不規則な食生活は病気の発見を遅らせる事も!



嘔吐の違いに気付けるのはあなた!
健康な子でも嘔吐はします。犬も猫も嘔吐の多い生き物だとは思います。ですが、防ぐ事が出来る嘔吐と防ぐ事が出来ない嘔吐があります。防ぐ事が出来る嘔吐は可能な限り防いでおく事で、防ぐ事が出来ない嘔吐をした時に体調の異変にいち早く気付いてあげる事が出来ると思います。防ぐ事が出来る嘔吐なのに、それを防がずに日頃から頻繁に嘔吐を繰り返していると「またいつも嘔吐か。」と体調の異変を見逃してしまう事もあるかと思います。ですので、防ぐ事が出来る嘔吐はしっかりと対策をして防いであげてください。




防ぐ事が出来る嘔吐とは?
防ぐ事が出来る代表的な嘔吐は、食べ過ぎる事による嘔吐です。食べ過ぎる事による嘔吐とは先日のコラム「この思い込みは本当に危険です!」でも書きましたが、食事の与える量が多過ぎたり、食事の回数が多過ぎたりする事による嘔吐です。1日3回以上の食事を与えたり、パッケージ記載の量通りに与えて食べ過ぎになってしまったり、カロリー計算をして与え過ぎになってしまったり、置きエサでダラダラと食べさせたりと、そのような食生活では健康状態が悪く無くても嘔吐を繰り返してしまう事があります。ですが、1日2回の食事を徹底して、量も与え過ぎずに必要量を見極めて与えると、殆ど吐かなくなります。このように日頃から防ぐ事が出来る嘔吐を未然に防いでおけば、日頃吐かない子が吐く事で、体調不良時の嘔吐に素早く対応する事が可能です。また、1日2回の食事で空腹時間が長くなる事による胃液の嘔吐が見られる際は消化酵素の補給で嘔吐を防ぐ事が可能です。




防ぐ事が出来ない嘔吐とは?
犬猫共に防ぐ事が出来ない嘔吐の代表格は腎臓病(腎不全)による嘔吐です。腎臓病が悪化するにつれて嘔吐が激しくなりますが、早い段階から適切な食事療法を行う事で嘔吐を軽減させる事が可能です。また、激しい嘔吐が見られるようになる前の段階で、多飲多尿の症状が確認出来る事が多いです。10歳近くになって多飲多尿の症状が見られる際は血液検査による診察をお願いします。また、腎臓病による嘔吐以外で猫に多く見られるのが甲状腺機能亢進症による嘔吐です。食欲はあるが体重が落ちやすくなる傾向が見られますので気になり出した際にはホルモン測定による診察をお願いします。適切な投薬で嘔吐を軽減させる事が可能です。そして、犬に多いのが膵炎による嘔吐。食事での過度な肉類のトッピングやおやつの与え過ぎが原因になりやすいです。これに関しては、規則正しい食生活で防ぐ事が可能です。膵炎の多くは甘やかし過ぎによる発症です。ご注意ください。最後に最も注意が必要な嘔吐が、腸の腫瘍です。症状としては慢性的な嘔吐が続き、その先に食欲低下が見られる事が多いです。食欲低下が見られる前に早期発見をする為にも、日頃から防ぐ事が出来る嘔吐は防ぎ、心当たりの無い嘔吐をするようであれば早急に診察を受けるようにお願いします。

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