コラム


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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自動給餌器って知ってますか?
ひと昔前なら「自動給餌器って何?」って感じだったように思いますが、最近ではご存知の方も多いかと思います。時間や量を予めセットしておくと、ドライフードが自動的に出て来る食器?機械?の事です。元々は旅行や出張などで帰宅が出来ずにペットだけでお留守番をしてもらう時に無人でもご飯を与える事が出来るようにと開発された製品かと思いますが、今では日常の食事も自動給餌器で与えていると言う方も増えているようです。特に一人暮らしの方や共働きのご夫婦で、ご帰宅が遅い方などがご利用になられているケースが多いかと思います。また、最近ではスマホで遠隔操作が出来るタイプや、カメラ付きなどもあって、お留守番中の愛犬や愛猫の様子をチェック出来る製品もあります。とても便利な製品だとは思いますが、個人的には日常の食事にご利用になられる事はおすすめ出来ません。




自動給餌器をおすすめ出来ない理由!
とても便利な自動給餌器ですが、最大の弱点(欠点)は食べ残しを下げる事が出来ない点です。旅行や出張などの1日や2日程度なら問題はありませんが、毎日の食事に利用すると必ずと言って良いほど、食べ残しが置きエサ状態になり、ダラダラ食いの悪い習慣がついてしまいます。また、留守中の食事ですので「足らないとかわいそう・・・。」とお思いになられる方が多く、設定するフードの量も多くなりがちです。そのような事からも、日常の食事に自動給餌器を利用なされる事はおすすめ出来ません。少々帰りが遅くなられ、愛犬や愛猫の晩ご飯の時間が遅くなったとしても大丈夫です。朝ご飯が6時で晩ご飯が22時でも問題ありません。出来る限り、目の前で食事を与えるようにお願いします。そして食べ残しがあればすぐにお皿を下げるようにお願いします。また、日中は誰も家に居ないので、自動給餌器が無いと昼ご飯を与える事が出来ないと言う方が居られますが、犬や猫に昼ご飯は要らないです。動物は1日にそんなに何回も「狩り」をしません。朝と晩にしっかりと食べれば充分ですのでご安心ください。




こんな時は自動給餌器がおすすめ!
おすすめしない、と言いながらも私自身も自動給餌器を所持しています。使用するのは年に数回ですが、どうしても帰宅が難しい時には自動給餌器をセットして外出をします。特に猫の飼い主様には覚えておいていただきたいのですが、1泊や2泊でお出掛けになられる場合は、ペットホテルに預けるよりも自動給餌器を利用する事をおすすめします。犬猫にとって最も安心出来る空間は我が家です。誰も帰って来ない家で夜を過ごすのはかわいそうではありますが、慣れない空間であるペットホテルで夜を過ごすよりはマシです。また、猫はペットホテルに預けても、殆どの子が何も食べません。3日目、4日目位になると我慢出来ずに食べ出す事はあっても、1泊や2泊ではほぼ食べません。食事以外にもトイレが出来ない子や、お水も飲まない子も珍しくありません。それどころか1日24時間殆ど動かずに同じ姿勢で固まってしまっている子が多いです。飼い主様の心理としては、ペットホテルに預けて、誰かに任せている方が安心出来るかも知れませんが、それは人間側の都合であって、猫にすると自分の家で待っている方がよっぽど楽だと思いますよ。そのような時は自動給餌器はとてもおすすめの製品です。当店では販売しておりませんが・・・。Amazonなどでお買い求めください(笑)


子犬を迎える為の大切な準備はこれ!
今の時代、殆どのご家庭が室内飼育だと思います。そこで何よりも大切に考えていただきたいのが「床」です。現代のお家の殆どがフローリングだと思いますが、犬と生活するにあたって、最も不適切な床がフローリングです。テレビのバラエティ番組やCMなどでもツルツル滑りながらフローリングを駆け回る犬の姿が映ったりしておりますが、フローリングを中心とした生活を送っていると高確率で膝や腰の関節痛を患う事になります。当然、家中の床を加工や変更する事は難しいと思いますが、愛犬が主に動き回る空間であるリビングや玄関までの廊下、寝室などは滑りにくい床に変更したり、滑りにくい塗装を施したりと工夫をしていただきたいです。また、常に爪を短く切ってあげる事も大切です。爪が長いと余計に滑りやすくなりますので。犬を家の中で飼うにあたって、最も大切なのは間違い無く足腰に負担の掛かりにくい床を用意する事です。今からでも遅くありませんので、愛犬がツルツル滑る床で生活している際は滑りにくい工夫をお願いします。




食事やご褒美の回数を間違えると危険!
インターネットで子犬の食事について調べますと、生後半年位までは1日3~5回程度に分けて食事を与えるように書かれていたりしますが、生後3ヶ月にもなれば1日2回の食事で充分です。また、生後3ヶ月頃になると、トイレやお座り、お手、待てなどのしつけをする事が多く、その際に成功のご褒美として、おやつやフードを与える方が多いです。そうすると、少量であっても朝晩の食事以外に数回食べ物を貰う機会が増えますので、徐々に朝晩2回の食事への執着心が薄れてきます。こうなると、朝晩2回の食事であっても食べっぷりが悪くなってくる場合がありますが、1日3~5回も食事を与えていると余計に食事への執着心が無くなります。この原因に気付かず、生後3ヶ月以降に食事の食べが悪くなり、「このフードは合っていないのかな?」「このフードは好きでは無いのかな?」などと別のフードに手を出し、あれやこれやと与えても数日で食べなくなって、ついついお皿を出しっぱなしにして置きエサになる事が多いです。また、しつけの際にご褒美を与えるのは、ある程度仕方がありませんが、いつまでもご褒美を与える必要はありません。トイレは覚えてしまえば、成功してもご褒美を与え無くて良いですし、お座りやお手は出来なくても問題ありません。しつけをしたいのか、ただご褒美を与えたいだけなのかが分からなくなってしまっているケースも多く見られます。ご褒美はいつまでも与えないようにお願いします。




子犬用はいつでも卒業が可能!
子犬用のフードのパッケージには「生後1歳まで」とか「生後12ヶ月まで」などと言った文言が記載されておりますが、子犬用は生後半年を待たずしてでも卒業していただいて構いません。その後は成犬用や全年齢対応などと言ったフードをご利用ください。栄養面などはあまり難しく考える必要はありませんので、シンプル且つ規則正しい食生活を心掛けてください。変に栄養面を気にし過ぎて、お肉や野菜などをトッピングした食事を与えたりする事はかえって栄養のバランスを崩したり、偏食の原因になったりします。また、朝晩の食事を少しでも残すようになれば、それは危険信号とお考えください。食事の大切さを忘れかけている何か原因があるはずです。多くの原因はおやつやご褒美の与え過ぎです。朝晩の食事の食いつきが悪くなった時ほど、甘やかしたり心配をし過ぎたりせずに、厳しい姿勢で向き合ってあげてください。愛犬が健康な食生活を送れるかどうかは飼い主様の飼い方次第です。甘やかす事と可愛がる事は違います。可愛いから、大切に思っているからこそ、厳しく接してあげないといけない事もあります。程度が分からない場合はお気軽にご相談ください。




補足で良くあるパターンをご紹介
犬との生活で良くあるパターンで、生後3ヶ月程度で家に迎え入れた時はドッグフードしか知らず、ドッグフードが一番のご馳走と感じて必死に食べる愛犬。「うちの子には好き嫌いなんて無縁だわ。」とその頃は。お手やお座り、トイレなどのしつけをする際にボーロやビスケットなどのご褒美を与え始めると徐々にドッグフードの食べっぷりが悪くなり、気が付けばドッグフードを残すように。いつも同じドッグフードに飽きて来たと勘違いをしてフードを変えたりふりかけを掛けたりするが、以前のような食べっぷりには戻らず、ご褒美のおやつは喜ぶが食事は残し気味に。いつの間にか、ドッグフードだけでは全く食べなくなり、ボイルした鶏のササミなどをトッピングして食べさすようになり、定期的な健康診断のつもりで行った血液検査で肝臓の数値の上昇、尿検査でストルバイトの結晶の検出、腹部超音波検査で胆嚢に胆泥を確認などがあり、乱れてしまった食生活を反省。と言ったパターンを幾度となく見て来ました。初めは誰しもが「うちの子に限っては大丈夫」と思っているのです。くれぐれもご注意くださいね。


水は飲まない方が良い!
「うちの子はあまり水を飲まないので心配です。」

このお悩みがめちゃくちゃ多い!何故、水を飲まない事がそれほどまで心配になるのかですが、おそらく尿路結石や膀胱炎などの診察や治療の際に獣医師が「水の飲む量が少ないからですね。」「水を沢山飲ますようにしてください。」「水の飲む量が少ないと危ないですよ。」などと誤った情報を飼い主様に伝えている事や、犬や猫の健康に関する雑誌やインターネット上などの記事で「1日の必要水分量は●●ml」などと書かれている事によると思います。ですが、実際は水の飲む量が少なくても尿路結石や膀胱炎にはなりませんし、水を飲む量が多いからと言って尿路結石や膀胱炎の予防にはなりません。結局は、尿路結石や膀胱炎と水分摂取量は何ら関係が無いと言う事です。また、健康状態に問題があり、水を飲む量が少なくなる事はありませんが、水の飲む量が多くなる事はあります。結果、水を飲まない事は心配する必要がありませんが、水を沢山飲む事は心配をしてあげてくださいね。また、食事の際に水を沢山飲ませようとする方がおられますが、口から食べて胃にたどり着いたフードは、胃液(胃酸)によって消化しやすい形に変えられて、胃液に含まれる消化酵素により分解されます。ですが、フードと一緒に水分を摂り過ぎると胃液が薄まり、胃酸や消化酵素の働きが弱くなります。ドライフードをふやかして与える方が消化が良さそうに思いがちですが意外と逆なのでご注意ください。




