ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第一章



まずはストルバイトとは?
当コラムでは過去にも幾度と無くストルバイトについてお話をして来ましたが、今回はストルバイトの原因から予防法までを徹底的に詳しく説明をしたいと思います。とても長くなりますので、数回にわたってお話をする事になるかと思います。最後までご覧いただけますと幸いです。

初めに、そもそもストルバイトとは何かと言いますと、ご存知の方も多いと思いますが、犬や猫の尿中に含まれるマグネシウムやリンなどのミネラル成分が膀胱や尿道などで結晶化して、血尿や排尿障害などの症状の原因となったり、重症化すると結晶が結合しあって結石となり、尿道を塞いでしまう恐ろしい下部尿路疾患の要因となる物質の名称です。病院や獣医師によってはストラバイトと発音する事もありますが同じです。また、今ではあまりの発症数の多さから、物質の名称と言うよりも「ストルバイトと診断されました」や「ストルバイトを患いました」などのように、病名として使用される事も多くなっていると感じます。当コラムでもそのような表現を使用する事もあるかと思いますが予めご了承ください。

それでは、実際にどのような子(犬や猫、年齢など)に注意が必要になる疾患かと言いますと「全員」です。「犬より猫の方がなりやすい」や「メスよりオスの方が注意が必要」や「1歳以上に発症する疾患」などと言われる事がありますが、年齢や性別は全く関係がありません。犬より猫の方がなりやすいと言う事もありません。生後数ヶ月の子犬や子猫でもなる場合があります。但し、正しい統計ではありませんが、ストルバイトを患う頭数は犬より猫の方が多いかと推測が出来ます。この理由につきましては後ほど詳しく解説をしたいと思います。また、犬の場合は大型犬よりも小型犬の方が多いと思います。これにも明確な根拠があり、今回のコラムを全てご覧いただいた際にはご納得いただけるかと思います。それでは、何故ストルバイトになるのかを詳しく説明をしていきたいと思います。




ストルバイトの原因は何?
多くの動物病院や媒体ではストルバイトの原因を次のように述べているケースが多いです。

「体質」「飲水量が少ない」「マグネシウムやリンなどのミネラル成分の摂取過多」「運動不足」「細菌感染」「排尿回数が少ない」などなど。

ですが、残念ながら全部違います。体質は関係ありませんし、水を飲む量も関係がありません。水を飲む量が少なくてもストルバイトにはなりませんし、水を沢山飲んだとしてもストルバイトの予防にはなりません。また、マグネシウムなどのミネラルを沢山摂取してもストルバイトにはなりませんし、ミネラルを制限してもストルバイトの予防にはなりません。但し、ミネラルを全く摂取しなければストルバイトにはなりませんが、良好な健康状態は維持出来ません。尚、水を沢山飲みますと当然ですが尿量は増えますので、膀胱内や尿道にあるストルバイトの結晶は排泄される尿と一緒に体外に排出されやすくはなりますが、ストルバイトの生成自体が抑制されるわけではありませんので根本的な解決策にはなりません。家中に飲み水(水の入ったお皿)を配置したり、流れる水が演出出来るフィルター付きの給水器を使用して飲水量を増やそうと努力をなされる方がおられますが、残念ながらストルバイトの予防にはなりません。また、排尿回数が少なくてもストルバイトの原因にはなりません。逆に排尿回数が少ないのは良い事です。頻繁に尿意を感じてトイレに行って排尿の仕草をするが、尿が出ない(頻尿)のは問題ですが、トイレに行く回数が少ないのは不必要な尿意が無い証拠なので何ら心配は要りません。水の飲む量が少ない事や、排尿の回数が少ない事を心配なされる方がおられますが逆です。飲水量が多かったり、排尿回数が多いのは何らかの健康上の事情(トラブル)が考えられますので多飲多尿の症状がある場合は注意が必要です。また運動不足も関係がありません。ただ、ひとつだけ惜しいのが「細菌感染」です。いわゆる膀胱炎です。「ストルバイトを発症している多くの犬猫が膀胱炎を併発している」と良く言われるのですが、当然です。ストルバイトと膀胱炎は原因が同じなのですから。なので、頻尿の症状が見られる際に、動物病院で尿検査をするとストルバイトの結晶が見つかるのです。この場合の頻尿の原因はストルバイトでは無く膀胱炎です。

今回はここまでとなります。次回のコラムでは、ストルバイトと膀胱炎の原因を詳しく説明していきます。

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