これからの季節に増える膿皮症の対処法!



そもそも膿皮症って何?
膿皮症とは、犬や猫の皮膚にブドウ球菌などの細菌が感染する事によって生じる、痒みや赤み、水泡のようなプツプツ(膿疱)などの症状が見られる化膿性の皮膚病の事です。本来、ブドウ球菌は皮膚の常在菌であり通常は害を及ぼす事はありません。しかし、免疫力の低下や栄養の偏りや食物アレルギー等が原因で皮膚のバリア機能が低下した際に炎症が発生して膿皮症を発症します。一般的な治療は抗生物質を投与し改善を待ちますが、そもそもの原因を解消せずに治療を続けても、思うように改善が見られないケースが目立ちます。






お耳の中が赤くなっていませんか?
耳の中が赤くなると言えば外耳炎です。外耳炎と膿皮症が何故関係があるかと言いますと、このふたつの疾患は併発しているケースが多いからです。それでは何故併発するケースが多いかと言いますと、基本的な原因は共に食生活です。そもそも外耳炎の原因はマラセチア等の常在菌の異常繁殖です。異常繁殖の原因は食生活による皮膚の炎症です。外耳の皮膚が食生活の影響によって炎症を起こし、ジメジメしてくる事によってマラセチアが異常繁殖して外耳炎が発症します。一方、膿皮症の原因であるブドウ球菌も同様に食生活が原因で皮膚の健康状態が悪化した際に皮膚にイタズラをして膿皮症が発症します。






どんな食生活が原因になるの?
最も注意が必要なのはグルテンです。グルテンとは小麦に含まれているたんぱく質で、犬猫は元々グルテンの分解が苦手な為、グルテンを摂取する事によって痒みや発疹、皮膚の赤み、下痢、腹痛など様々な症状が出る場合があります。これをグルテン不耐症と言い、小麦アレルギーとは別物です。動物病院でアレルギー検査(IgE抗体検査)をうけたとしても、グルテン不耐症の場合は小麦に陽性反応は出ません。ですので、長期にわたる皮膚疾患を患っている際に、動物病院でアレルギー検査(IgE抗体検査)をうけて、小麦に陽性反応が出なかった事を理由に、パンやビスケットを与えてしまっているケースが多いです。過去のコラム(それ本当にアレルギー???)でも書きましたが、膿皮症や外耳炎などの症状はアナフィラキシーショックなどの即時型アレルギーではありませんので、アレルギー検査(IgE抗体検査)をしても全く無駄です。費用の高い検査ですので本当に必要な検査なのか見極めるのも大事です。また、こちらも過去のコラム(今更聞けない「グルテンフリー」と「グレインフリー」)でも書きましたが、フード選びの際に「グルテンフリー」は大切ですが、「グレインフリー」の必要はありません。こちらもしっかりと理解しておきましょう。






そして何よりも大切な●●力UP!
常在菌であるマラセチアやブドウ球菌は本来は悪さをしません。ですが、体が弱った際にイタズラを仕掛けてきます。その為、常にそのイタズラを跳ね返すだけの防御態勢を整えておかなければなりません。そのひとつに先に述べました食生活は非常に大切になりますが、もうひとつ大切なのが腸内環境です。腸内が悪玉菌優位の環境であると、中立の立場にある大軍の日和見菌が悪玉菌側に加勢し悪玉菌を増やしてしまいます。そうなると腸内に有害物質が溜っていき、免疫力が低下して皮膚荒れの原因に繋がります。特に犬猫は動物性たんぱく質を人間よりも多く摂取する為、人間以上に悪玉菌が増殖しやすい傾向があります。健康なうちから腸内環境を整えておく事は非常に大切と言えます。日和見菌が悪玉菌に加勢しないように常に善玉菌優位の腸内環境を目指しましょう!

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