トイレの回数は少ない方が良い!
「うちの子はトイレ(排尿)の回数が少ないので心配です。」

これも多いです。これも尿路結石や膀胱炎を防ぐ為には、「しっかりと水分を摂取して尿量を増やす事が大切!」と言う考えから来ているかと思われますが、トイレの回数が少ないことを心配して、家中の数か所にトイレを設置したり、抱っこをしてトイレまで連れて行ったりする方がおられます。そんな事をする必要はありませんし、トイレの回数が少ない事を心配する必要はありません。また、トイレの回数が少ない事が原因で尿路結石や膀胱炎になる訳ではありませんし、トイレの回数が多ければそれらを予防出来る訳ではありません。いつも言うように、尿路結石や膀胱炎の原因は多過ぎる食事回数や長過ぎる食事時間です。水を飲む量やトイレの回数で予防出来る訳ではありません。逆に様々な病気の症状として「多飲多尿」と言う言葉がありますが、水を飲む量が多かったり、トイレの回数や尿量が多いのは、身体に異変がある可能性がありますのでくれぐれもご注意ください。トイレの回数は多いよりは少ない方が良いのですよ。但し、犬猫共に腎臓病を発症した際は、皮下点滴(補液)を行うなどで、尿量を増やす事は大切になります。




毛玉は吐いた方が良い!
この時期に多いのが猫の毛玉による嘔吐へのお悩みです。犬との生活経験しか無い方からすると「猫って毛玉を吐くの?」ってお思いになられるかと思いますが、猫は本当に毛の塊を吐きます。吐かない子もいますけどね。暑くなり出すと猫は、あの小さな体からは想像が出来ない程に毛が抜けます。そして猫は自分の体を綺麗に舐めまわす習性があるので、その抜け毛を飲み込んでしまうのです。その飲み込んだ毛が胃の中で塊となってそれを吐く事があります。これは悪い嘔吐では無く必要な嘔吐なので心配する必要はありません。但し、吐かなくても排便と一緒に排泄する子もいますので、吐かないからと言って心配する必要もありません。ですが、飲み込んだ毛を吐く事が無く、排便と一緒に排泄する事も無く胃の中に溜まり続けて大きな塊になってしまう事があります。このような時には食欲不振になりますので、診察を受ければすぐに分かると思います。また、このような事態を防ぐ目的で複数の製薬会社から関連商品が発売されておりますが、身体に与える影響を考えますと、あまりご使用をおすすめは致しません。そして、胃の中に毛が溜まり続けてしまう原因は空腹時間の短さです。胃の中の食べ物が空っぽになって、毛玉のみの状態になると胃が刺激されて毛玉を吐きます。ですので、毛玉を吐くタイミングはお腹が最も空いている朝食前が多いです。ですが、置きエサをしていたり、食事回数が多かったりすると、常に胃の中に食べ物があり、胃が刺激されずに毛が溜まり続けてしまいます。ですので、製薬会社から発売されている製品に頼りがちな猫はダラダラした食生活を行っているケースが多いです。常にお伝えしておりますが、置きエサや多過ぎる食事回数によるダラダラ食いに良い事などひとつもありません。どうか1日2食の徹底を宜しくお願い致します。


結石予防のフードに多いこの謳い文句!
尿路結石予防を目的としたドッグフードやキャットフードに多く見られる信用してはいけない謳い文句が、「設定尿pH値:6.2」「尿pH6.0-6.5を目指して」「pH 6.2~6.4」などと言った、あたかもこのフードを与えると尿のpHが安定するかのような文言です。製造元のメーカーは何を根拠にそのような文言を明記しているかは知りませんが、尿のpHは食事の与え方によっても変動しますし、食事の量によっても変動します。更に、そのような文言を明記しているフードに限って、尿路結石予防に適していない内容(成分値など)になっているフードが多いです。尚、当店が取り扱いをしておりますメーカーから尿路結石予防を目的としたフードが発売されておりましても、内容が伴っていない場合は取り扱いを致しません。尿路結石は予防に適したフードを、予防に適した与え方をしなければ意味がありませんのでくれぐれもご注意ください。また、酸性食品を食べれば尿も酸性に傾き、アルカリ性食品を食べると尿がアルカリ性に傾くと勘違いをなされている方がおられます。実際に獣医師から「お肉(酸性食品)だけ食べていればストルバイト(尿のアルカリ化が原因)は予防出来ますよ。」と恐ろしいアドバイスをうけられた方もおられます。酸性食品と酸性尿は関係はありませんのでこちらもご注意ください。




おすすめのキャットフードはこれ!
ドッグフードやキャットフードをインターネットで検索していると必ず目につく謳い文句が「おすすめのキャットフードはこれ!」や「獣医師おすすめのドッグフードはこちら!」など。過去のコラムでも「獣医師監修の文字に騙されないようにご注意ください!」と何度か申し上げておりますが、このような文言を使用したサイトはほぼ全てが広告サイトです。あたかもドッグフードやキャットフードに関して詳しい人間が、実際に使用したり使用した人の意見や感想を踏まえて書かれているかのようになっていますが。。。ランキング形式のサイトや格付け式のサイトも同じく広告サイトです。結局はそのサイトに広告費用を支払っているメーカーの製品が上位に来ます。残念ながら当店で取り扱っているプレミアムフード達は殆ど圏外です(涙)お気付きの方も多いかと思いますが、そのようなサイトで上位に来るフードはいつも同じですよね。そう言う事です。




食事の吐き戻しを軽減!
最近良く見かけますが、キャットフードで「吐き戻し軽減機能」とやらの謳い文句。もう少し詳しく説明を見てみると、胃の中でキャットフードがふやけて膨張する事で吐いてしまうので、フードが素早く崩れる事で膨張を防ぎ、その効果で吐き戻しを軽減するとの事。いやいや、胃の中で膨張しても食べ過ぎていなければ吐き戻しはしません。過去のコラムでも書きましたが、猫の吐き戻しの原因は殆どが食べ過ぎです。一度に沢山の量を食べ過ぎたり、置きエサや食間が短い事により、胃の中に食べ物がある状態で新たに食べると吐き戻しをします。結局は胃のキャパを超えた食事を摂るので吐き戻しをするわけです。ですので、置きエサでダラダラ食べさせたり、パッケージに記載の給与量を鵜呑みにしてその量を与えたりすると高確率で吐き戻しをします。フードの種類は関係無く、食事の回数を1日2回に限定して、パッケージに記載されている量をそのまま与えるのでは無く、その子にとって必要最小限の量を見極めて食事を与えるようにしていただければ吐き戻しは無くなります。尚、必要最小限の食事量とは、その子が痩せ過ぎない量です。人間と同じで、食事は太るほどの量を食べてはいけませんし、痩せ過ぎるほどの量まで制限してはいけません。程良い体型を保つ事が出来る量が理想の食事量になります。判断が難しい場合はお気軽にご相談ください。


まずは猫の糖尿病とは?
人間でも良く聞く糖尿病。糖尿病と聞いてまず初めに思い浮かぶのは「肥満」では無いでしょうか。人間の糖尿病もふっくらされている方が多いイメージがあるかと思います。そもそも糖尿病が何故起こるかを簡単に説明をしたいと思います。糖尿病には1型と2型があり、1型は何らかの原因(原因不明が多い)により膵臓で分泌されるはずのインスリンが欠乏して起こる糖尿病で食生活や肥満とはあまり関係がありません。ですが、2型は主に食生活によって起こる糖尿病です。そして猫の糖尿病の多くは食生活によって起こる2型糖尿病であると言われています。




どのような症状が起きるのか?
猫の糖尿病の症状として多く見られるのが、「多飲多尿」「食欲増加」です。しかしこの2つの症状は他の病気にもみられる症状ですし、特に気にしなければ「元気がある」と判断してしまう症状である為、糖尿病の初期段階で診察及び治療を受けるケースは非常に少ないです。しかし実際には、既に体内で異変が起き始めており、食事を摂る事によって生まれる栄養素である「糖」がインスリン不足によって上手く処理出来なくなり、血中の糖濃度が高くなって血糖値の高い状態が続くようになってしまいます。この頃でも注意深く観察していると、尿が正常時よりも少し甘いにおいがしている事があります。また、この頃は殆どの猫が体重超過(肥満気味)であると考えられます。この時点で気が付かずに対処が遅れると。




症状に変化が見え始めると危険な状態に!
「多飲多尿」「食欲増加」「体重超過」のまま放置していると、徐々に「多飲多尿」「食欲増加」「体重減少」になり、更に進行すると「多飲多尿」「食欲不振」「体重減少」となって行きます。このような症状が見られる時点では糖尿病性ケトアシドーシスと呼ばれる非常に危険な状態になっている事が多く、緊急入院を要する可能性がありますので一刻でも早くに動物病院で受診するようにお願いします。このような大変恐ろしい病気の猫の糖尿病ですが、初めに書きましたように主に食生活によって起こります。では実際にどのような食生活を行う事で糖尿病発症のリスクが高くなるかですが。。。。




