気にし過ぎると失敗しちゃいますよ!



可愛いのは分かるのですが・・・。
当店をご利用いただいているお客様は皆さん愛犬家や愛猫家です。それは重々承知しております。星の数ほどあるネットショップから、こんなちっぽけな弱小ショップに辿り着いていただいたと言う事は、パソコンやスマホを使って愛犬や愛猫の健康にとって必要な情報を必死に集めようとなされたのだと思います。ですが、大変失礼な言い方になってしまいますが、「心配性」の方も多いのでは無いでしょうか。当店では数多くのお問い合わせやご相談を頂戴しておりますが、その中でも可愛いがあまりに心配をし過ぎて失敗をしてしまっているケースが幾つかございますので、今回はそれをご紹介したいと思います。お心当たりのある方はくれぐれもご注意ください。




圧倒的に多いのがこれ!「食べないので心配」
今も昔もこのお悩みが非常に多いです。私からすると「悩み」では無いような気もしますが・・・。もちろん体調不良で食べなければ心配です。当然ですよね。でも頂戴するお悩みの殆どが「フードは食べない」だからです。「おやつは食べるけどフードは食べない」「フードにトッピングをするとトッピングだけ食べてドライフードは食べない」など。その他には、「同じフードを続けると食べない」や「ふりかけを掛けないと食べない」「手のひらに乗せて食べさせないと食べない」「お皿を持って追いかけないと食べない」などなど。これらは決して体調不良の子達に対するお悩みでは無く、健康で元気があるけど好き嫌いをして食べないと言う訳です。このようなお悩みとは無縁の方からすると、「どんな飼い方をすれば食べなくなるの?」と逆に悩んでしまうような話です。それでは何故、食べないようになるのか。好き嫌いをするようになるのかですが、答えは簡単。余計なタイミングで余計な物を与えるからです。食事は朝晩2回が理想ですが、朝晩2回の食事の時間以外に余計なおやつやご褒美を与えたり、朝晩2回の食事の時間以外に余計なタイミングで缶詰を与えたり、催促をするからと言って食事を与えたり。夜食を与えたり。結局は何かしら余計な事をしてしまっているので食べないのです。そんな時には半日から一日程度、絶食をさせて食事の大切さを教えてあげてください。そうすれば飢えをしのぐかのように食べるようになります。冷酷なように思われるかも知れませんが、食事の大切さを教えてあげる事はとても大切な事ですよ。




これもとても多いご相談!「飲まないので心配」
このご相談もめちゃくちゃ多いです。「うちの子は一日に●●ccしか飲みません」や「一日の中で水を飲む姿を見るのは一回程度です」など。水の飲む量や回数をとても気になされる方がおられます。実際にインターネットで検索をすると、「1日に必要な水分量は体重1kg当たり●●cc!」などのような事が書かれていたりしますので余計に気になるのだと思います。また、水の飲む量を気になされる原因として多いのが、尿路結石や膀胱炎などの下部尿路疾患の予防としてです。水の飲む量によって下部尿路疾患が予防出来るとなると、水の飲む量を気になされるお気持ちは分からなくはありません。但し、残念ながら関係はありません。動物病院でも結石や膀胱炎の予防として「水分をしっかりと摂取させてくださいね!」と指示する事が多いですが、水を沢山飲んだからと言って、結石や膀胱炎が予防出来る訳ではありません。勘違いをなされないようにお願いします。結石や膀胱炎の予防法が気になる方は過去のコラムをお読みいただけると幸いです。尚、水の飲む量は少なくても問題ありませんが、多いと何らかの病気が隠れている場合があります。飲まない心配では無く飲む心配は必要ですよ。




下痢をしたり食欲が無かったり。たまにはありますよ。
突然ですが皆さんに質問です。お腹を壊した事ありますか?いわゆる下痢や軟便です。特に思い当たる節が無いのにお腹を壊す事ありますよね。また朝起きて胃がムカムカして食欲が無い時はありませんか?何故か吐き気がして食事を残してしまう事もありますよね。そのような時はどうなされますか?明らかに高熱が出ていたり、酷い倦怠感があったりすれば病院で診察を受ける事もあるかと思いますが、大半のケースは一食や二食程度、食事を抜いて様子を見たりしませんか?365日毎日、体調が万全であるに越した事はありませんが、そう上手くはいかないですよね。それって犬や猫も同じです。下痢をする事もあれば、食欲が無い時もあります。お腹がキュルキュル鳴っていて元気が無い時もあります。そのような時は診察も大切ですが、まずは半日~1日程度、ゆっくりとさせてあげてください。食べたがらなければ無理に食べさす必要はありません。と言うより食べさせてはいけません。心配になられるとは思いますが、丸1日程度何も食べなくても何の問題もありません。気にし過ぎない事も大切ですよ。また、空腹時に胃液や胆汁を吐くからと言って、夜食や間食を与えて症状の緩和を図るのは間違いです。吐き気は治まるかも知れませんが、内臓への負担は増加します。結果的に、膀胱炎や尿路結石などを発症する可能性が高くなります。空腹時に胃液や胆汁を吐いても気にし過ぎない事が大切です。どうしても気になる場合は消化酵素をしっかりと補給させてあげてください。症状の緩和に繋がりますので。

以上、心配になるお気持ちは分からなくはありませんが、体調が思わしく無いからと言って直ぐに薬を飲む事が正しいとは限りません。症状が緩和するからと言って、それが正しい対処方法とは限りません。綺麗な便をするからと言って、それが体質に合ったフードとは限りません。時には心配し過ぎない事も必要だと思います。宜しくお願い致します。

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