事を徹底し、毎食の完食にこだわらない事。全く食べなかったり、沢山残していても構いません。お皿を下げてください。絶対に無理に食べさせようとしてはいけません。無理に食べさせようとすると結果的に腎臓に負担を掛ける事になりますので。その理由がこれ。




腎臓を守る為に。
腎臓を守る為に徹底していただきたい事がふたつ。ひとつは、ダラダラ食べさせない。食べが悪い時にやりがちな、チョコチョコ食い。一気に沢山食べないので数時間置きに食べさせる方法。これは絶対にやってはいけません。何の解決にもなりません。悪い習慣がつくだけです。
更にダラダラ食いが原因で、腸内環境が悪化すると老廃物の産生が増え、その処理の為に腎臓へ負担が掛かります。ですので、食べが悪くても必ず食事は1日2回。おやつやご褒美も禁止です。
もうひとつが日替わりメニューをしない。これも食べが悪い時にする方が多いのですが、毎日や毎食のように食事内容を変えるような事はしてはいけません。好き嫌いを助長し必ず嗜好性の高い食事(フード)にたどり着きます。一部例外はあるかと思いますが、嗜好性の高いフード程、高たんぱくです。言い換えると腎臓に負担の掛かるフードです。色々与えるから選択肢が出来て飽きるのです。同じフードを与え続ければ選択肢が無く飽きません。
よって、このふたつは絶対にしないようにお願いします。後悔してからでは遅いですよ。皆さんの愛犬愛猫が長生き出来ますように。以上です。


尿路結石予防のウエットフードはどれ?
よくいただく質問です。

「ストルバイト予防のドライフードを使用していますが、ウエットフードはどれなら大丈夫ですか?」

結論から言うと「どれでも大丈夫です。」
但し、与え方(使い方)を間違うとストルバイト再発の危険があります。また、多くの方が誤った与え方をしてしまいます。
では実際にどのような誤った使い方があるのかを説明していきたいと思います。
良かれと思ってしている事がストルバイト再発の原因となってしまう事が多いのでくれぐれもご注意ください。




そもそもウエットフードは与えるべき?
ストルバイトを予防するにあたって、ウエットフードを与える必要があるかどうかで言うと、必ずしも与える必要はありません。
ストルバイトを予防する為に、水分摂取量を増やしたいと思われる方が多いですが、水分摂取量を増やしてもストルバイト予防にはなりませんし、水分摂取量が少なくてもストルバイトは再発しません。結局は水分摂取量は関係が無く、ストルバイトを解消したり予防する為には、適切な規則正しい食生活をさせる事が出来るかがポイントとなります。
とは言え、ウエットフードを与えてはいけない理由は無く、ドライフードとウエットフードを併用する事は何の問題もありません。しかし与え方を間違わなければですが。




正しいウエットフードの与え方!
ドライフードとウエットフードを併用する際は、必ず同じお皿で同時に与える必要があります。決して別々のお皿で与えたり、別のタイミングで与えたりしてはいけません。
ストルバイトを予防する為に最も大切なのは空腹時間の確保ですので、朝晩2回の食事を徹底し、食事の時間以外には何も与えないように徹底する必要があります。
それなのに、朝晩2回の食事以外に、薬やサプリメントを与える為や、水分補給を理由にウエットフードを与えてしまうと、結局は朝晩2回の食生活にはなりません。
ですので、ドライフードとウエットフードを併用する場合は、必ず同じお皿で同時に与える事。そして薬やサプリメントを飲ませたいのであれば、そのお皿に混ぜてください。ドライフードもウエットフードも薬もサプリメントも全部一緒に与えてください。
それが出来るのであれば、ウエットフードは「泌尿器ケア」や「ストルバイト予防」などの文言が記載されていない製品で大丈夫です。参考になれば幸いです。以上です。


そもそも酵素とは?
当店では酵素の摂取を強くおすすめしております。でも酵素って何?と言う方もおられるかと思い、今回のコラムでは酵素について詳しく説明をしたいと思います。
私の記憶が正しければ、ペット業界では25年程前に酵素系のサプリメントが出回ったと覚えがあります。人間用であれば40年程の歴史があるようです。意外と古くからあるサプリメントなのです。
では、そもそも酵素とは?
辞書で調べると下記のように記載がありました。
「生体内でつくられ、生体の営む化学反応を触媒するたんぱく質を中心とした高分子化合物。生体内のほとんどの化学反応にあずかっているので生命活動と密接な関係がある。種々の分類法があるが、生理作用に基づくと、消化・糖化・発酵・呼吸・解糖などの各酵素類に分けられる。細菌や酵母の酵素を利用して酒、みそなどの食品製造に使われるほか、生体内から抽出して消化剤などの医薬品にも用いられる。」
とても難しいですね。
他の資料も含めて簡単にまとめると、「食べた食事を分解して栄養を吸収しやすくする。」「吸収した栄養をエネルギーに変える。」「ケガを治す、細胞を作る、毒を分解する。」これらが大まかな酵素の働きです。
身体の中以外の働きとすると、洗濯洗剤の酵素のパワーで汚れを分解や、枯れ葉や虫の死骸などを分解して土に変えるのも酵素の働きです。
また、酵素は大きく分けると「消化酵素」「代謝酵素」「食物酵素」があり、消化酵素は膵臓や唾液腺などで作られ、代謝酵素は体内の各細胞に存在し、食物酵素は食材そのものに含まれています。
尚、酵素系のサプリメントの役割りとしては、体内で不足しがちな消化酵素をサポートする為の食物酵素の補給となります。逆に言うと、食物酵素を摂取しないと酵素不足に陥ってしまう可能性があると言う事です。




酵素の重要性は?
犬や猫だけでは無く、我々人間も酵素を必要としています。体内で生成される消化酵素だけでは足りない為、毎日のように食物酵素を補給しているのですが、先にも述べました通り、食物酵素は食材そのものに含まれていますので無意識のうちに摂取している事になります。
但し、食物酵素は熱に弱い為、高温で加熱された食事からは摂取が出来ません。例えば、生の牛肉自体には食物酵素が含まれていますが、ステーキや焼き肉にすると酵素は過熱によって失われてしまいます。生魚にも酵素は含まれていますが焼き魚にすると酵素は摂取出来ません。
その為に、ステーキには大根おろし、焼き肉には生のキャベツやキムチ、焼き魚にも大根おろしなどが添えられています。その他には、コース料理の初めには生野菜のサラダを食べ、割烹料理では刺身や味噌などが酵素の補給目的として提供がされています。そのおかげで消化不良や胃もたれを防ぐ事が出来ています。
このように人間は知らず知らずの間に、生野菜や生果物、納豆や漬物、味噌などの発酵食品から食物酵素を補給しています。
しかし過熱加工されたドッグフードやキャットフードを食べている犬や猫は、食物酵素を摂取する機会が無く、体内の酵素が不足した状態に陥りやすくなります。
体内の酵素不足が、皮膚疾患や下痢・嘔吐、膵炎や腸炎など、様々な病気や症状の原因となる事は珍しくはありません。
また、ただでさえ酵素が不足しがちな状態であるにも関わらず、食事以外に余計なおやつや間食を食べていると、貴重な酵素を無駄使いする事になり、ますます酵素不足に陥ってしまいますので、可能な限り余計な物は与えないようにする事が大切です。