猫の糖尿病発症の原因の大半が!
もちろん例外もありますが、糖尿病を患う猫の食生活の大半が「置きエサ」です。また、置きエサによる食生活を送っている猫の大半が体重超過(肥満)です。置きエサをしていると、好き嫌いが多くてガツガツ食べる事が無いのに太っており、「うちの子は食が細いのに太りやすい」と勘違いをしておられるケースが多いです。そのような食生活をしながら糖尿ケア(糖尿病サポート)のフードを食べても何の効果もありません。また、糖尿ケア(糖尿病サポート)のようなフードは高タンパク質・低炭水化物(低糖質)になっているフードが多く、糖尿病を発症しやすい高齢期に腎不全や膵炎の発症リスクが高くなる高タンパク食のフードを与えるのは非常に危険です。そのような事もあって、当店では糖尿ケア(糖尿病サポート)のようなフードは販売をしておりません。糖尿病の予防や治療には、糖尿ケア(糖尿病サポート)のようなフードを与えるよりも、食事の与え方を見直す事の方が大切になります。今回の糖尿病に限らず、何らかの疾患に特化した療法食を与える事によって、他の疾患を併発する事も珍しくはありません。くれぐれもご注意ください。


どうして好き嫌いをしてしまうかを考えて!
犬にも猫にも言える事ですが、何故好き嫌いをするのか?何故今まで食べていたフードを食べなくなるのか?多くの方が、「飽きた」「フードの質が変わった」「鮮度が悪い」などの理由を考えてしまいますが、ほぼ全てのケースが「贅沢すぎる食生活」が原因です。贅沢すぎる食生活とは何かと言うと、簡単に言えば空腹時間が短いが為に、貰える食事のありがたみが失われてしまっている事です。人間に例えて考えてみてください。出された食事を食べないってとっても贅沢な話ですよね。食べ物と分かっているのに食べないのですから。あまり好きで無い料理が出て来ても、その食事を食べないとお腹が空いて苦しくなると思うと頑張って食べますよね。もっと言うと、数日間食事を摂る事が出来なくて、極度の空腹状態の時であれば、日頃嫌いで食べたくないと思っている料理であったとしても、飢えをしのぐ為に必死になって食べますよね。そこまで極端な話で無くても、忙しくて朝昼共に食事を摂る事が出来なければ、晩ご飯は好きな料理で無くても美味しく感じたりしますよね。




早速今からお願いします!
愛犬や愛猫が、フードを食べない食べないとお悩みの方。このコラムをお読みいただいた直後より12時間程度、愛犬や愛猫に食べ物を一切与えずに時間を過ごしてみてください。12時間程度何も食べなくても体には何の悪影響もありません。ご安心ください。12時間の間、催促をして来ても一切何も与えないでください。お水だけは自由に飲めるように置いといてあげてくださいね。決してお水を手であげたり、お皿を持ち上げてお口のそばに持っていくなどはしないでください。お水の入ったお皿を置いておくだけで大丈夫です。そして、約12時間後にいつもの食べが悪いとお思いのフードでも結構ですので、お皿に入れて差し出してあげてください。愛犬・愛猫はとてもお腹が空いている状態だと思いますので、差し出されたお皿の中身を覗きに来ると思います。その結果、食べても食べなくても今回はそれで合格です。お皿の中身を覗きに来ると言う事は、食べる意欲はあると言う事です。体調不良で食べられない訳では無いので、結果的に食べても食べなくてもどちらでも構いません。もちろん食べればそれはそれで良い事です。12時間しっかりと空腹時間を維持する事で、言葉は悪いですが「飢えて」食事のありがたみが分かってくれたと思います。反対に食べなくても食欲がある事は確認出来たので、そこは甘やかさすに再度12時間後まで何も与えずに同じ事を繰り返してください。結果的に24時間程度の絶食となる可能性がございますが、何も心配は要りません。その程度の絶食で急に栄養不足や低血糖になる事はありません。




サンプルを取り寄せて色々試すよりも!
今まで食べていたフードを食べなくなった際に、多くの飼い主様が他のフードをご購入なされたり、サンプルを取り寄せて試してみたりなされますが、そんな事をしてもその場しのぎにしかなりません。目新しいフードに惹かれて1食や2食は食べても、どうせまた食べなくなってしまいます。それよりも何故食べなくなったのかをしっかりと考えてみてください。当店の無料サンプルのレビューにも多くの気になる書き込みがございます。「あまり好みで無かったのかプィとどこかに行ってしまいました。」や「サーモンが嫌いなのかひとくち食べただけで終了。」「粒が大きいので食べませんでした。」などなど。。。いやいや、違いますよ。贅沢過ぎるのです。食事を貰える時間が限られていれば、食事のありがたみを感じて、好みの味で無くても食べますし、サーモンが嫌いでも食べますし、粒が大きくても食べますよ。失礼ながら、そのような書き込みをなされている飼い主様はいつまでたっても「フードジプシーです。」などと言ってあらゆるフードを試してはあれはダメ、これもダメと言った感じになってしまうかと思います。ですので、好き嫌いをしてフードを食べない子には食事のありがたみを分からす事が大切です。最後に念の為に書いておきますが、食事を与えないのは虐待ですが、食事を与えて、食べない食事を下げるのは虐待ではありません。立派な健康管理です。逆に、好き嫌いをして食事を食べない子に対して、好きな物を与え続けたり、食事の入ったお皿を置きっぱなしにするのが正しい飼い方(育て方)と言えますでしょうか?病気になってからでは遅いですよ。尿路結石や膀胱炎、慢性的な下痢や便秘なども間違った食生活が関与している事が大半です。是非、規則正しい食生活を宜しくお願い致します。


夏の暑い時期の食事について。
前回のコラムでは、暑い時期の運動不足による体重の増加についてお話をしましたが、今回のコラムでは夏バテによる食欲不振についてお話をしたいと思います。これからの季節に増えてくるお問い合わせが、

「うちの猫は夏の暑い時期は夏バテでいつものフードを食べなくなります。食いつきの良いフードはありませんか?」

毎年、夏の暑い時期になるとこのような内容のお問い合わせがとても多くなります。もちろん猫に限らず犬の夏バテによる食欲不振のお問い合わせもとても多いです。それでは実際に夏バテになったら、どのようなフードを与えれば良いのかをお話する前に、犬や猫の夏バテとは何か?




犬や猫の夏バテとはどんな症状?
インターネットで「犬 夏バテ」や「猫 夏バテ」で検索すればお分かりいただけますが、沢山の検索結果が出てきます。その中には私の嫌いな【獣医師監修】の文字が記載された記事(サイト)もあります。前にも書きましたが、【獣医師監修】の文字が記載された記事(サイト)はペット関連の保険会社だったり、某フードメーカーのステマサイトや偽のペットフードランキングサイトに多いです。書いてる内容は、どこかのサイトに掲載されている内容をコピペしたかのような、しょうもない内容が殆どです。話がそれてしまいましたが【獣医師監修】の文字に騙されないようにご注意くださいね。(中には本当に役立つ【獣医師監修】の記事もありますがほんの一部です。)話は戻り、夏バテとは一般的には疲れやすかったり、食欲が無かったり、身体がだるいなどと言った夏の暑さが原因の体調不良の総称だと考えますが、犬や猫にも夏バテによる食欲の低下があるか無いかで言いますと、ハッキリ言ってありません!それでは何故、犬や猫が夏の暑い時期にいつものフードを食べなくなるのかを考えていこうと思います。




本当に夏バテですか?
何故いつものフードを食べなくなるのかを考える前に。先に犬や猫に夏バテによる食欲の低下は無いとお伝え致しましたが、心臓病などの基礎疾患がある場合や、熱中症による症状は夏バテには含まれませんのでくれぐれもご注意ください。それでは話を進めていきたいと思います。多くのご家庭では、厳しい暑さが続く季節は、犬や猫が生活する環境(部屋など)にはエアコンや扇風機などを使用して、少しでも過ごしやすい環境を整えておられると思います。また、猫の場合はケージに入れていない限り、家の中のあらゆる場所の中から少しでも涼しい場所を選んで生活をしていると思いますので、室内飼育の犬猫には夏バテは無いと考えていただいて結構かと思います。ですが、夏の暑い時期になると飼い主様が過剰に意識をし過ぎるのが「水分補給」。これがいつものフードを食べなくなる原因のひとつになりやすいです。例えば、夏の暑い時期なのに水をあまり飲んでいない事を気にして、水分量の多いペーストタイプのおやつを与えたり、缶詰などのウエットフードを間食として与えたり、ミルクを飲ませたり、鶏やかつおのだし汁を飲ませたりなど、失礼な言い方になってしまいますが、「余計な事」をし過ぎていつものフードを食べなくなるケースが目立ちます。その他には、氷を舐めさせたり、アイスやヨーグルトの蓋を舐めさせたり、果物を与えたりなどなど。そのような「余計な事」をしなければ、年間を通してフードは飽きずに食べてくれます。実際に私の愛犬・愛猫達は一年中同じフードでも全く飽きずにがっついています。そしてうちの子達と同じように夏バテ知らずで一年中同じフードをがっついて食べている子は決して少なくはありません。但し、残念ながらペットショップや動物病院で間違ったアドバイスを受けたり、インターネット上の誤った情報を信じて、「余計な事」をしてしまい、夏バテで食欲が落ちていると勘違いをしている飼い主様は少なくは無いと思います。ですので、これからの季節、夏の暑い時期だからと言って「余計な事」をしてしまわないようにくれぐれもご注意ください。「余計な事」を一切しない事が、暑い夏を無事に乗り切る方法ですよ。


暑くなるとお散歩の時間が短くなるので・・・。
夏が近づくにつれて増える言い訳が、

「うちの愛犬は夏になると外が暑過ぎてお散歩が出来ないので、運動不足になって太るのよ~。」

お散歩友達の中にこのような事を言う方がおられませんか?確かに涼しい季節は時間に関係無くいつでもお散歩がしやすく、朝晩1時間以上ずつお散歩に行かれる方も少なくは無いと思います。ですが、夏になると、朝の6時や夜の8時でも暑いので出勤前や帰宅後の時間帯ですらお散歩が出来ない日が続いたりします。そうなると、季節の違いによって、1日の散歩時間(運動時間)が2時間以上も増えたり減ったりする事になり、その結果体重の変動に影響が出る事もあるかと思います。猫の場合でも、暑い夏は動きたがらずに寝てばかりになりがちです。まぁ、猫は寒くても動かないので季節に関係無く寝てばかりですけどね。でも、でもですよ。お散歩が出来ずに運動不足になって体重が増えそうになれば食べさせる量を減らせば良いだけだと思いませんか?




