ビタミンCは必要なのか?



犬や猫にビタミンCは必要なの?
ビタミンCと聞いて悪いイメージをお持ちの方は少ないと思います。ビタミンCの働きで最も知られるのが抗酸化作用では無いでしょうか。抗酸化作用とは体内で作り出された余分な活性酸素によって細胞が酸化するのを防ぐ事を言います。それによって、身体全体の老化・加齢による症状を防ぐ事が期待出来ます。また、ビタミンCにはコラーゲンを生成する働きがありますので、皮膚や粘膜の健康維持、関節やけがの治癒、歯肉炎の予防にも役立ちます。更に、「風邪にはビタミンC」とは昔から言いますが、ビタミンCにはウイルスを排除する白血球の活動を強化する働きがあります。また、インターフェロンと言う免疫物質の合成を行い、ウイルス系の病気から身体を保護する働きもあります。最近では発がん性物質の抑制にも効果があるとされ、がん治療にも使用されるようになっています。

でも、犬や猫は体内でビタミンCを合成出来るので、口から摂取する必要が無いと言われています。それって本当?




体内で合成出来る量で大丈夫?
犬や猫は肝臓でビタミンCを合成出来ますが、合成能力は一日で最大60mgと言われています。これは体の大きさに関わらず、猫でも小型犬でも大型犬でも同じです。また、60mgと言っても最大量なので、加齢やストレス、体調不良時には合成量がガクッと減ると考えられます。ですが、ビタミンCの一日の必要量は猫や小型犬で500mgほど。中型犬で1500mg、大型犬で3000mgと言われます。どれほど体調が優れている時であっても一日に必要とされる量のビタミンCを体内で合成する事は出来ません。また、残念ながらAAFCO(米国飼料検査官協会)がビタミンCの基準を設定していない為、殆どビタミンCが含まれていないフードが多くなっています。




癌やウイルスと闘う体を目指そう!
ここ数年、犬猫の癌やウイルス性疾患、歯肉炎など、免疫系に関わる病気が多く見られます。これらの原因がビタミンCの不足に関係していると言う説があります。真偽は定かではありませんが、現代の犬猫達がビタミンC不足である事は間違いありません。ましてや、水や空気も汚染されているこの時代。ビタミンCの積極的な摂取で強い身体作りを心掛けましょう。尚、ビタミンCは過剰に摂取したとしても便や尿によって体外へ排出されますのでご安心ください。


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