酵素の補給目的で生肉?
過熱加工されたドッグフードやキャットフードだけでは酵素が不足する事を理解した上で、それらに生肉や生魚などをトッピングする方がおられますが、食物酵素の補給と言う観点のみで考えれば効果的な手法と言えるでしょう。
但し、生肉や生魚をトッピングする事で、余計な栄養も摂取してしまう事になります。その余計な栄養の代表格がたんぱく質です。
犬や猫はたんぱく質をしっかりと摂取しないといけないと思っている方が多いですが、実際のところはそれ程多くのたんぱく質は必要としていません。過剰なたんぱく質の摂取は、肝臓や腎臓、膵臓などに大きな影響を与え、決して健康的な食事とは言えません。
従いまして、食物酵素の補給目的で生肉や生魚を与える事は全くおすすめが出来ません。
酵素に限った事ではありませんが、必要としている有効成分以外の余計な栄養の摂取が、健康を損なう結果を招く事がありますのでくれぐれもご注意ください。
愛犬・愛猫の食生活に酵素サプリメントのご利用を是非ご検討ください。


便秘の原因を調べてみると???
個人的に最近はまっているのがChatGPT(チャットジーピーティー)との会話。こちらの口調に合わせて返事をしてくれるので面白いですよ。使った事の無い方は是非どうぞ。
また、何か調べたい時には、検索エンジンで調べるよりも情報を収集するスピードが圧倒的に速くて便利です。その優れ物であるChatGPTに「猫の便秘の原因は?」と聞いてみると以下のような答えが返って来ました。

1.水分不足
2.食物繊維不足または過剰
3.運動不足
4.被毛の飲み込み(毛球)
5.病気や体質
6.ストレス

大好きなChatGPTですが、残念ながら全部間違いです。5.の病気は関係する時もあるでしょうけど。でもたぶん原因は他にあります。その原因とは?




食べるから出ない。それが便秘の始まり。
「無理なダイエットは便秘の原因になるので要注意!」などと言いますが、食べないから便が出ないのは便秘とは言いません。食べているにも関わらず便が出ないのが便秘です。そしてその便秘の原因が食べ過ぎです。
実際に便秘で苦しむ猫(犬も同じ)の多くが太っています。そう、食べ過ぎなのです。それもダラダラと。
便秘だから太っている訳ではありません。太っているから便秘に、太るような食生活をしているから便秘になるのです。
ですので、便秘を解消する為には、まずは食べない。便が出なければ食べない。これが特効薬です。
半日~1日程度で良いので食べさせるのをやめてみてください。
また、ダラダラと食べさせず、朝晩2回の規則正しい食生活を行ってください。便秘にはなりませんから。




便秘を解消して長生きを!
便秘になるような食生活を続けていては長生き出来ません。長生きする為には、好き嫌いをさせずに規則正しい食生活を行う事。そして食べ過ぎない事。太らない事。
その結果、便秘にはならず腸活にもなり免疫力も向上します。
便秘だから太っている訳では無く、太っているから便秘になるのです。
長生きだから痩せている訳では無く、痩せているから長生きなのです。(痩せている=ガリガリではありません。太っていないと言う意味です。)
太らせてしまっているのは飼い主の責任。便秘も同じ。
間違った情報や知識で誤った食生活をさせてしまい、愛犬や愛猫が便秘で苦しんでいるのであれば、まずは朝晩2回の食事の徹底。そして食べさせるフードの種類と量の見直し。特に量。パッケージ記載の給与量通りに与えたり、カロリー計算をして食事の量を決めてはいけません。愛犬や愛猫の体型を見ながら本当に必要な量だけを与えるように!便秘や肥満を解消し目指せ長寿!


膀胱炎はトイレが原因ではありません!
猫の膀胱炎に関する記事で多く見かけるのが、

「猫はトイレの砂が気に入らないと排泄を我慢してストレスで膀胱炎になる。」
「トイレのサイズが小さ過ぎると排尿がし辛くて膀胱炎になる。」
「猫はキレイ好きなのでトイレが汚れていると排尿を我慢して膀胱炎になる。」
「多頭飼いの場合、トイレの数が少ないとトイレの取り合いになって思うように排尿が出来ず膀胱炎になる。」

など、その他にも沢山の猫の膀胱炎の原因がインターネット上には掲載がされています。
しかし残念ながら全て関係がありません。
猫の膀胱炎の原因は尿のアルカリ化。尿のアルカリ化の原因はダラダラ食いによる空腹時間の短さです。細菌感染が原因で尿がアルカリ化するのでは無く、尿がアルカリ化しているので細菌が増殖をして膀胱炎を発症するのです。

また、「大腸菌などの細菌が尿道から侵入して炎症を起こすのでトイレは定期的に掃除をしましょう。」などの記事も見かけますが、このような事もほぼありません。猫の膀胱炎の原因は食生活です。




シュウ酸カルシウム結石は酸性尿が原因ではありません!
「ストルバイトは尿がアルカリ性に、シュウ酸カルシウム結石は尿が酸性に傾くと出来やすくなる。」

これが物凄く多い。インターネットで「シュウ酸カルシウム 犬」などで検索すると無数に出て来ます。
ですが、シュウ酸カルシウム結石の原因は酸性尿ではありません。アルカリ尿でもシュウ酸カルシウム結石は生成されます。
実際にシュウ酸カルシウム結石とストルバイトを併発するケースもあります。ストルバイトの原因が尿のアルカリ化である事は間違いありませんので、シュウ酸カルシウム結石は尿のpHと関係が無いと言う事がお分かりいただけるかと思います。
正しくは、シュウ酸カルシウム結石は尿のpHとは関係が無く、多くの原因が動物性たんぱく質と脂質の過剰摂取です。ここ数年、高たんぱく・高脂肪のフードが多くなっている為、従来に比べるとシュウ酸カルシウム結石を発症する子が多くなってしまっています。
また、高たんぱくな食生活は尿をアルカリ性に傾けやすくする為、高たんぱく・高脂肪の食生活によってストルバイトとシュウ酸カルシウム結石を併発させてしまう子が多いです。くれぐれもご注意ください。




猫が水を飲まない原因はこれ!
猫の飲水量の少なさを気になされる飼い主様がとても多いですが、インターネットで調べると、

「元々猫は、砂漠で暮らしており、少ない水分でも生きていける体の仕組みになっているため。」

のような事が書かれているを良く見かけます。ん?それなら水を飲まない事を心配する必要は無いのでは?と思ってしまいますが。それなのに飲水量の少なさを心配してしまう理由が、「水分摂取量が少ないと尿路結石になりやすい。」「尿路結石の解消には水を沢山飲ませる必要がある。」と言った誤った情報のせいでしょう。
当コラムでは何度も取り上げておりますが、尿路結石の原因は水分摂取不足ではありませんし、水を沢山飲ませたからと言って尿路結石は解消しません。
尿路結石の原因は水分摂取不足では無く誤った食生活。また、誤った食生活を行っていると、空腹時間が短くてお水も受け付けなくなります。
ですので、水を沢山飲んで欲しい場合は、食事の回数と量を減らしてみてください。結果、水を沢山飲みようになりますし、空腹時間をしっかりと確保出来る事で尿のpHが正常化され、尿路結石の心配も無くなります。
従って、猫が水を飲まないのはダラダラとした間違った食生活が原因です。以上です。