毎日毎食同じ量を与える必要はありません!
これからの季節、暑くて運動不足になるようであれば、まずは間食を減らしてください。おやつやご褒美などの間食の量や回数は減らさずに、食事の量を減らして体重の調整をしようとする方がおられますが、最初に減らさないといけないのは間食の量です。そして、それでも体重の調整が上手くいかない場合は食事の量も減らしてみてください。また、一日に●●gと決めれば必ずその量を与えないといけないと思ってしまう方もおられますが、食事の量は毎日同じ量で無くても構いません。「最近は太って来たなぁ。」と思えば食事の量を減らせば良いですし、「ちょっと痩せ過ぎかな。」となれば食事の量を増やしてあげてください。特に難しく考え過ぎずに対応していただければ結構です。そして、このような機会に「トイレをしたらご褒美」とか「お留守番が出来たらご褒美」「歯磨きを頑張ったらご褒美」などの無駄なご褒美は無くすようにしていただきたいです。




食べさせる量は飼い主様が決めましょう!
運動不足なら食事の量を減らす。太りやすい体質なのであれば食事の量を少ない目にする。太ってきたのであれば食事の量を減らす。簡単な事です。愛犬や愛猫の一番身近に居てる飼い主様が量を調節していただければ良いのです。メーカー推奨の量なんて関係ありません。1日の必要摂取カロリーなんて気にする必要はありません。摂取カロリーが足りていなければ痩せ細って行きます。痩せていなければ食事の量は足りているとお考えください。運動量が少なく感じて体重の増加が気になる場合は勇気と自信を持って食事の量を減らしてください。たまに、一番の楽しみの食事の量を減らすのは可哀想とおっしゃる方がおられますが、太らないように食事の量を減らす事で、愛犬や愛猫が大好きなあなた様と一緒に居てる事が出来る時間(日数)が伸びると思えば、何も可哀想では無いと思えると思います。病気や体調不良で痩せるのを防ぐ事は出来ない場合がありますが、太ってしまう事を防ぐ事は誰にでも出来る事です。適正体重を維持して健康な日々を過ごす事が出来るように、食べさせる量は飼い主様がしっかりと管理をしてあげてくださいね。もし現時点で愛犬・愛猫がぽっちゃり気味であれば、今日の食事から思い切って量を減らしてみてください。食事量が足らなくて栄養不足になったりはしませんのでご安心ください。夏本番までに体重を適正に保ってあげる事で、心臓など身体への負担は大きく軽減されます。今からでも遅くはありませんよ。諦めずにしっかりと調節をしてあげてくださいね。


元気や食欲があっても検査をお願いします!
愛猫が10歳。皆さんはどうお感じになられるでしょうか?「もう10歳」「まだ10歳」どっちでしょうね。可愛い愛猫の事を想うと両方の感情がこみ上げてくるのでは無いでしょうか。ひと昔前だと10歳は老猫と言う感じがあったかも知れませんが、現代では10歳だとまだ老猫どころか高齢期にも差し掛かっていない位と感じられる方も多いかと思います。でも実際は、やはり若い頃とは同じ身体ではいられないのです。見た目はまだまだ若くても少しずつですが徐々に身体は衰えてきます。その第一歩となるのが甲状腺ホルモンの過剰分泌によって起こる甲状腺機能亢進症の発症です。典型的な症状は「良く食べているにも関わらず体重が落ちる」「落ち着きが無くてよく鳴く」、この2点でしょうか。他にも多飲多尿や嘔吐なども見られる事がありますが、これは他の疾患でも見られる事がある症状ですので、あまり参考にはならないと思います。ですので、元気や食欲があったとしても安心は出来ません。10歳近くになった際は甲状腺ホルモンの測定を是非お願いします。




検査は簡単!まずは動物病院へ。
甲状腺ホルモンの測定は多くの動物病院で簡単に行う事が出来ます。通常の血液検査と同様に採血をして、院内にある検査機器で測定をします。待合室で待っている間に検査結果は出ると思います。費用もそれほど高額ではありませんので、気になる症状が無くても愛猫が10歳近くになれば定期的に検査しておくのも良いかも知れません。また、その際には通常の血液検査も同時に行う事をおすすめ致します。いわゆる生化学検査です。肝臓や腎臓の状態を調べる事が出来ます。もしも、甲状腺機能亢進症を発症していればALP(アルカリホスファターゼ)の数値の上昇が見られると思います。ですが、腎臓の状態を調べる事が出来る項目であるBUN(尿素窒素)とクレアチニンは正常値である事が多いです。しかし安心してはいけません!甲状腺機能亢進症を発症していると、腎臓への血流量が多くなり、あたかも腎臓が元気であるかのような検査結果となってしまいます。ですので、甲状腺機能亢進症の治療を投薬によって開始すると、徐々に腎臓への血流量が少なくなり、腎臓の数値が上昇して腎臓病が表面化してくる事があります。ですので、甲状腺ホルモンの数値が下がれば腎臓の数値が上がると言った感じになるケースが多いので、甲状腺ホルモンの測定と生化学検査は同時に行うようにお願いします。




食事療法は腎臓病を優先してください!
甲状腺機能亢進症の治療としては甲状腺ホルモンを抑制する薬の投薬が大切です。ヨウ素を制限した食事による食事療法をお考えになられる方もおられますが効果は限定的ですし、そもそもヨウ素の含有量を公表していないフードメーカーが多いので、低ヨウ素のフードを探す事も非常に困難です。また、キャットフード(ドライフード)に含まれるヨウ素の平均的な含有量は「1mg/kg」程度で、多くて「2mg/kg」程度。1kg当たりに1mgなので非常に微量です。10g当たりに換算すると0.01mgしか入っておらず、パーセントに直すとたったの0.0001%です。しかし、おやつや缶詰で魚介類を与えてしまうとヨウ素を沢山摂取する事になってしまいますので要注意です。特に甲状腺機能亢進症と診断され、ドライフードとウエットフードを併用している場合は、チキンやビーフなどの肉系の製品を使うようにお願いします。そして、主食となるドライフードはヨウ素の含有量は重要視せずに、腎臓への負担が軽減されている腎臓ケアのフードを与えるようにお願いします。こちらはたんぱく質やリンが制限されており、制限されていないフードに比べますと数値的にも大きな違いがございます。よって、愛猫が10歳近くになり、甲状腺機能亢進症の診断を受けた際には、甲状腺ホルモンを抑制する薬による治療と、腎臓をケアする食事のご利用をお願いします。


症状が無くても結晶は検出されます!
以前のコラムにも同じような事を書いた事があるようにも思うのですが、ストルバイトの結晶についてお話をします。犬でも猫でも同じですが、ストルバイトの結晶が見つかるケースとしては大きく分けると2通りあると思います。まずひとつは、尿の出が悪くなったり、血尿が出たりした為に動物病院で受診をし、尿検査の結果ストルバイトの結晶が見つかるケースと、もうひとつは定期的な健康診断やワクチンの接種などで病院へ行き、ふとした尿検査によって予想もしなかったストルバイトの結晶が見つかるケース。前者の場合は、症状から予測が可能なので尿検査を受ける前からストルバイト結石の疑いがある旨を獣医師から説明を受けていると思われますが、後者の場合は飼い主様としても全く予想もしていなかったと思いますので、とても驚かれると思います。そして、どちらのケースも獣医師から「このフードしか与えてはいけません!」と言う感じで療法食の紹介を受ける事になると思います。ですが、特に困った症状が出ていない後者の場合も療法食を与える必要があるのでしょうか?




出来るのは問題では無くて溶けないのがダメ!
結論から申しますと、特に困った症状が出ていなければ療法食を与える必要はありません。ある程度の注意は必要ですが、ストルバイトの結晶は出来てしまう事に問題がある訳では無く、出来てしまった結晶が溶けるタイミングが無くて、大きな塊になってしまうのが問題です。実際に、尿検査でストルバイトの結晶が検出されているにも関わらず、血尿や頻尿の症状が出ていないと言う事は、結晶が作り続けられているわけでは無く、作られたり溶けたりを繰り返している状態だと考えられます。ですので、このような時はストルバイトの結晶が溶ける時間帯をしっかりと作る事が大切です。もちろんストルバイトの結晶が作り出される事が無ければ何の心配も無いのですが、実は何事も無く健康に過ごしている子でも、食後の一時的にストルバイトの結晶が作り出されている事は決して珍しくは無いのです。頻尿や血尿の症状が無く、尿検査を受けていなければストルバイトの結晶が作り出されている事に気づく事が出来ないですからね。そのような子の場合は、長時間の空腹時間をしっかりと確保出来ているので、ストルバイトの結晶は溶けてくれて大事には至っていないと言う訳です。このように、ストルバイトの結晶は作り出される事が問題なのでは無く、溶ける時間を確保出来ない事が症状の悪化に繋がりますので、食事の回数を1日2回に限定し、間食を控えて長時間の空腹時間を作る事が大切となります。




