ご飯は手であげてはダメ!



お心当たりのある方おられませんか?
愛犬や愛猫がご飯(フード)を食べてくれない時や、好き嫌いが激しくてなかなか食が進まない時などに、ついついフードの粒を手のひらに乗せて食べさせてしまう事はありませんか?もちろん体調が悪く食欲が無い時には必要な手段かと思いますが、食欲はあるけど食べない時や、好き嫌いをして食べない時にしてしまうと、少しは食べてくれると思いますが、根本的な解決にはなりません。逆にそのような行為は、愛犬や愛猫の食に対するわがままを助長しかねません。




最初は成功したと思っても・・・。
食べないからと言って手のひらに乗せて食べさせると、はじめの内は食べてくれたり、数粒は食べたりすると思います。「あ~良かった。これからはこうやって手のひらに乗せて食べさせよう!」と思っても、次のご飯の時間には、先程と同じように手のひらに乗せてもにおいを嗅ぎに来ただけでプイっとどこかに行ってしまったり、日に日に食べる量が減って行って数日後には手のひらに乗せても全く食べてくれなくなります。どうしてだと思いますか?理由は根本的な原因を解消していないからです。根本的な原因とは「飼い主様の誤った飼い方」です。具体的には、最も多いのがおやつやご褒美の与え過ぎです。トイレを成功したからご褒美!賢くお留守番が出来たからご褒美!ブラッシングを頑張ったからご褒美!なんて事をしていたらご褒美か食事かわからない程の量を食べる事になります。結果、フードを食べなくなっても当たり前です。他に多いのが置きエサです。当コラムでは何度も何度も置きエサの危険性についてお話をしておりますが、置きエサをすると常に食べられる状態であるが故に必死になって食べようとしません。その姿を見た飼い主様は「このフードは嫌いなのかな?」「この粒の形状は食べづらいのかな?」などと誤った解釈をしてしまい、色んなサンプルを取り寄せて「これはどう?」「こっちは食べやすい?」と言う感じで、次々と違うフードの粒を手のひらに乗せて食べさそうとします。こうなると・・・。




ご飯を手であげるとこうなります!
おやつやご褒美が多かったり、置きエサをしていたり、更に一日数回の手のひらからの給餌を。このような食生活をさせている飼い主様から多いお悩みが「便秘」です。便秘の解消には食事回数を一日2回に限定して、食間の約12時間はしっかりと胃を休める事が大切なのですが、便秘の理由を「あまり水を飲まないから」や「フードが合わないから」などとまたも誤った解釈をしてしまいます。その結果、水分を無理矢理にでも摂取させる為に、ウエットフードやペーストタイプのおやつを食事の時間以外に与える事によって、更に胃が休まる時間が減って便秘が悪化。また、家の中のあらゆる個所にお水の入ったお皿を置いたりしてお水を飲ませようとしますが、そんな事をしなくても食間を約12時間作ってあげるとお水は飲みます。お腹が空けばお水を飲みます。自分にとって必要な水分は自ら飲みます。余計な事をしなくて大丈夫です。まずは、手からご飯をあげるのを止めて、食事の回数を1日2回にしてあげてください。初日、2日目くらいは殆ど食べないままでお皿を下げる事になるかと思いますが、3日目位からしっかりと食べ切るようになっていきます。もちろんその間はおやつやご褒美は与えてはいけません。お皿を差し出す時間も1回に5分程度。騙されたと思ってやってみてください!

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