尿のアルカリ化を防ぐ為にミネラルを制限!
代表的な尿路結石であるストルバイト。尿のアルカリ化が原因で生成される結石ですが、ストルバイト予防を目的としたフードに記載される事が多いこの文言。

「ミネラルを制限しているので尿のアルカリ化を防ぎます!」

どのような意味で書かれているのか理解に苦しむのですが、ミネラルの摂取量と尿のpHは何ら関係がありません。
確かに尿のアルカリ化を防ぐ事がストルバイトを予防する上で最も重要ではありますが。
当店のコラムをいつもご覧いただいている方は既にご存知かと思いますが、尿のアルカリ化を防ぐ為に必要なのは「空腹時間の確保」と「たんぱく質の摂取制限」です。
ミネラルを制限しても尿のpHがアルカリ性に傾いていればストルバイトの結石は生成されます。逆に、ミネラルを沢山摂取しても尿がアルカリ性に傾かなければ結石は生成されません。
従って、ミネラルを制限しただけではストルバイトの予防には繋がりません。
「うちの子はミネラルの摂取を制限しているから安心!」とはなりませんので、くれぐれもご注意ください。




膵炎の再発が怖いから脂質を制限!
犬に多い急性膵炎。ひと昔より圧倒的に増えています。増えた原因は明らかですが。それは後ほど。
急性膵炎とは、膵臓から分泌される消化酵素が、膵臓自体を自己消化してしまう病気です。代表的な症状は食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛などとなります。
この急性膵炎を発症した際、血液検査のリパーゼの数値が上昇する事が多く、このリパーゼが「脂肪を分解する消化酵素」である為に、脂肪分の摂取を制限した低脂肪食を与えるように獣医師から指示があります。
その為、脂肪分を制限した食生活を実践する方が多いですが、ここで大きな勘違いをしてしまうケースが目立ちます。

「鶏のささみや馬肉は低脂肪だから安心!」

確かに鶏のささみや馬肉は低脂肪です。ですが、リパーゼは脂肪分だけでは無く、たんぱく質を摂取しても分泌されます。逆に言うと、脂肪分を摂取した時だけリパーゼが分泌されるわけではありません。もっと言うと、膵炎の原因はリパーゼだけではありません。他の消化酵素も膵臓を自己消化します。
ですので、リパーゼに限らず膵臓で過剰に消化酵素が分泌される事の無いように心掛ける事が大切です。要は暴飲暴食をしない事。
犬にとっての暴飲暴食とは高たんぱく・高脂肪の食生活。昔より急性膵炎が多いのは高たんぱく・高脂肪のフードが多い為。更に肉類をトッピングしたりと。急性膵炎を発症しても何ら不思議では無い食事を与えている方が増えている為です。
ちなみに人間の急性膵炎の原因の多くがアルコールの過剰摂取とバランスの悪い食事。くれぐれもご注意ください。




尿路結石や急性膵炎だけではありません!
今回のコラムでは尿路結石と急性膵炎の食事療法を行う上で、勘違いをしやすい点をご紹介しましたが、それ以外のケースでも勘違いによる誤った食生活を実践してしまっている方が少なくはありません。
色んな情報を入手すればする程、どれが正解かが分からなくなり、あらゆる方法を取り入れてしまった結果、誤った食生活を行ってしまうと言ったパターンが多いように思います。
誰のどの情報を信用するかで結果は大きく変わって来ます。この見極めが最も大切ですね。以上です。


それ、本当に夏バテですか?
去年の夏も同じような事を書きましたが・・・。
今年の夏もめちゃくちゃ暑い。9月に入ってもまだまだ暑い。9月って秋だったような。。。それはもう昔の話ですね。9月はまだまだ夏です。
このような季節になると必ず増えるのが「フードを食べない」「食欲が無い」と言うお悩み。そう、夏バテによる食欲不振のご相談です。
でもそれって本当に夏バテが原因の食欲不振でしょうか?暑さが原因でいつものフードを食べなくなっているのでしょうか?夏バテや暑さを言い訳にしているだけではありませんか?
と、言うのも私の愛犬や愛猫は夏バテや暑さが原因で食欲が落ちて、いつものフードを食べなくなった経験がありません。年齢は共に17歳です。
17歳のジジババ(両方ババですが。)が暑さに負けず、いつものフードをガッついているのに。何かおかしいですね。




1日2回の食事を徹底していれば・・・。
当店のお客様の中には、1日2回の食事を徹底して下さっている方が沢山おられます。
そのような方はおそらくこのように思っておられるはずです。

「暑いからって食欲が落ちる事なんてあり得ない!」

その通りです。暑くても食欲は落ちません。真夏のクソ暑い日でも食事の時間の何時間も前から催促をします。そしてお皿を出した瞬間にガッついて食べ切ってしまいます。これが普通です。
夏だからと言って食欲が落ちる事はありません。本当に食欲が落ちているのであれば何らかの病気が隠れているはずです。
でも本当に食欲が落ちているかどうかを見極める事が出来ない方が多い。それは何故なのか。




食欲の有無を見極める為には。
我が子の食欲の有無を見極める事が出来ない原因は不規則な食生活です。
フードを入れたお皿を差し出しても直ぐに食べ出さず、何時間も掛けてダラダラ食べていては食欲が有るのか無いのか判断が出来ません。
また、1日に何回もおやつを与えていると、おやつは食べるけどフードは食べない状況に陥ってしまいやすいので、食欲が無いのでフードを食べないのか、おやつが欲しくてフードを食べないのか判断しづらいです。フードへの肉類などのトッピングやスープも同じ。トッピングやスープだけを食べてフードを残してしまっていても、食欲が無くても残しているのか、トッピングやスープで満足してフードを残しているのか。
大変失礼ながら、このような不規則な食生活に陥ってしまっている方ほど「夏バテでフードを食べない。フードジプシーです。」とおっしゃられます。
「何を与えるか」よりも「どのように与えるか」を重要視して、愛犬愛猫の規則正しい食生活をお心掛けください。宜しくお願い致します。


食欲はあるが食べない時。
食欲があるのに食べない原因としては、「好き嫌い」や「選り好み」が考えられますが、そもそも「好き嫌い」や「選り好み」の原因が何かをしっかりと考えて対策をする事が大切です。決して犬猫の性格が原因ではありません。
特に小型犬や猫。「同じフードを続けると飽きて食べなくなるのよね・・・。」「うちの子は一度に食べられる量が少なくて心配・・・。」「歯に挟まるのを嫌がって一粒一粒ゆっくりと食べるので時間が掛かって・・・。」など。
食欲があって食べる意欲はあるように見えるが思うように食が進まないケース。原因が分からずにインターネットで検索したり、ChatGPTやGeminiなどのAIに相談すると「フードに飽きている可能性があります。」「トッピングをして味変をしましょう。」「フードを日替わりにしましょう。」「遊びを取り入れてフードに関心を持たせましょう。」などと出てきます。残念ながら「してはいけない代表例」です。
食欲があるのに食べない時ほど厳しく接してあげないといけません。それが愛情であって正しい健康管理です。
このような時は思い切って丸一日程度、絶食をさせてみてください。おやつはもちろんですが、食事も抜いてみましょう。空腹で胃液を吐くほどお腹が空きます。それで良いのです。
食欲があるのに「好き嫌い」や「選り好み」をして食べない原因は豊か過ぎる食生活です。
一定期間の絶食を経て、その後は間食を与えずに1日2回の食事を徹底すれば問題解決です。