心配し過ぎる必要は無いので焦らないで!
特に困った症状(頻尿や血尿など)が出ていなければ尿検査でストルバイトの結晶が見つかっても焦る必要はありません。たまにペットシーツにキラキラした物を目にする事もあるかと思いますが、それもおそらくストルバイトの結晶でしょう。そんな時も症状が出ていなければ焦って受診する必要はありません。まずは、しっかりと空腹時間を確保してあげてください。ついつい間食を与えてしまっている場合はそれを止め、食べ残しを置きっぱなしにしていればそれも止めて、朝晩2回の食事の時間帯以外は何も食べさせないようにしてあげてください。また、ご利用中のフードを見直す必要がある場合もありますので気になる方はご相談ください。また、一度ストルバイトの結晶が尿検査で見つかったとしても、頻尿や血尿などの症状が見られないようであれば再検査の必要はありません。検査の為に動物病院に出向く方が犬や猫にとっては余計なストレスが掛かってしまう事も考えられます。心配し過ぎるよりも、まずはしっかりと空腹時間を確保する事を心掛けていただく事が何よりも大切です。その為にも、好き嫌いをさせずに朝晩2回の規則正しい食生活が出来るように育ててあげてくださいね。それが出来るか出来ないかは飼い主様次第ですよ。宜しくお願い致します。


シニア用のフードとは?
殆どの方がご存知だとは思いますが、ドッグフードやキャットフードにはシニア用の製品がございます。いわゆる高齢期用です。ドッグフードであれば高齢犬用でキャットフードであれば高齢猫用と記載がされております。また、高齢期とは一般的には7歳や8歳以上を指します。と言う事は、シニア用のフードは7歳や8歳以上の子が食べるフードとなるのですが、成犬用や成猫用とは何が違うのかと言いますと、たんぱく質や脂質の含有量が少なくなっているケースが多いです。人間で言うと、あっさりとした和食と言った感じでしょうか。また、たんぱく質を制限している理由としては、肝臓や腎臓への負担を軽減する為で、脂質が制限されている理由としては、運動量の低下による肥満を予防する為となります。でも内臓に負担が掛かりにくく、肥満を予防出来るのであれば若い子にも適しているのでは?と思ってしまいますよね。




シニア用を若い子に使うとどうなるの?
1歳や2歳のような若い子にシニア用のフードを使用するとどうなるかですが、答えは「何も問題ありません!」。先にも述べました通り、シニア用のフードはたんぱく質が控え目になっており、脂質も制限がされているケースが多いので、若い子にとっても「身体に優しいご飯」となります。でもやはり「うちの子はまだ1歳なのにシニア用はちょっと・・・。」と思われる方もおられると思います。そのお気持ちも分からなくは無いですが、同じ内容のフードが「シニア用」では無く「内臓に優しいフード」と記載がされていれば使いたくなりますよね。また、最近は食いつきを重視した高たんぱくなフードが多く、そのようなフードの影響で内臓に負担が掛かって、肝臓病や腎臓病、膀胱炎や尿路結石、膵炎などを患う子が多くなっています。そのような時もシニア用のフードを使用する事で症状が緩和する事もございますし、治療後の再発防止にもシニア用のフードはおすすめとなります。




「〇〇用」などの文言は気にしなくて大丈夫!
シニア用に限った事ではありませんが、フードパッケージに記載がされている「〇〇用」などの文言は気にする必要はありません。例えば、生後3ヶ月の子犬に成犬用を与えても何ら問題無く成長してくれますし、1歳の子にシニア用を与えても元気な毎日を過ごす事が出来ます。基本的に子犬用や子猫用はカロリーや栄養価が高いケースが多く、成犬用や成猫用はそれらよりも少しカロリーや栄養価が低くなっている事が多いですが、実際の数値はメーカーによって様々です。何故なら、子犬用の栄養基準や、成猫用の栄養基準が特に定められていないからです。実際にA社の成犬用がB社の子犬用よりもカロリーが高かったり、栄養価が高い場合もあります。また、一応ペットフード業界ではAAFCO(米国飼料検査官協会)の定める栄養基準に基づいて製品が製造されているケースが多いですが、この栄養基準が非常にアバウトです。栄養価が高いとされる子犬用の栄養基準は成犬用でも充分にクリア出来るような最低限の基準ですし、成犬用の栄養基準はシニア用の栄養基準?と思うような低い数値です。ですので、パッケージに記載がされている高齢犬用や高齢猫用の文言はあまり気になされずに、成犬や成猫でもシニア用のフードをご利用いただければと思います。特に肝臓や腎臓、泌尿器などに不安を抱えている子や、完全室内飼育で運動量もそれほど多くない子の場合は、若くてもシニア用のフードの方が適しているケースが多いです。是非ご検討ください。


腎臓病による食事療法あるあるのお話。
猫の代表的な疾患である腎臓病。何よりも大切なのが食事療法ですね。今回のコラムでは猫の腎臓病による食事療法あるあるをお話したいと思います。まずは腎臓病の食事療法を始める事になるところからですが、大半の場合は動物病院で血液検査を行った結果、BUN(尿素窒素)やクレアチニン、SDMAの数値が上昇している事によって腎臓病の診断を受け、獣医師から腎臓病対応の療法食を紹介されると言った流れになると思います。そして、その製品やサンプルを家に持ち帰り、お皿に入れて差し出したり、手のひらに乗せて与えてみるも、思うように食べてくれないので、インターネットで「腎臓病 キャットフード」などで検索して、気に入って食べてくれる腎臓病対応の療法食を探し回ると言う方が多いのでは無いでしょうか。ですが、沢山のフードを試すも、あれもこれも食べてくれずに、結果的には腎臓病の食事療法を行う事が出来ていないと言う事もあるかと思います。今回はそのような方には是非お読みいただきたいコラムとなります。宜しくお願い致します。




食欲が有るか無いかを見極める事が大切!
腎臓病の食事療法を進めるにあたって、最も大切なのが「食欲の有無」の確認です。腎臓病を患うと食欲が低下するとお思いの方が多いですが、実際は病状がかなり進行しないと食欲の低下は起こりません。もちろん若い頃や元気な頃に比べるとある程度の食欲の低下は感じられる事もあるかと思いますが、食べる事が出来ない程の極度の食欲の低下が起こる事は極めて稀なケースです。なのにどうして食べないのか。それは好き嫌いをさせてしまっているからですね。具体的にお話をすると、腎臓病の診断を受ける前は置きエサをしていて、好きな時間に好きな量を食べていた子に、病院から持ち帰ってきたサンプルや、通販で購入した製品をお皿に入れて「これはどう?」と言った感じでご愛猫に差し出してもまず食べないでしょう。食べとしても一口や二口程度。そりゃそうですよ。今まで置きエサをしていて、好きな時間に好きな量を食べていた子に「今すぐ食べなさい!」と言って食べません。また、置きエサをしていなくても、今までは鰹節をトッピングしていたり、ち●~るのような製品を振りかけて食べていた子に、腎臓病の療法食を与えてもすぐに食べる訳がありません。また、今まで食べていたフードと腎臓病の療法食の両方を別々のお皿に入れて差し出したり、置きエサをしていて、今まで食べていたフードしか食べず、「腎臓病の療法食は食べませんでした。」と言う方もおられますが、当然の結果でしょう。腎臓病の療法食は美味しく無いですからね。そこで大切なのが、極度に食欲が低下していないのであれば、飼い主側が諦めない事です。また反対に、ご愛猫に諦めさせる事です。腎臓病の進行を少しでも遅らせる為に食事療法を行うには、今までのように置きエサをしていたり、嗜好品をトッピングする事は出来なくなりますので、今まで食べていたフードを与え続けたり、あれこれを試すのでは無く「今のあなたにはこのフードしか無いの!」と諦めさせてあげてください。それが愛情です。




選択肢があると諦めるのは難しいです!
ご愛猫に諦めさせる為に大切なのが、選択肢を与えない事です。選択肢とは「何を食べる」や「いつ食べる」かの事で、ご愛猫に差し出すフードを一種類に絞り、食事を与える時間を限定する事が重要です。数種類のフードを試す事によって、ご愛猫の頭の中には「何を食べる」かの選択肢が生まれ、食事回数が多かったり、置きエサをしていると「いつ食べる」かの選択肢が出来てしまいます。選択肢があると好きな時間に好きなフードしか食べなくなります。皆さんもホテルやレストランのバイキングに行くと好きな物しか食べないですよね。でも給食のように決まった食事しか出て来なければ好きで無くてもそれを我慢して食べますよね。決まった時間に決まった量の決まった内容の食事しか出て来なければ、どのようなフードでも食べるようになります。それをご愛猫が若い頃から当たり前のように実践出来ておられる飼い主様は世の中に沢山おられます。そのようなご家庭の子の場合は何の苦労も無く食事療法を進める事が出来ますが、若い頃から置きエサをしていたり、嗜好品をトッピングして食べさせていたりする飼い主様は、インターネットで色々調べては、「よその子も一緒なのね。」「やっぱり療法食は美味しく無いから食べないのね。」となってしまうのです。ご愛猫が若い頃から好き嫌いをさせずに、決まった時間に食事を与えており、スムーズに食事療法を行う事が出来た人は、そのような事をインターネット上に書かないですからね。言い方は悪いですが、インターネット上には「間違った悪い例」しか載っていないので。調べれば調べる程、「みんな同じなのね。。。」と勘違いをしてしまいます。このような事にならない為にも、若くて健康な頃から置きエサをしたり、甘やかしたりせずに「何でも食べる子」に育ててあげてくださいね。宜しくお願い致します。


沢山食べるとうんちの回数は増えるの?
下記のようなお問い合わせをいただく事がございます。

「うちの子は食が細くて、食べる量が少ないので、便秘になりやすいです。どうすれば良いですか?」

確かに沢山食べるとうんちも沢山出るような気はしますよね。逆に食べる量が少ないとうんちの量も少なくなるような気もします。これは間違いでは無いと思いますが、とっても極端な話だと思います。例えば、フードファイターなどの大食いの方は、一度に数キロ分の食事を摂るので出る量も多いでしょうし、無理なダイエットで野菜サラダしか食べなければ出る量も少ないと思います。でも、何気無い日常で、少々食べる量が少ないからと言って便秘になったり、逆に食事や間食を沢山食べたので、うんちの回数が増えると言う訳では無いと思います。実際に、便秘で苦しむ犬や猫の多くは太っています。太っていると言う事は食べる量が少ない訳では無いですよね。食べる量が少なければ太りません。食べ過ぎているから太るのです。でも便秘になります。ですので、沢山食べるとうんちの回数が増えると言う訳ではありません!




