原材料表記の先頭はお肉で無いとダメ!なの?



原材料表記の順番について
以前にもどこかで書いた気もするのですが、よくいただくお問い合わせなので。ドッグフードやキャットフードのパッケージには原材料が表示されています。その原材料の表示は「使用した原材料を全て重量順に表示する」のが原則です。ですので、下記のフードの場合は原材料表記先頭の「ジャガイモ」が最も多く(重く)使用されていると言う事になります。ネットや書籍では「原材料表記の先頭が肉類(魚類)のフードを選びましょう」などと書かれてあるのを良く見かけます。逆に原材料表記の先頭が穀物などのフードは粗悪な製品だと。本当にそうでしょうか?


ジャガイモ、ラムミール、トマト絞りかす、鶏脂肪(保存用に混合トコフェロールを使用)、塩化カリウム、DL メチオニン、塩化コリン、プロピオン酸カルシウム、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、ヨウ素、炭酸コバルト、セレン酵母)、ビタミン類(ビタミンE、リボフラビン、ナイアシン、D-パントテン酸、チアミン塩酸塩、ビタミンA、ピリドキシン塩酸塩、ビオチン、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD3)、タウリン、酵母エキス(プレバイオティクスの原料)、グルコサミン塩酸塩




こっちのフードは如何ですか!?
ジャガイモ主体のフードなんて粗悪で使いたく無い!と、思ったあなた。下記のフードならいかがですか?


ラムミール、バーバンクポテト、ノーコタポテト、鶏脂肪(保存用に混合トコフェロールを使用)、トマト搾り粕、塩化カリウム、DLメチオニン、塩化コリン、プロピオン酸カルシウム、タウリン、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、ミネラル類(亜鉛、鉄、マンガン、銅、ヨウ素、炭酸コバルト、セレン酵母)、 ビタミン類(ビタミンE、リボフラビン、ナイアシン、D-パントテン酸、チアミン塩酸塩、ビタミンA、ピリドキシン塩酸塩、ビオチン、葉酸、ビタミンB12、ビタミンD3)、酵母エキス、グルコサミン塩酸塩


原材料表記の先頭にラムミール(子羊肉)が来ているのでお肉主体のフードとなります。これなら安心してご利用いただけるのでは無いでしょうか。しかし、実は両方とも同じフードなのです。これは当店でも人気のあるファーストメイト ドッグフード オーストラリアンラムと言うフード。世界で初めてグレインフリーフードを開発したと言われるカナダのタプロウベンチャー社のフードです。従来使用されていた「ジャガイモ」が「バーバンクポテト、ノーコタポテト」と2種類のお芋に変更になっただけです。栄養成分値やカロリーも変更ありません。どういう事でしょうか?




原材料表記の順番なんて大してアテになりません!
上記の「ファーストメイト ドッグフード オーストラリアンラム」でお話ししますと、詳しい配合率は分かりかねますが、例えばジャガイモが35%でラム肉が30%使用されていたとします。その場合は当然ジャガイモが原材料表記の先頭に来ますが、ジャガイモがバーバンクポテトとノーコタポテトの2種類に変更になり、ジャガイモの35%が「バーバンクポテトが20%+ノーコタポテトが15%」になる事により、30%のラム肉が原材料表記の先頭に来ます。もうお分かりですね。原材料表記の順番なんて簡単に操作出来るのです。

例えば、「鶏肉、エンドウ豆、ひよこ豆、グリーンピース、インゲン豆、・・・・・」、このような原材料のフードがあったとします。最近ではありがちな原材料です。このフードのメーカーは、おそらくこう書くでしょう。「お肉たっぷりの穀物不使用フード!」確かにお肉が原材料表記の先頭に来て、麦類や米類、トウモロコシなどの穀物を使用していません。嘘は一切ついていないのですが、私から見ると「お豆たっぷりのまめごはん!」って感じです。でもそれで良いのです。お肉なんてたっぷりで無くて良いのです。確かに犬猫はお肉の消化が得意で野菜や穀物の消化は得意ではありません。だからと言ってお肉をたっぷり摂取していたら良いわけではありません。消化が苦手な食材も消化を手助けしてくれる消化酵素と同時摂取すれば安易に消化が出来るのです。消化酵素は熱に弱いです。ですので、加熱処理を必要とするドッグフードやキャットフードには消化酵素が含まれません。人間の食事も同じです。ハンバーグや焼き魚など、加熱した料理には消化酵素が含まれません。だから消化酵素を多く含む大根おろしと一緒に食べると消化が安易になり胃もたれを防ぐ事が出来ます。話がそれましたが、原材料の先頭がお肉以外でも良質なフードは沢山あります。あまり原材料表記の順番は気にし過ぎない方が良いかも知れませんよ。

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