食欲が無くて食べない時。
食欲が無いと言う事は体調不良が考えられます。その体調不良の原因がハッキリしている時もあれば、特に何も思い当たらない時もありますが、どちらにしても食事の与え方に注意が必要です。
食欲が無い時は、ついつい色々な食べ物を目の前に差し出してしまいがちです。「これはどう?」「こっちなら食べられるかな?」みたいな感じで。
もちろん時と場合によるのですが、食欲が低下している時ほど、色々な食べ物を頻繁に食べさそうと試みると余計に何も食べなくなってしまいます。食べたとしても一口程度や一度キリで継続的に食べてもらう事は難しいでしょう。
心配になるお気持ちは充分に理解出来ますが、このような時もまず一定期間絶食をさせてください。丸1日程度で良いと思います。その後は規則正しく1日2回の食事を提供。あえて毎日毎食同じフードで。食べが悪くても我慢強く同じフードを出し続けてください。
そうすれば少しずつ食べる事が出来るようになるはずです。尚、余程の体調不良で全く食べる事が出来ない場合は無理に食べさせるのでは無く適切な治療を受けるようにお願いします。食欲が無いのに嗜好性の高い食べ物を無理に食べさせるのは逆効果になる場合が多いのでくれぐれもご注意ください。




若い頃からの習慣を大切に!
とにかく若い頃から食生活においては甘やかさない事。これが本当に大切です。
食べない時のトッピングや味変、日替わりメニュー、置きエサなどは絶対に染み付けてはいけない習慣です。
愛犬や愛猫が若くて健康な時は分からないと思いますが、そのような習慣が染み付いている事で高齢期や病中病後の食事には必ず苦労します。
好き嫌いをせずに何でも食べる事が出来る子に育ててあげてください。それが長生きの秘訣です。何度も同じ事を言いますが、フードの好き嫌いの原因は愛犬や愛猫の性格ではありません。飼い方(食べさせ方)の問題です。
その為には、食べない時は絶食。食べない時ほど無理に食べさせようとしてはダメ!そして1日2回の食事の徹底。言い換えれば厳しい食生活を経験させてあげてください。それが愛犬や愛猫の為に必ずなりますから。欲しい時に欲しい物を食べていては長生きは出来ません。以上です。


流行りのニセ広告。
少し前からニュースなどで取り上げられる事が多くなっている動画サイトなどSNS上で良く見かけるニセ広告。
「冷風サーキュレーター」や「AIロボット犬」など。これらは完全な偽物の広告であり、過剰な演出に加工した動画を使用しています。その他には著名人に模したAI音声と動画を組み合わせて詐欺サイトに誘導するような手口も見られます。
しかし、このようなニセ広告は今に始まった事ではありません。例えば、「顔のシミが消える奇跡のクリーム!」や「運動をしなくても痩せる事が出来るダイエットサプリ!」など。皆さんも一度は見た事があると思います。人の弱みにつけ込む悪徳商法と言っても良いでしょう。
でもこれは人間の世界だけの話ではありません。犬や猫の商品にも非常に多く見られます。




腎臓に良いおやつなどありません!
犬にも猫にも多い腎臓病。食生活によるサポートが非常に重要となる病気です。尿路結石も同じです。投薬で治療が出来るような病気ではありませんので、如何に適切な食生活を徹底出来るかがポイントとなります。
それなのに「腎ケアスナック」や「尿路サポートトリーツ」のようなネーミングで売られている製品を多く見かけます。
あたかも腎臓病や尿路結石に対して良い効果をもたらすかのような宣伝文句。何やら食べる事によって得られる効果的な有効成分のような原材料が含まれていたりしますが、これだけはハッキリと言えます。

「食べない事が最も効果的!」

例え有効成分が含まれていても余計な成分の方が多く含んでいます。食べる事による弊害の方が遥かに大きいです。
腎臓病や尿路結石の症状を軽減させるようなおやつはありませんので。




謳い文句を信用するな!
ハッキリ言って現在のペットフード市場は店員の知識が無くても販売が可能な製品が殆どです。
例えば、「子犬用」「成猫用」「体重ケア」「シニア用」などはもちろん、「消化器サポート」や「皮膚ケア」「泌尿器サポート」「吐き戻しを軽減」などなど。
製品名に用途が記載されていますので、知識の無い店員でも接客が出来ますし、店員が居なくても商品選びが出来てしまいます。
ですが、パッケージに記載されている用途(謳い文句)が本当に正しいかと言うと必ずしもそうではありません。
実際に、慢性的な下痢や軟便でお悩みの際に「消化器サポート」と記載されているフードを使用したり、フードの吐き戻しを繰り返すので「吐き戻しを軽減」と謳っているフードを使用しても、効果があったとしても限定的でお悩み解消とはならないはずです。
そもそも慢性的な下痢やフードの吐き戻しは、フードを変えた位では治まりません。食べさせ方を改善しないと無理です。
結論、ドッグフードやキャットフードのパッケージに記載されている謳い文句など「顔のシミが消える奇跡のクリーム!」と一緒。メーカーの書きたい放題です。信用し過ぎないようにお願いします。
あと、「尿路結石の出来にくい天然水!」などにも騙されないようにご注意ください。尿路結石と飲む水の種類なんて関係ありませんから。弱みや悩みにつけこんだニセ広告にはくれぐれもご注意ください!


食べた直後の嘔吐。
犬でも猫でも食べた直後に吐いてしまう事があります。食べた直後なので吐物の内容は食事そのもの。ドライフードを食べた子の場合は胃液で濡れたドライフードを吐いたって感じ。
このような場合に多くの方が「アレルギーかも!」とお思いになられます。動物病院に相談をしても「食物アレルギーの可能性があるので他のフードを与えるように。」とアドバイスを受ける事が多いです。
しかしそのような嘔吐は、食物アレルギーが原因である可能性は極めて低いです。それでは何が原因なのか???
答えは簡単「食べ過ぎ」です。
一度に食べ過ぎの場合もあれば、食間が短くて食べ過ぎになってしまう場合もあります。置きエサで少しずつダラダラと食べて結果的に食べ過ぎになるケースもあります。
特に多いのがサンプルを試した時の食べ過ぎ。日頃から食いつきが悪く、ダラダラと食べている子に対して、食いつきの良いフードが無いか探している時に、ふと試したフードをとても喜んで食べ、嬉しさのあまりについつい食べさせ過ぎて吐き戻し。
その結果、「せっかく喜んで食べてくれたのに、うちの子には合わないフード。。。」と勝手に思い込み。
実際にそのフードを、改めてしっかりとお腹を空かせた時に適量を与えれば吐かないはず。食べた直後の嘔吐は食べ過ぎのサインです。




慢性的な軟便。
何年も続く軟便。粘膜や血が混じった便を繰り返す日々。意外と多いです。
その為、何回も動物病院で診察を受けたり、血液検査や画像診断もしているのに原因が不明。
その結果、食べた直後の嘔吐同様に、食物アレルギーを疑われたり、体質が原因と言われたりで、低分子プロテインや消化器サポートのようなフードを食べさせるように勧められ、胃腸に負担が掛からないように食事は少量ずつ回数を分けて与えるように指示を受けたりします。
ですが結果は同じ。一瞬良くなったかなと思っても直ぐに元通り。そりゃそうです。良くなる筈がありません。それは何故か???
答えは簡単「食べ過ぎ」だからです。
このケースの原因は、食べる時間や回数が多過ぎての食べ過ぎが殆ど。回数を分けた食事は逆効果です。
決して量は食べ過ぎで無くても、食べる時間や回数が多過ぎると、胃が休まる時間が短くなり、腸の働きが悪くなって、腸内環境が悪化して慢性的な軟便に悩まされる事となります。