一度に食べる量が少ないのは小食とは言いません!
そもそも、「食が細い」や「小食」などと言った言葉を間違った使い方をしている方がおられる気がします。例えばこのようなケースがございます。

「1日50g程度のドライフードを食べて欲しいと思っていても、食が細くて一度に10g程度しか食べてくれないので、1日に4回や5回食事を与えている。それでも毎回完食する事は無く、食べている量が少ないので便秘になりがち。でも決して痩せてはいなく、どちらかと言うとふっくらしている感じ。おやつは喜んで食べます。」

これは決して小食では無く、好き嫌いをしてイヤイヤ食べているだけ。また、1日に何度も食事や間食(おやつやご褒美)をしているが故に、腸の働きが悪くなって便秘になっているのです。なので、このような場合は、決して食が細い訳では無いので、好き嫌いをしないように間食を与えずに、食事の回数を1日2回に減らしてください。そうすれば12時間に1回しか無い食事の時間が待ち遠しくなり、好き嫌いやわがままを言わずに、必死になって食事を食べるようになります。更に、12時間の食間を維持する事によって、腸の働きが良くなり便通も良くなります。また、食事を1日2回しか与えておらず、間食も一切与えていないにも関わらず、1回の食事を残す事もあります。そのような時は心配し過ぎず、まずは体重(体型)をチェックして、痩せ過ぎていなければ様子見で大丈夫な場合が多いです。また、残すけれど勢いよく食べに来るようであれば、まず大丈夫でしょう。特に猫は日によって完食せずに残す事がありますが、そんな時はいつまでも置きっぱなしにせずにサッとお皿を下げてあげてくださいね。




便秘の時ほど量と回数は控えめに!
便秘になると便の量を増やす事によって、便秘が解消するとお思いになり、余計に食事や間食の量や回数を増やしてしまう飼い主様がおられますが、対処法としては全くの逆です。便秘の時ほど食事の量や回数を減らし胃を休めるようにしましょう。胃を休めると腸のぜん動運動が活発になり便秘の解消に繋がります。尚、猫に便秘の子が多いのは置きエサをしてダラダラと食事する子が多いからです。置きエサやダラダラ食いの原因になりやすいのが、ち●~るのようなペースト状のおやつ。美味しくて食べやすいので主食のドライフードへの興味が薄れてしまいます。その為、食事を差し出してもすぐに食べずに置きエサに。結果、便秘や膀胱炎、ストルバイト結石になりますのでペースト状のおやつのご利用にはくれぐれもご注意くださいね。また、高たんぱく・高脂肪のフードは低炭水化物になっている製品が多いので、便量が減り腸内環境を悪化させてしまうケースがございます。程良く炭水化物が含まれているフードをご利用いただく事をおすすめ致します。犬や猫は炭水化物の消化は苦手ですが「不要」ではありませんのでご注意ください。そしてフードの量は控え目に。宜しくお願い致します。


適量はみんな違います!
多くの方から与えるフードの量をお問い合わせいただくのですが、正直言うと分かりません。おおよその量はお答え出来ますが、きちんとした量は実際に一緒に生活しないと分からないです。例えば、体重3kgの成猫だとしても1回15gで1日2回の計30gが適量の子がいれば、1回20gで1日2回の計40gが適量の子もいます。もちろんご利用いただくフードの内容によっても異なります。ちなみにフードのパッケージに記載されている量を鵜呑みにして与えると必ず与え過ぎになりますので、参考にすらしないでくださいね。また、インターネットで調べると体重○kg当たりの必要摂取カロリーとやらが出てきますが、これらも参考にはしないでください。こちらも与え過ぎになりますので。それではどのようにしてフードの量を決めれば良いかですが、正解は・・・・。




与えるフードの量はこうやって決めて!
与えるフードの量の決め手は「痩せ過ぎない量」です。フードのパッケージに記載されている量の半分以下でも構いません。サイトによっては「与えるフードの量は減らしてもメーカー推奨量の2割まで」などと書かれていたりしますが大丈夫です。気にせずに思い切って減らしてください。摂取カロリーが少な過ぎても構いません。痩せ過ぎない量まで減らしてください。食後にどれだけ催促されようが痩せ過ぎなければ大丈夫です。犬や猫は常にお腹が空いているとお考えください。食後もお腹が空いているのが普通です。そして、結果的に痩せ過ぎてくるようであれば徐々に増やしてあげてください。ですので、与えるフードの量は実際に一緒に生活しないと分からないのです。フードの適正量を見つける事が出来るのは愛犬や愛猫と一緒に生活をしている飼い主様だけです。実際の体重の変化や体型を見ながら調節をしてあげてください。




ほとんどの子が太っている???
膵炎、糖尿病、高脂血症、胆泥症、関節痛、肝リピドーシス、心臓病、尿路結石、腎不全、肝臓病などなど、これらの病気は食事の量が多過ぎる事が発症の原因となる場合があります。もちろん食事以外の間食(おやつやご褒美)の量も関係してきます。失礼な言い方になりますが、大半の飼い主様は間食の与え過ぎです。おやつやご褒美なんて与え無いに越した事はありません。食事の量を減らし、おやつやご褒美を与えないようにするだけで防ぐ事が出来る病気もあります。ちなみに、旬の果物を与えるのも立派なおやつですよ。「おやつは与えていないけど果物は少しだけ。」って方も多いので。太っていて得する事なんて何一つありません。ついつい甘やかしておやつを与え過ぎてしまっている方、トイレでおしっこをしたからと言ってその都度ご褒美を与えている方、食べが悪いからと言って置きエサをしている方、欲しがるからと言って1日に3回も4回も食事を与えている方、病気になってから後悔しても遅いですよ!まずは1日2回の食事の徹底をお願いします!




こんなケースもあるのでご注意を!
しっかりと1日2回の食事で、お皿を差し出したと同時に直ぐに食べだしてくれるのだが、完食出来ずにどうしても残してしまう。結果的にお皿が空になるまで置きエサにしてしまっていると言うケース。このような場合は、大半が入れ過ぎです。フードの量が多過ぎるのです。それなのに、完食が出来ずに食が細いと心配をなされたり、粒の大きさが食べ辛いのかと心配をしてしまったり。どうですか?お皿に入れた量のフードを完食していないが為に痩せていますか?痩せ過ぎていなければ大丈夫です。今一度、フードの量を見直してみられてはいかがでしょうか。宜しくお願い致します。


嘔吐の違いに気付けるのはあなた!
健康な子でも嘔吐はします。犬も猫も嘔吐の多い生き物だとは思います。ですが、防ぐ事が出来る嘔吐と防ぐ事が出来ない嘔吐があります。防ぐ事が出来る嘔吐は可能な限り防いでおく事で、防ぐ事が出来ない嘔吐をした時に体調の異変にいち早く気付いてあげる事が出来ると思います。防ぐ事が出来る嘔吐なのに、それを防がずに日頃から頻繁に嘔吐を繰り返していると「またいつも嘔吐か。」と体調の異変を見逃してしまう事もあるかと思います。ですので、防ぐ事が出来る嘔吐はしっかりと対策をして防いであげてください。




防ぐ事が出来る嘔吐とは?
防ぐ事が出来る代表的な嘔吐は、食べ過ぎる事による嘔吐です。食べ過ぎる事による嘔吐とは先日のコラム「この思い込みは本当に危険です!」でも書きましたが、食事の与える量が多過ぎたり、食事の回数が多過ぎたりする事による嘔吐です。1日3回以上の食事を与えたり、パッケージ記載の量通りに与えて食べ過ぎになってしまったり、カロリー計算をして与え過ぎになってしまったり、置きエサでダラダラと食べさせたりと、そのような食生活では健康状態が悪く無くても嘔吐を繰り返してしまう事があります。ですが、1日2回の食事を徹底して、量も与え過ぎずに必要量を見極めて与えると、殆ど吐かなくなります。このように日頃から防ぐ事が出来る嘔吐を未然に防いでおけば、日頃吐かない子が吐く事で、体調不良時の嘔吐に素早く対応する事が可能です。また、1日2回の食事で空腹時間が長くなる事による胃液の嘔吐が見られる際は消化酵素の補給で嘔吐を防ぐ事が可能です。




防ぐ事が出来ない嘔吐とは?
犬猫共に防ぐ事が出来ない嘔吐の代表格は腎臓病(腎不全)による嘔吐です。腎臓病が悪化するにつれて嘔吐が激しくなりますが、早い段階から適切な食事療法を行う事で嘔吐を軽減させる事が可能です。また、激しい嘔吐が見られるようになる前の段階で、多飲多尿の症状が確認出来る事が多いです。10歳近くになって多飲多尿の症状が見られる際は血液検査による診察をお願いします。また、腎臓病による嘔吐以外で猫に多く見られるのが甲状腺機能亢進症による嘔吐です。食欲はあるが体重が落ちやすくなる傾向が見られますので気になり出した際にはホルモン測定による診察をお願いします。適切な投薬で嘔吐を軽減させる事が可能です。そして、犬に多いのが膵炎による嘔吐。食事での過度な肉類のトッピングやおやつの与え過ぎが原因になりやすいです。これに関しては、規則正しい食生活で防ぐ事が可能です。膵炎の多くは甘やかし過ぎによる発症です。ご注意ください。最後に最も注意が必要な嘔吐が、腸の腫瘍です。症状としては慢性的な嘔吐が続き、その先に食欲低下が見られる事が多いです。食欲低下が見られる前に早期発見をする為にも、日頃から防ぐ事が出来る嘔吐は防ぎ、心当たりの無い嘔吐をするようであれば早急に診察を受けるようにお願いします。


