その「しつけ」って本当に必要ですか?



目的は「しつけ」?「ご褒美」?
皆さん、「しつけ」や「トレーニング」はしていますか?愛犬なら「お手」や「おすわり」、愛猫なら「トイレ」などが代表的でしょうか。その他には投げたおもちゃを取りに行って持って来たり、フリスビーなども良く見かけますね。そして、その「しつけ」が成功した際にはご褒美が待っています。愛犬・愛猫はそのご褒美を貰う事を喜びに頑張って飼い主様の期待に応えようとします。しかし、その「しつけ」や「ご褒美」って本当に必要でしょうか?






「お手」が出来なくても何の不便もありません!
私の愛犬は現在10歳。1歳の頃に関東にお住いのお客様が保護なされた中型犬の雑種の女の子です。お客様のブログを拝見していて、運命的な出会いを感じ、里親に立候補して譲っていただきました。元々保健所に収容されていた子ですので、とても怖がりで人見知りが激しい子でしたが、今となっては当時が嘘かのような性格に。そんな我が家の愛犬ですが、「お手」も「お座り」も「待て」も出来ません。何故なら教えていないからです。何故教えていないかと言うと必要が無いからです。皆さんどうですか?「お手」や「お座り」は愛犬との生活の役に立ってますか?その「しつけ」の為にご褒美となるおやつを食べて、本来食べないといけないフードを食べなくなったり、食べが悪くなったり。私には「お手」よりも「食事」の方が大切に思いますが。






猫の泌尿器系疾患を気にするなら!
猫の飼い主様にとっては、とても気になる泌尿器系の疾患。膀胱炎だったり結石だったり。その泌尿器系の疾患の予防に「水分補給」の必要性を唱える獣医師も少なくありません。それが原因なのか、水分をたっぷりと補給する目的として、ペースト状のおやつを与えたり、飲み水に味をつけたり、間食としてウエットフードを与えたり。またまた、泌尿器系の疾患予防には尿量が増える事は良い事ですので、尿を排泄したご褒美におやつを与えたりと皆様、様々な工夫をなされているようです。しかし、その行為が原因で朝晩のフードの食いつきが悪くなってはいませんか?泌尿器系の疾患の最大の予防策は「朝晩2回の規則正しい食生活」です。失礼ながら、当店へいただくお問い合わせやご相談の中に、飼い主様の余計な工夫によって、朝晩の食事の食いつきが悪くなっているケースを多く拝見致します。朝晩の食いつきが悪くなって、ダラダラと食べ物を口にする事が最も泌尿器系の疾患の原因になります。ご注意ください。






ご褒美は食べ物に限りませんよ!
愛犬・愛猫にとって、最も喜ばしい事とは何でしょうか?

「ご飯を貰える事でしょうか?」「おやつを貰える事でしょうか?」「何かをしてご褒美を貰える事でしょうか?」

私は「飼い主様の愛情をうける事」だと思います。前のコラムでも書きましたが、おやつを与えて喜ばすのは他人でも出来ます。でも本当に愛情を与える事が出来るのは飼い主様だけです。「お手」などのしつけをするのであれば、ご褒美は食べ物である必要はありません。目一杯の愛情で褒めてあげてください。また、尿の排泄後のご褒美は尿の回数は増えるかも知れませんが、尿量は増えません。それよりも必要以上に尿を小出しにして、ご褒美の回数が増え、偏食になるだけです。結果、余計に泌尿器系の疾患のリスクが高まります。必要な水分は自ら勝手に摂りますし、必要な尿は自ら排泄します。あまり難しく考えすぎないようにお願いします。

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