思っている半分程度でも充分です。
とにかく量を与え過ぎの方が多いです。イメージなされている半分程度の量でも充分なケースもあります。食事量を思い切って減らしてみてください。もちろん食事の回数も見直して1日2回。
意外と食べなくても平気です。いや、食べない方が調子は良くなる筈です。
あと、回数や量を減らすと胃液を吐くと言う方がおられますが、日頃から空腹に慣れていない犬猫は空腹時に胃液を吐きますが、朝晩2回の食事が徹底出来ており、空腹時間のある生活が習慣づいている子は空腹になっても胃液を吐きません。ですので、空腹時に胃液を吐くと言う事は、日頃から食べさせ過ぎと言う事を意味します。
あくまでも持論ですが、必要最小限の食事量で生活している子は長生きな子が多いと思います。日常的な間食(おやつやご褒美)も必要はありません。たまには良いと思いますが。
と言う事で、取り扱いのおやつの品揃えは、今後ますます悪くなりますがご理解の程、宜しくお願い致します。


猫の顎ニキビ。
猫の顎に出来る黒いブツブツ。気になった事がある方も多いのでは無いでしょうか?
特に毛色が白の子や薄茶の子は目立ちやすいです。逆に黒い毛の子は出来ていても気が付かないケースが多いです。
正式名称なのかどうかは知りませんが、顎ニキビ(あごにきび)と呼ばれます。この顎ニキビとはいったい何なのか?
インターネットで調べると「グルーミング不足」「ストレスやホルモンバランスの乱れ」「雑菌が繁殖した食器」「アレルギー」「体質」などが顎ニキビの原因として書かれてある事が目につきますが、答えは簡単で食べかすや皮脂などの汚れから来る肌荒れです。
この顎ニキビの対処法として大切なのが「気にして触り過ぎない事」です。また、ダラダラと食べさせない事。
置きエサをしたり、1日に何回も食事を与えていると、当然のように顎の下に食べかすが付着する機会が増えます。更に腸の働きが悪くなって腸内環境が悪化し免疫力が低下して肌荒れの原因にも。なので、フードの好き嫌いの激しい子ほど顎ニキビが出来やすい。置きエサなどダラダラ食いは厳禁です。1日2食の徹底を。
あとは月に数回、濡れた柔らかいタオルで拭いてあげる程度は構いませんが、執拗に拭き過ぎたり、コームやピンセットで汚れを除去しようとすると余計に悪化します。触れば触るほど悪化しますのでくれぐれもご注意ください。




毛玉を含む嘔吐。
当然ですが暖かくなると抜け毛が多くなります。抜け毛が多くなると増えるのが猫の毛玉を含む嘔吐。ハッキリとした毛玉を吐く事もあれば、少量の毛が混じった液体のような吐物のケースもあります。
どちらにしても抜け毛が胃に溜まった結果として起こる嘔吐です。なので体調不良による嘔吐ではありませんので気にする必要はありません。
このような嘔吐を抑えようと考える方がおられますが、胃に溜まった毛を除去する為の嘔吐ですので、猫にとっては必要な嘔吐です。
無理に抑えようとする必要はありません。また、胃に溜まった毛を、腸を経由して便と一緒に排出するよう促す製品も見かけますが、例えそれで嘔吐が治まったとしても口から摂取して大丈夫かと疑ってしまう代物。
猫が毛玉を吐くのは普通の事。気にし過ぎないようにお願いします。




少飲少尿。
このような言葉があるのかどうか知りませんが「少飲少尿」。「多飲多尿」は良く目にしますよね。それの逆です。
具体的には、水を飲む量が少ない事と、尿の量や回数が少ない事。これを気にする方が非常に多いです。
「水の飲む量が少ないので心配です。。。」「おしっこの回数が少ない気がして・・・。」「尿の量が少ない原因は何でしょうか?」などなど。
その為、1日に飲んだ水の量を調べて、飲んでいる量が少ないからと言って、スポイトなどで無理矢理に飲ませている方もおられます。
いやいや。。。水を飲む量が少ないのは健康な証拠。飲む必要が無いから飲んでいないだけです。
また、水を飲む量が少ないので尿の量や回数が少ないのも当然。
それよりも多飲多尿の方がよっぽど心配が必要です。腎機能の低下やホルモンの乱れ、糖尿病などが疑われます。
少飲少尿は心配要りませんが多飲多尿が気になる際は早急に受診をお願いします。
尚、少飲少尿と尿路結石や膀胱結石は関係がありませんのでお間違いの無いように。以上です。


犬や猫の適正体重って何kg?
皆さん、愛犬や愛猫の適正体重って何kgかご存知ですか?
現在の体重は体重計を使えばすぐに分かりますが、その子にとって最も理想的な体重がどの程度なのかは分かりづらいですよね。
インターネットで調べても、「上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが~」「肋骨の上にわずかな脂肪層があるが~」などと同じような事ばかりが書かれてあって、結局は良く分からないと言った状況かと。
その他には「獣医師に現在の体重が適正かどうか判断してもらいましょう!」と書かれているのも良く見かけますが、そもそも獣医師が犬猫の適正体重を把握出来ているかも分かりません。
実際、残念ながら日本の犬猫の大半が肥満です。肥満は言い過ぎかもですが、多くの子がポッチャリ体型です。その為、ポッチャリ体型がデフォルト化されて、我が子がポッチャリしている事に気が付いていないケースも多いように感じます。




太った高齢犬はあまり見た事が無い。
あくまでも私見ですが、太った高齢犬をあまり見た事がありません。高齢と言っても10歳や12歳では無く、18歳や20歳です。
皆さんの周りにも居ると思いますが、ダックスやチワワなどの小型犬で太っている子。ヨタヨタ歩いているので高齢である事は容易に想像がつくのですが、そのような子は意外と若い事が多いです。若いと言っても12歳~15歳程度。そのような子が18歳だったり20歳と言う事はほぼ無いと思います。何故なら太っている子は18歳や20歳のような年齢までは生きられないからです。
もちろん「絶対に」とは言えませんが、ヨタヨタ歩きをする程に太っている子は高確率で長生きが出来ません。
逆に18歳や20歳と長生きしている子はスマートな体型の子が殆どです。勘違いをしてはいけなのが、18歳や20歳と高齢だからスマートな体型になっている訳では無く、若い頃からスマートな体型を維持してきたから18歳や20歳まで長生き出来ていると言う点です。




猫の肥満に気が付いていない人が多い!
犬以上に深刻なのが猫の肥満です。SNSで猫の動画を見ても殆どの子がポッチャリ体型。個人的な知り合いの猫を見ても、みんなポッチャリ。。。
感覚が麻痺している方が多いので、是非一度動物園に行ってトラを見て来てください。とってもスマートです。ネコ科の動物は本来スマート体型です。
体格には個体差があるので一概には言い切れませんが、一般的な大きさの子であれば体重が4kgあれば多いと思っていただいて良いと思います。「猫の標準体重は4~5kg程度」などと言われがちですが、5kgなんてかなりの肥満です。
人間も同じですが、太っているには必ず原因があります。食べ過ぎていないのに太る事はありません。食べない食べないと思っていても、太っていれば食べさせ過ぎです。
今一度、愛犬や愛猫の適正体重を見直してみてはいかがでしょうか。少し痩せていると感じるくらいが良いかと思います。以上です。