数は関係無いと思いますよ!
当コラムでは何度もお話をしておりますが置きエサは絶対にしてはいけません。置きエサとは時間や回数を定めずに、常にお皿にフードが入っている状態です。また、朝晩2回の食事であったとしても、食べが悪いからと言う事で食べ切るまで数時間お皿を出しっぱなしにしているのも置きエサになります。結局は1日2回の食事で1回の食事が5分程度で済まない食生活は置きエサと思っていただいて良いと思います。何故、置きエサをしてはいけないのかは過去のコラムをご覧いただけるとお分かりいただけると思いますが、簡単に説明すると空腹時間が短くなり、尿のpHが乱れる事によって、膀胱炎やストルバイト結石が発症しやすくなる事と、腸内環境が悪くなる為に、免疫力が低下したり腎臓への負担が大きくなる為です。他には、食事への執着心が薄れて、フードの選り好みが激しくなり、好き嫌いをするようになるデメリットもございます。ですので、皆様には置きエサの禁止をお願いするのですが、中には次のような事を仰る方がおられます。

「うちは多頭飼いだから時間や回数を決めて食事を与えるのは難しいです。直ぐに完食する子もいれば、食べるのがゆっくりの子もいるので。」って感じで。

分からなくもありませんが、だからと言って置きエサを続けていると、被害にあうのは犬猫達ですよ。



食べない子に合わせてはダメ!
多頭飼いをしていて、直ぐに完食をする子と、食べるのが遅い子がいるとします。ちなみに食べるのが遅いとは、食べるスピードが遅いのでは無く、少し食べてはあっちへ行って、帰って来ては少し食べてのようにダラダラ食べる子の事を指します。このような場合、殆どの飼い主様がダラダラ食べる子に合わせて、お皿を置きっぱなしにします。直ぐに完食した子は当然のようにダラダラ食べている子のお皿を狙いに行きます。そして、それを食べてしまって食べ過ぎになってしまったり、横取りをして食べる事を怒られる事もあるでしょう。こうなると、ここで一番可哀想なのは直ぐに完食をする子ですよね。ダラダラと食べていて横取りされる子が可哀想とは思いません。また、どちらが悪いかと言う問題では無く、悪いのは飼い主様の対応です。ダラダラ食べる子が何故ダラダラ食べるようになったかを考えていただきたいです。誰が飼ってもダラダラ食べるようになるわけではありません。ダラダラ食べるように育ててしまったのは飼い主様ご本人だと言う事を自覚していただきたいです。




必ず頭数分のお皿を用意してください!
多頭飼いに多く見られる置きエサを防止する為には必ず頭数分のお皿を用意する事です。これは必ずお守りください。大皿に沢山のフードを入れて皆でシェアする食べ方は必ず置きエサになります。どの子がどの程度食べたかも分からずお皿を下げるタイミングを失うからです。ですので、必ず頭数分のお皿を用意して、ケージを使ったり、部屋を分けたりをして、必ず自分のお皿のフードを食べるようにしてあげてください。そして、どれだけ残していてもお皿から離れた瞬間にその時の食事は終了です。自分のお皿のフードが残っているのに他の子のお皿のフードを食べに行くような事があってはいけません。それは絶対に阻止してください。また、手が足りずそれが出来ないと言うのであれば「飼い過ぎ」です。正しい食生活を行う事が出来ない頭数を飼うのが悪いのです。多頭飼いをする時は、お一人で面倒が見れる数、ご家族の協力があって面倒が見れる数など飼育環境によって異なると思いますのでしっかりと考えた上でお家に迎え入れてあげてください。また、「朝に出掛けて、仕事から帰ってくるのが夜なので置きエサになってしまいます。」と言うのも言い訳ですよ。犬や猫は朝早くに食べて、夜遅くに食べれば良いのです。日中は食べなくて良いのです。その方が健康的です。また、子猫(成長期)だからしっかりと食べないと発育に支障が出ると思っての置きエサも絶対にダメです。置きエサ状態でも良いのは生後2ヶ月程度まで。それ以降は朝晩2回の食事でお願いします。過剰な心配は不要ですよ。どのような理由があっても置きエサはしてはいけません。解決法が分からないと言う方はお気軽にご相談ください。宜しくお願い致します。


一度に沢山食べると吐くので少しずつ。
めちゃくちゃ多いですよね。「うちの子は、一度に沢山食べると吐き戻しをするので回数を多くして少しずつ食べさせています。」って言う方。このような事を仰るのはだいたい猫か小型犬の飼い主様。確かに一度に沢山の量を食べさせると吐き戻しをする事があります。これは否定はしません。ですが、これにはしっかりとした原因があるのです。そして解決法(予防策)もちゃんとあります。それなのに、「うちの子はこうだから!」と思い込んでしまう事によって、誤った食生活を続けてしまっている事が多いのでご注意いただきたいです。更に、その誤った食生活を続けてしまっている事によって発症しやすいのがあの病気です。これも「うちの子は体質だから。」と思い込んではいませんか?




吐き戻しをしてしまう原因とは?
単純に1回の食事量が多過ぎて吐き戻しをする事はあります。特にパッケージに記載の給与量を鵜呑みにして与えると殆どのケースが与え過ぎになります。パッケージに記載の給与量通りに与えたり、カロリー計算をしてフードの量を決めたりすると与え過ぎになって食べ過ぎによる吐き戻しをする可能性がありますのでご注意ください。ですが、それよりも多いのが次のようなケースです。犬や猫は胃の中に食べ物が残っている状態で、ある一定の量を食べると吐き戻しをします。ちなみにある一定の量とはその子その子によって異なりますので、実際の数字で表す事は出来ませんのでご了承ください。また、胃の中に食べ物が残っているかどうかも確認する方法はありませんが、1日2回の食事のみであれば、食事を与える際に胃の中に食べ物が残っていると言う事は無いとお考えください。逆に、1日3回以上の食事を与えたり、食事は1日2回であっても、その間におやつを与えたりすると、食事を与える際に胃の中にまだ食べ物が残っている可能性があると思っていただきたいです。ですので、一度に沢山食べると吐き戻しをしてしまう子の大半は、1日3回以上の食事を食べていたり、間食が多かったりします。




それを体質と思い込んでしまうと・・・。
食後に吐き戻しをする原因が、1日3回以上の食事や多過ぎる間食であるにも関わらず、それに気付かずに「うちの子の体質」と勘違いをしてしまうと、多くの方が食事回数を更に多くして、1回の食事量を少なくしようとなされます。確かにそうすると、胃の中に食べ物が残っている状態であったとしても、食べる量が少ないので吐き戻しを抑える事が出来ます。ですが、食事を1日に5回も6回も、多い場合では1日に10回も与えたりすると、高確率で尿路結石(ストルバイト結石)になります。1回に食べている量が少なくても、食事回数が多いと言う事は、尿のpHがアルカリ性に傾く事になります。(詳しくは過去のコラムをご覧いただけると幸いです。)また、猫であれば腎臓に負担が掛かり、若くして腎臓病を発症するリスクが高くなります。更に、次の食事までの時間が短くなりますので、食事に対する執着心が弱くなるので、食べ物(フード)の好き嫌いをするようになります。どれもこれも誤った飼い方が原因であるにも関わらず、「うちの子は・・・。」と思い込んでしまっているケースを多くお見かけします。くれぐれもご注意ください。


どうしてそうなるのか・・・。
今回が今年最後のコラムとなります。今年一年間にご相談いただいた内容などを改めて見直してみますと、どうしても気になるのが「食べない時の対処法」です。「食べない」と言っても体調が悪くて「食べられない時」では無く、好き嫌いをして「食べない時」の対処法です。大半の方が愛犬や愛猫がフードを食べない理由を、好き嫌いやわがままと分かっておられるのですが、何故かそれに付き合うと言うか、無駄に手を差し伸べて状況を悪化させてしまうのです。実際のお問い合わせをもとに具体的な誤った対処法をご紹介していきたいと思います。同じような失敗をしないようにご注意ください。




それをすると余計に食べません!
お問い合わせいただいた内容は下記の通りです。(プライバシー保護の為、一部内容を変更しております。)

●お問い合わせ内容:うちの子はドライフードが好きではないのか、お皿に入れて出してもすぐには食べません。別のお皿に缶詰を入れるとそれだけを食べてどこかへ行ってしまいます。その後、3時間ほどかけていくらかは食べますが、お皿が空っぽになる事はありません。このような場合はどうすれば良いでしょうか?

と、言う内容のお問い合わせです。ちなみにこの子は2歳の猫でした。このような内容のお問い合わせは、大半が猫か小型犬です。他には柴犬なども多いです。また、内容は一部違ってはいるものの、同じような内容のお問い合わせは非常に多いです。実際に心当たりのある方も多いのでは無いでしょうか。それでは、今回のケースの誤った対処法についてお話をしていきたいと思います。

まずは、お皿の使い方です。ドライフードと缶詰(ウエットフード)を併用するのは問題ありませんが、別々のお皿に入れて与えるのはおすすめ出来ません。理由はお皿が2つある時点で、甲乙(好き嫌い)をつけてしまうからです。こっちのお皿のご飯は好きだけど、こっちのお皿のご飯は嫌いだから食べない。と言う感じになりやすいです。どうしても2つのお皿に分けて与えないといけない場合は、2つのお皿を同時に出して同時に下げてください。片方のお皿は完食したけど片方は残しているからもう暫く出しておく、のような事をするとますます食べなくなっていきます。また、3時間ほどかけて食べるとありますが、いわゆる置きエサですね。どれだけ残していてもお皿から一歩でも離れればお皿は下げるようにしましょう。全く口を付けていなくてもです。1日や2日は食べなくても心配いりません。(食欲不振の場合は除きます。)ある程度の量を食べるまでお皿を下げずに置きっぱなしにするのは甘やかし以外の何物でもありません。お皿に残っている量に関係無く、お皿から離れた瞬間にお皿は下げるようにしましょう。また、朝ご飯の食べた量が少なかったからと言って、昼ご飯や間食を与えてはいけません。朝ご飯の食べた量に関係無く、次に食べ物を与えるのは晩ご飯の時間です。それを繰り返す事によって、徐々に食べ残す量が減っていきます。これはとても大切なしつけです。是非お守りください。




特に年末年始は要注意です!
年末年始はいつも以上に注意が必要です。人間はクリスマスやお正月になると美味しい物を食べる機会が多くなりますよね。家に人が居てる時間も長くなり、愛犬・愛猫だけでお留守番をすると言う事も少なくなるでしょう。そうなると多くなりがちなのが間食、おやつです。この時期になると、色んなお店で犬用や猫用のクリスマス用のおやつやケーキ、お正月用の特別なご飯(おせち料理など)が販売されております。色鮮やかで見栄えも良くとても美味しそうに見えますよね。ですが、当店ではそのような製品は一切販売を致しません。理由は「いつも通りでお願いしたい」からです。とは言っても、「元旦の朝食位はご馳走を食べさせてあげたい!」と思われるのであれば、わざわざペット用のご馳走をご購入いただく必要はありません。人間が食べている極力味の薄い物をほんの一口だけいつものフードにトッピングしてあげてください。「えっ!人間用の味の付いている食べ物を与えるのはダメなのでは?」と思う方もおられるかと思いますが、もちろん頻繁に、大量に与えるのは良くありませんが、元旦の朝食だけなら問題ありません。それよりも、ペット用だからと言って、三が日ずっと「犬用のおせち料理」や「猫用のち●~る」を与える方がよっぽど身体に悪いです。くれぐれもご注意ください。尚、今年最後に皆様にお伝えしたい言葉がございます。それは・・・、

「欲しがるから与えてしまう。では無く、与えるから欲しがるのです!」

愛犬や愛猫が「欲しがる」のは、飼い主様が「与えるから」です。

本年も大変お世話になりました。
皆様良いお年を。


まずは痩せる原因を突き止めて!
犬でも猫でも、人間でも同じでしょうか。高齢になれば体重を維持する事が難しくなります。運動量が減るので筋肉も落ちますし、食欲の無い日があったりもしますので、若い頃に比べると体重が落ちやすくなるのは仕方が無い事です。ですが、元気があって食欲もあるのに体重が落ちる事があります。また、あまり食欲が無さそうなので、愛犬・愛猫が好む食材をトッピングして沢山食べさせたり、間食を多い目に与えて体重の減少をくい止めようとしても思うように体重が増えない場合もあります。このような時には、むやみやたらと欲しがる物を与えたり、好きな物を多い目に与えて体重を維持しようとしてはいけません。沢山食べたさせた結果、もしも体重が増えたとしても身体を痛めつけているだけかも知れません。まずは、体重が落ちやすくなっている原因を突き止めて、体調に見合った適切な食事を与えるように心掛けましょう。




腎機能の低下の際は脂肪分を多い目に!
犬も猫も10歳前後になると腎機能が低下する事が多いです。腎機能が低下すると、食欲自体が落ちてくると言う事もありますが、食べている量の割には体重が維持出来なくなるケースが多くなってきます。このような時に多くの飼い主様が、鶏のササミや胸肉、馬肉や白身魚などの高たんぱく・低脂肪の食材を使用して、食いつきを高めたり、体重を増やそうとなされたりします。しかしその結果、体重が増えたとしても腎臓に対しては大きな負担を掛けているとお考えください。腎機能の低下が原因で体重の維持が難しくなった場合は、たんぱく質の摂取量は増やさずに、脂肪分の摂取量を増やして体重を維持するようにお願いします。その際には、低たんぱく質・高脂肪の腎臓ケア用のフードをご利用になられたり、オメガ3脂肪酸を含むサーモンオイルなどを食事に加えるなどで工夫をお願いします。




食欲があるのに痩せてくる猫には!
犬には珍しくて、猫には多い病気と言えば甲状腺機能亢進症です。文字通り甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。甲状腺ホルモンの分泌が多くなる事で、食欲が増して活発になるのに、その反面に体重が落ちていくと言う症状が見られる病気です。元気があって食欲もあるので発見(診察)が遅れる事が多いです。10歳前後の猫で、食欲はあるのに体重が落ちる場合は、真っ先にこの病気を疑っても良いと思います。通常の血液検査では分かりませんので、気になる場合は飼い主様自ら、主治医に甲状腺ホルモン測定の検査を依頼しても良いでしょう。この甲状腺機能亢進症の場合は、的確な投薬で体重の増加が見込めます。特別な食事療法が必要な訳ではありませんが、魚介類に含まれる事が多い成分であるヨウ素の摂取量を控える必要がありますので、魚系のフードや魚介類を与えて体重を増やそうとする事はおすすめ出来ません。




高齢犬が痩せて来た時の注意点!
犬が高齢期に差し掛かってくると、健康状態に問題が無くても体重が落ちやすくなる事があります。原因は消化能力の低下や筋肉の低下です。加齢からくるものですのである程度は仕方がありません。ですが、飼い主様としては当然気になりますよね。但し、このような時に無理に体重を増やそうとして、鶏のササミなどをフードにトッピングをしたり、フード自体を栄養価の高い成犬用などに切り替えると急性膵炎の発症リスクが高くなります。急性膵炎は脂肪分の多い食事が原因と思われている方も多いですが、たんぱく質の多い食事でも起こります。低脂肪の鶏のササミだから大丈夫と思っていると危険ですよ。高齢犬の食事はたんぱく質も脂肪分も控えめでお願いします。その結果、必然と炭水化物の摂取量が増えますが、消化酵素をしっかりと補給をして、消化の苦手な炭水化物もしっかりとエネルギーに変える事が出来れば体重の維持に繋がります。体重を増やしたいがあまりに、無理に食べさせると余計に状況は悪化する場合がありますのでご注意ください。


人間の口内炎とはちょっと違う猫の口内炎!
皆さんも一度はなった事があると思います「口内炎」。唇の裏やほっぺたの裏に出来る白っぽい出来物が代表的でしょうか。出来る原因は様々で、ストレスや寝不足、疲労や栄養不足などなど。通常は、特に治療をしなくても数日で自然と治りますよね。でも猫の口内炎は人間のようにはいかず、食事をする事が出来ない程まで重症化してしまうケースも少なくはありません。それでは何故、猫の口内炎はそれ程までに重症化してしまうのでしょうか?




猫の口内炎の原因は何?
猫の口内炎が出来る原因は、まだハッキリと解明出来ていない部分があると言われていますが、人間のようにストレスや寝不足などが原因になる事は少ないと感じます。多くのケースが免疫力の低下、それも猫カリシウイルスや猫エイズウイルス、猫白血病ウイルスなどのウイルスが関係した免疫力低下が原因になっている事が多いと思われます。その為、ペットショップやブリーダーで購入した子よりも、保護された子や、保護された子が産んだ子供が口内炎を患う事が多いです。また、口内炎自体は他の猫にうつる事はありませんが、口内炎の原因となる猫エイズウイルスや猫白血病ウイルスなどは他の猫に感染する恐れがある為、注意が必要です。




猫の口内炎に効果的なキャットフードは何?
猫の口内炎に効果的なキャットフードはずばり!「ありません」。。。猫の口内炎はウイルスや免疫力に関係をしているケースが多いので、有害な添加物を使用していないフードや、良質な原材料を使用しているフードであれば、フードの内容で症状の改善や予防に差が出る事はほぼありません。ですが、人間の場合は免疫細胞の70%は腸に存在すると言われておりますが、猫も同様に免疫機能の多くが腸に集中しています。その為、腸内環境を整える事によって免疫力の向上に繋がります。腸内環境を整える為には、善玉菌である乳酸菌をしっかりと摂取して、悪玉菌の増殖や働きを抑制する事が大切です。猫の口内炎に効果的なキャットフードは無いと申し上げましたが、乳酸菌が摂取出来るキャットフードや、乳酸菌サプリメントを積極的に使用して腸内環境を整える事を意識していただきたく思います。




置きエサは免疫力を低下させる!
置きエサをしたり、食事回数や間食が多過ぎると、腸の働きが悪くなり便秘になりやすくなります。便秘になれば腸内の悪玉菌が増殖し腸内環境が悪化します。腸内環境が悪化すると免疫力が低下して口内炎の発症へと繋がります。当店では常日頃から、ストルバイトや膀胱炎の予防として1日2食の規則正しい食生活を推奨しておりますが、口内炎の予防や治療に関しても同様に、1日2食の食生活を心掛けていただくようにお願い致します。実際に、口内炎や便秘によるお問い合わせをいただいた際に、ご愛猫の食生活をおたずねすると、大半のご家庭で置きエサが行われております。くれぐれもご注意ください。