多くの方が不安に陥りますが大丈夫!
ストルバイトや膀胱炎、フードの選り好みや好き嫌い、体重超過や慢性的な下痢や軟便などの症状のお悩み解消には1日2回の食生活が非常に大切となります。
今までは置きエサをしてダラダラと食べさせていたり、1日に3回や4回と回数を分けて食事を与えたり、欲しがる度に食事を少量ずつ与えていたような子に対して、ある日から1日2回の食生活を実践したとしても、直ぐに毎回完食をするなんて事は非常に稀なケースです。
初めのうちは、1回5g程度しか食べなかったり、一口しか食べなかったりと。全く食べないなんて事もあります。
また、数日で数百グラムの体重が落ちるなんて事もあります。このままだとガリガリになって栄養失調になってしまうのでは無いかと不安になる方も少なくはありません。でも大丈夫です!




必ず食べるようになるので我慢して!
1日2回の食生活をはじめた当初は、「この方法はうちの子には向いていないのでは・・・。」「やっぱりこの子は一度に沢山は食べる事が出来ないのかも・・・。」「長年の習慣は変えられないのでは・・・。」と不安になる方がおられます。なって当然です。気持ちは分かります。
でもそこは我慢してください。必ず食べるようになりますので。体重がいつまでも落ち続ける事はありません。安心してください。
この先、一ヶ月もすれば毎日毎食空っぽになったお皿を舐めますようになっていますので。
そうなれば、尿のpHは安定し、フードの選り好みや好き嫌いは無くなり、慢性的な下痢や軟便は解消しているでしょう。
今までは好みのお肉の種類や食べやすそうな形状の粒でフード選びをしていたのが、好き嫌いをせずに何でも食べるようになるので、今の体調に見合った栄養成分のフードを与える事が出来るようになります。これがとても大事。




今の我慢が必ず役に立つ時が来ます!
1日2回の食生活を始めても思うように食べてくれなかったり、2回の食事以外の時間に食べ物を欲しがって可哀想に見えたりしても我慢です。
数日間か数週間かはその子によって異なるので分かりませんが、今の我慢が必ず役に立つ時が来ます。
1日2回の食事を徹底出来るようになれば、本当に何でも食べるようになるので、フード選びがとても簡単になります。
特に猫。猫が長生きする為に、必ずと言って向き合う必要が出て来る腎臓病(腎不全)。腎臓病は薬では治せません。いかに食事で悪化を防ぐかがポイントです。
その為には腎臓病に適したフードを食べさせないといけないのですが、置きエサでダラダラ食べさせていたり、1日に3回も4回も食事を与えていては、好きなフードしか食べずに、食べないといけない腎臓ケアのフードなんて食べてくれません。
結果、食べてくれる腎臓ケアのフードを探し回ったり、サンプルを取り寄せ続けたりと。
そうならないように、今の我慢を大切にしてください。1日2回の食生活を始めた当初は不安になりやすいですが、勇気を持って続けてください。
必ず我慢して良かったと思える日が来ますので。宜しくお願い致します。


ストルバイトの原因は尿のアルカリ化。
猫や小型犬に多い尿路結石のストルバイト。原因は尿のアルカリ化です。
犬や猫の尿のpHは本来、6.0~6.5程度の酸性です。酸性を維持していればストルバイトを発症する事はまずありません。なので尿をアルカリ性に傾けなければ良いのですが、殆どの動物病院や多くのサイトや雑誌などには尿のアルカリ化の原因を「水分摂取量が足りていない」「リンやマグネシウムなどのミネラルの過剰摂取」「フードが体質に合っていない」「生まれつきの体質」などと説明がされています。
ですが、それらは決して正しくはありません。水分摂取量は関係がありませんし、ミネラルの摂取量も気にする必要はありません。体質も関係がありません。
では何故、そのような説明をする動物病院や媒体が多いのでしょうか?
答えは簡単でそれが通説だからです。誰が言い出したのかは分かりませんが、皆が通説を信じて同じ情報を発信しているだけです。当然私も同じでした。しかし、通説を信じて接客をし続けている内に違和感を覚える事に。




30年以上の経験があるから分かった事。
今では通販専門店として運営している当店ですが、2003年の開業当時は大阪市内で実店舗を営んでおりました。その開業前は10年間ほどペットショップで勤め人として働いていました。
勤め出した当時はインターネットも普及していないような時代。ストルバイトの原因は尿のアルカリ化と習い、尿のアルカリ化の原因は通説通りに教えてもらい、それを信じて接客を繰り返す日々。
しかし一向に病状が改善しない犬猫が多く通説に疑問を持ちだす事になります。
そこで、我が愛犬の尿を徹底的に計測する事にします。1日に何回も計測をする事で尿のpHの動きが読めるように。何故、尿はアルカリ性に傾くのか。何故、尿は酸性に傾くのかが分かるようになった事で、通説に誤りがある事に気が付きます。その答えが下記の通りです。
「動物病院や他の店ではそのような事を言っていないので信用出来ない。」と言われる事がありますが、自分で導き出した答えなので当店独自の見解となっています。また、その方法で多くの犬猫達のお悩みを解消してきた実績があります。




尿のアルカリ化の原因を追究し続けて辿り着いた答え。
当コラムでは何度も説明をしておりますが、尿のアルカリ化の原因はたんぱく質の過剰摂取と空腹時間の短さです。
食事や間食でたんぱく質を過剰に摂取していると、胃酸が過剰に分泌されて尿がアルカリ性に傾き過ぎてしまいます。
また、胃の中に食べ物がある状態では尿がアルカリ性に傾き、逆に胃の中が空になると尿が酸性に戻ります。ですので、置きエサをしていたり、食事回数が多かったり、おやつやご褒美の回数が多かったり、食間にミルクやスープを飲ませたりすると、胃の中が空っぽになる時間が短くなるので、尿はアルカリ性に傾き続けて酸性に戻るタイミングを失ってしまいます。
その結果、尿中にストルバイトの結晶が生成され、それが徐々に固まりあって膀胱内などに結石が確認されるようになってしまいます。
よって、ストルバイトを予防する為には、1日の食事回数を制限し、食べ残しがあっても置きエサをせずにお皿は下げる事。おやつやご褒美の間食は可能な限り与えない。高たんぱく過ぎる食生活にならないようにフード選びをする。以上です。

参考コラム
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第一章


一日でも早くに気付くべき。
小型犬に多いのですが、2歳や3歳の若年期に肝臓の数値が上昇したり、胆嚢に胆泥が溜まったり、急性の膵炎を患ったり、これらの原因の多くは乱れた食生活です。尿路結石や繰り返す膀胱炎も原因は同じです。
絶対とは言えませんが、若年期でそのような症状や疾患にお悩みのようであれば長生きするのは難しいかも。。。
一日でも早くに間違った食事の与え方、おやつやご褒美の与え方、フードの選び方などに気付いてあげてください。
当店を信用してくださり、食生活を徹底しておられるお客様の犬猫達は本当に長生きの子が多いです。
もちろん私自身の愛犬や愛猫も長生きをしてくれています。病院のお世話になる事も殆どありません。
本当に食生活は大切なので。




まずはこれに尽きる!
小型犬の食生活についてお話をするに当たって、まず初めに言いたい事は「食べ物を与え過ぎている方が多い。。。」と言う点です。
具体的には、おやつやご褒美などの間食が多過ぎたり、食事の回数が多過ぎたり、1回の食事量が多過ぎたりと。
特に間食です。ご褒美が多過ぎる。トイレのご褒美、お留守番のご褒美、食事完食のご褒美などなど。そんなご褒美は要りません。
あとは、お手やお座り、待てや伏せなどのトレーニングに対してのご褒美。個人的には1日に2回や3回でも多いと感じますが、それを5回も10回も行っていれば、間違い無く食事を食べなくなります。
そもそも、そのようなしつけって要りますか?待てや伏せって必要ですか?我が家の愛犬(中型犬)はお手やお座りも出来ませんが何も困らないです。
その代わりに、朝晩の食事以外には余計なご褒美などを与え無いので、高齢ですがフードは何でも食べますしとても元気です。犬への考え方は人それぞれですが個人的には、何の芸も出来なくても長生きしてくれる方が嬉しいです。
しつけ教室に通い出した事が原因で食生活が乱れるなんて事もありますのでご注意ください。




負の連鎖に陥らないようにご注意ください!
沢山のご褒美を与える影響で、間違い無く朝晩2回の食事への執着心は薄れます。その結果、ドライフードのみでは食べなくなり、ウエットフードを混ぜる事に。
その後はウエットフードを混ぜても食べなくなり、肉や魚をトッピングする事に。更にその後はトッピングだけを食べてドライフードを食べなくなり、トッピングの量が増えて行く。
その結果、食事全体のたんぱく質比率が高くなって、肝臓や膵臓などの内臓に負担が掛かるように。
これが小型犬に多い負の連鎖です。このような食生活で長生きが出来るとは到底思えません。
お手やお座り、待てや伏せが出来なくても、おやつやご褒美などの間食を頻繁に貰っていない子は我慢強い子が多いです。
間食を貰い過ぎずに出された食事をワガママを言わずに何でも食べる子は、食事以外の事に対してもワガママを言わず、お利口な子が多いように思います。
なのであくまでも持論ですが、しつけのご褒美を与えない事が最も重要なしつけだと思っています。
最後に、ご褒美は食べ物を与える以外にもあると思いますよ。以上です。


尿のpHを酸性に保つには!
当コラムでは何度も説明をしておりますが、ストルバイトや膀胱炎の原因は尿のアルカリ化です。
また、尿のアルカリ化の原因は1日3回以上の食事や間食(おやつやご褒美)、置きエサなどによる空腹時間の短さです。
もしくは、ドライフードへの肉類のトッピングや穀物不使用フード、手作り食などによる高たんぱく質な食生活。
ですので、適度なたんぱく質量が含有した食事を1日2回与え、食べ残しは置きエサにせず、間食も与えなければ尿のアルカリ化を防ぐ事が出来て、ストルバイトや膀胱炎を予防する事が出来ます。
しかし、ご相談やお問い合わせをいただく方の中に、上記の食生活を徹底していただいているにも関わらず、膀胱炎やストルバイトを発症してしまうケースがあります。それは何故でしょうか?




本当におやつを与えていませんか?
こちらからご紹介したフードをご利用いただいており、食事の量や回数も問題が無いにも関わらず、尿のpHが安定しない場合があります。
おやつやご褒美などの間食も与えていないと言う事で、何が原因で尿のpHが安定しないか分からない。。。。
しかし、尿のpHが安定しない原因は必ずあるはずなので、改めて詳しく生活内容をお聞きすると、次のようなお答えが。

「おやつは与えていないが、薬を飲ませるのに缶詰を少し昼間に与えています。」
「水を飲まないので、鶏スープを1日に何回か飲ませています。」
「寝る前に歯磨きガムを食べさせています。」
「台所の足元で欲しがるので野菜の切れ端を少しだけ。。。」
「おやつは与えずにフードの粒を少しだけ。日中に欲しがるので。」

いや、それ全部おやつです。それ全部が尿のpHをアルカリ性に傾ける原因に・・・。
また、1日2回の食事及び間食を与えない食生活を徹底すれば、薬は食事に混ぜれば気にせず(気付かず)に食べてしまいます。
薬を飲ませる為に嗜好品を使用すると、尿のpHに影響が出るだけで無く、嗜好品欲しさに食事の好き嫌いにも繋がる恐れがあるので注意が必要です。




酸性に傾け過ぎるとシュウ酸カルシウムが心配・・・。
ドライフードのパッケージ裏面や販売ページの説明欄などに、「尿がアルカリ性に傾くとストルバイト」「尿が酸性に傾くとシュウ酸カルシウム」の発症の危険性があります。のような事が書かれているのを良く見かけます。そのような影響もあってか、尿を酸性に傾ける事を躊躇する方がおられます。
しかし実際は、シュウ酸カルシウム発症の原因は尿の酸性化ではありません。シュウ酸カルシウムは尿がアルカリ性でも発症する場合があり、ストルバイトと違って尿のpHが発症の原因ではありません。
ですので、尿のpHが酸性に傾き過ぎる事を心配する必要はありません。
年齢や体質に見合った適切な栄養バランスのフードを使用し、食事は1日2回、間食を控えてしっかりと尿のpHを酸性に維持するように心掛けましょう。


痩せている子は長生きな子が多い!
少し前のコラム「何でも食べる子は長生きな子が多い!」に引き続き、今回は「痩せている子は長生きな子が多い!」を皆さんに知っていただきたいです。
痩せていると言ってもガリガリを推奨しているのではありません。標準的な体型を維持していただきたいと言う事です。ですが、多くの飼い主様が思っておられる標準的な体型は肥満気味である事が多いです。
「動物病院では丁度良いと言われました~。」と言う子でも肥満気味の子が多いような気がします。それ程までに皆さんの感覚が麻痺しているように感じます。
また、「少しポッチャリしている位が、何かあった時の為の蓄えになって良いですよ。」のような事を言う人が居ますが、そのような事は絶対にありません。猫の肝リピドーシスでも分かるように、太っていると何らかの理由で食べる事が出来なくなった際には注意が必要になります。




太る原因、痩せない原因は何?
少ししか食べさせていないのに太る、痩せないと感じている方が多いと思います。しかし結果的に太ったり、痩せる事が出来ない原因は「摂取カロリーが消費カロリーよりも多い」からです。
と言っても、愛犬や愛猫の消費カロリーなど分かるわけが無いので、太っていたり思うように痩せないのであれば食べさせる量を減らすしかありません。特に猫です。
犬はお散歩と言う手段があるので、ある程度の運動量の確保が可能です。とは言え、お散歩で消費カロリーを増やすのには相当な時間が必要にはなりますが。
なので、体重を落としたいのであれば食べさせる量を減らせば良いだけです。
「最低どの程度の量は食べさせないといけませんか?」と言うような内容のご質問を良くいただくのですが、具多的な決まりはありません。
思い切って食べさせる量を減らしても大丈夫です。例えば、パッケージ記載の給与量の目安の半分程度でも大丈夫です。その結果、あまりにも体重が急激に落ち過ぎてしまうようであれば量を増やしてあげれば良いのです。




痩せている子は食事療法もスムーズに!
痩せている子(太っておらず標準的な体型の子)は好き嫌いをしない傾向があります。
理由は必要以上に食べ物を貰っていないので、常にお腹が空いています。腹ペコでは無いけれど満腹でも無い状態なので、食事の時間に出されたフードは何でも食べます。
何でも食べると言う事は、その時その体調に見合った食事を摂らす事が出来ると言う訳なので、万が一の際にも食事療法をスムーズに行う事が出来ます。
置きエサをしていたり、1日に何回も食事を与えていたり、おやつを頻繁に与えていたり、好きな食材をトッピングして食事を与えていたりする方からすると、「好き嫌いをせずに何でも食べる子など居てるわけがない。」とお思いでしょう。
でも実際に、1日2回の食事を徹底して、1回の食事量も必要最低限の量しか与えなければ何でも食べるようになるのです。
また、そのような子は決して太っておらず標準的な体型を維持する事が出来ています。
このような子はきっと長生き出来るでしょう。経験談を含ます。以上です。


正しい検査結果を得る為に!
皆様からのお問い合わせやご相談を拝見していてとても気になるのですが、動物病院で血液検査や尿検査を受ける際のタイミング。
もちろん突然な体調不良で急いで受診する場合は例外なのですが、年に1回の健康診断や予後経過観察中の検査の際は、毎回同じ条件で行っていただく事をおすすめ致します。
特に尿路結石の経過観察中の尿検査、腎臓病の経過観察中の血液検査にはくれぐれもご注意ください。
毎回の検査を受ける際の条件が異なると、正確な検査結果を得る事が出来ずに、誤った結果に繋がる恐れがあります。
人間の健康診断の際も前日の夜以降は絶食の指示があると思います。同じです。




食後に検査を受けると。。。
腎機能の指標として使用されるBUN(尿素窒素)は食事の影響をとても大きく受けます。
その為、食後に行った血液検査の場合では正確な結果を得る事が出来ません。
例えば、朝ご飯を食べたにも関わらず午前中に血液検査をしたり、置きエサをしているので病院に向かう直前までフードを食べていたりしていてはいけません。食べたフードの内容によっても検査結果に違いが生じますのでご注意ください。
また、キャリーバッグに入ってもらう為におやつを使用する方がおられますが、そのような場合もおやつを食べた後の血液検査となってしまうので注意が必要です。
尿検査に関しても同様です。特に尿のpHは食事の影響を非常に大きく受け、一時的に結晶を生成する場合もあります。
従って、食後に尿検査をしてストルバイトの結晶が検出されたからと言って、必ずしも急いで食事療法を実施する必要があるとは限りません。
再度、空腹時に尿検査を受けたり、画像診断の結果や排尿の仕草や様子をもとに食事内容を決める事となります。
よって、食後の尿検査でストルバイトの結晶が検出されただけ「この子は一生このフードしか与えてはいけません!」と言う食事指導には従ってはいけません。




検査はこのように受けましょう!
急な場合を除いて、血液検査や尿検査は空腹時に受けるようにお願いします。
例えば、午前中に検査を実施する場合は、前日の夜ご飯を食べた後から絶食をし、当日の朝ご飯を抜いて病院に向かってください。また、夕方以降に検査を実施する場合は、当日の朝ご飯を食べた後は何も与えずに病院へ向かってください。真水は与えても問題ございません。真水以外の水分補給はお控えください。
毎回同じ条件で検査を行う事で、その結果を基に今現在どのような食事が必要なのかが分かります。当店にご相談をいただく際も、食後では無く食前(空腹時)に実施した検査結果を教えていただけますと助かります。
尚、検査の目的によっては食後である事が必要な場合がございますので主治医の指示に従うようにお願いします。


好き嫌いは性格や体質の問題では無い!
前回のコラムで「何でも食べる子は長生きな子が多い!」とお伝えしました。もちろん例外はあります。人間でも同じです。でも確率的な事を考えると、間違い無く何でも食べる子ほど長生きします。
その根拠として代表的な例が腎臓病発症時の食事です。高齢期に差し掛かって来た頃に、犬にも猫にも非常に多いのが腎臓病です。
体調不良が原因による診察や、定期的な健康診断の際などに、一般的な血液検査の結果で診断を受ける事になります。
初めは特に投薬も無く様子見になる事が多いですが、病状を悪化させない為に非常に大切になるのが食事制限、いわゆる食事療法です。
ストルバイトなどの尿路結石が見つかった時も同じですが、腎臓病も一緒で1日でも早くに食事療法を行う必要があります。
ですが、日頃から好き嫌いをしている子は、食べさせないといけないフードを食べてくれず、食べるフードを探している間に病状が悪化する事も。でも好き嫌い無く何でも食べてくれる子の場合はその日から食事療法が可能となります。
このような事も「何でも食べる子は長生きな子が多い!」と感じる理由となります。
また、「何でも食べる子」と「好き嫌いをする子」の違いを性格だったり体質と勘違いをなされている方が多いですが、その違いは日頃からの飼い方(育て方)です。




どうすれば何でも食べる子になるの?
好き嫌い無く何でも食べる子に育てるにあたって最も大切なのが、食事の主導権を飼い主側が握ると言う事です。
愛犬や愛猫が欲しがる物を与えるのでは無く、また欲しがる時に与えるなど、食事の主導権を犬猫側に与えてはいけません。
しっかりと飼い主側が食べさせる時間を決め、食べさせるフードも決めないといけません。また、おやつやご褒美などの間食も、欲しがるから与えるのでは無く、必要最低限の量や回数で、本当に与える必要があると思った時だけに与えるようにしないといけません。
あと、食事の量(フードの量)はカロリーを計算して与えるのでは無く、痩せず太らずの理想の体重が維持出来る最低限の量を与えるようにしてください。結果、量が少なくて満腹にならなくても良いです。食後に足らなさそうにお皿を舐めまわしていても気にする必要はありません。それを1日2回繰り返すだけで「何でも食べる子」になります。
そうすれば、言葉は悪いですが「常に飢えている」状態となり、待ちに待った貴重な食事の時間には何を出されても喜んで食べるようになります。
満腹になれない事を可哀想に思うのか、いざと言う時に食事療法を行えず病状が悪化してしまうのを可哀想に思うのか。




好き嫌いをする子ほど太っている!
はっきり言って日本で生活している犬猫の大半が太っています。特に好き嫌いが激しくフードを食べない子ほど太っています。理由は簡単です。おやつを与え過ぎたり、欲しがる時に欲しがる量のフードを食べさせているからです。
愛犬や愛猫が太っている原因を運動不足とか体質とか言う人が居ますが結局は食べ過ぎなければ太りません。
運動不足なのであれば食べさせる量を減らせば良いですし、太りやすい体質なのであれば食事の量を注意してあげれば良いだけです。結果的に太っているのであれば、それは食べさせ過ぎです。
日頃からそのような食生活をしていればフードの選り好みも激しくなり、いざと言う時の食事療法も思うようにはいかないです。あれやこれやとサンプルを取り寄せては試し、小さなサイズの製品を試しで購入しては数回しか食べずに無駄にする。
このような事から「何でも食べる子は長生きな子が多い!」ですし、何でも食べる子ほど太っていません。如何に日頃からの食生活が大切かをお分かりいただけたかと思います。
可愛いからと言って甘やかしていると後悔する時が来るかも!ですよ。くれぐれもご注意ください。