コラム


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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薬を飲めば何でも良い訳ではありません!
愛犬・愛猫が歳を重ねると多くの方がお悩みになるのが「薬の飲ませ方」ではないでしょうか。高齢になると、心臓や、腎臓、甲状腺などの投薬が必要になる事が多いです。人間の場合は水を使って薬を飲む事が出来ますが、犬や猫は同じようにはいきません。特に錠剤や粉末の薬の場合は苦労をなされる方が多いと思います。実際にお客様からのお問い合わせの際にお話を聞かせていただいておりますと、「チーズに包んで飲ませています。」や「ち●~るに混ぜて飲ませています。」「ヨーグルトに混ぜて飲ませています。」などとおっしゃる方が多いです。




薬を飲ませるようになって食欲が落ちたですって!!!
多くの方が言われるのですが、「高齢のせいなのか、最近は食欲が無くて。。。以前は喜んで食べていたのに、薬を飲むようになった頃からフードだけでは食べないようになってしまって。。。」と。薬を飲むようになったと言う事は、体調は万全では無いと言う事だと思います。何かしら持病を抱えての生活をしているのだと思いますが、本来は薬の効果で体が楽になり、薬を飲みだす前よりも食欲が出ないといけません。もちろん薬の副作用で食欲が落ちる場合もあるかと思いますが、お話を良くお聞きしていると、食欲が無くなったりフードだけでは食べなくなった原因は体調不良では無い事が多いです。それでは何が原因なのかと言うと、薬を飲ませる際のチーズやち●~るなどの嗜好性の高い食べ物です。飼い主様は「苦い薬を飲む為だから」と理解出来ますが、犬や猫からすると、前までは貰えなかった美味しいおやつを毎日貰えるようになったと思う訳ですから。以前のようにフードだけでは食べなくなって当然ですよ。




投薬が原因で食生活が乱れる残念な結果に。。。
月1回の投薬であればチーズに包んで飲ませても良いと思います。個人的には絶対与えませんが、ち●~るに混ぜる方がおられても良いと思います。でも毎日の投薬にチーズやち●~るを使用すれば高い確率で食生活は乱れます。今まで食べていたフードは食べなくなるでしょう。余計なトッピングをしないとフードを食べないようになったりもします。持病の悪化を防ぐには投薬は大切ですが、それと同じくらい、もしくはそれ以上に食事は大切です。薬を飲ませる事によって食生活が乱れてしまい、栄養バランスの悪い食事が原因で病状が悪化すると言う残念な結果は絶対に防がないといけません。その為には、薬の飲ませ方を見直す必要があります。毎日の薬はこのように飲ませましょう!




毎日飲む薬の正しい与え方!
犬や猫にとって最も与えやすい薬は錠剤です。カプセルでも良いと思います。粉末や液体は何かに混ぜる場合は与えやすいですが、逆に言うと何かに混ぜないと与えにくいです。どの形状の薬でも食事に混ぜて飲ますことが出来れば良いのですが、それが難しい場合は出来る限り錠剤やカプセルの薬を処方してもらうようにしてください。そして愛犬・愛猫の口を大きく開けて喉の奥にポトッと落とし、口を閉じさせて喉をさすってあげればゴックンしてくれます。これが一番確実且つ安心な薬の飲ませ方です。お口を触らせてくれない子には難しいですが、触る事に問題が無い子の場合はビックリするほど簡単に飲ませる事が出来ます。また、嗜好品を使う事無く薬を飲ます事が出来ますので食生活が乱れる心配もありません。是非挑戦してみてくださいね!


まずはしっかりと食生活を正そう!
当コラムでは何度もお話をして来ましたが、ストルバイトの予防には1日2回の規則正しい食生活が何よりも大切です。置きエサをしたり、1日3回以上の食事や間食を与えますと、尿がアルカリ化して、ストルバイト発症のリスクが高くなります。1日2回の食事以外の時間はしっかりと空腹を維持して、胃を休める事によって尿は酸性化しますので、ストルバイトの予防に繋がります。その際にご利用いただくフードは、動物病院で販売されているフードや下部尿路疾患対応と記載がされている市販のフード、当店でご紹介したストルバイト対策が施されているフードなど、様々な製品をご利用いただく事になると思いますが、多くの方がお悩みになられるのが、「いつまでこのようなフードを食べさせれば良いの?」「ストルバイトの結晶は無くなったけど、ずっとこのままのフードを与え続けて大丈夫なの?」と、症状が改善された後のフード選びです。今回のコラムでは、ストルバイトの予防に成功した後の食生活についてお話をしたいと思います。




これは必ず続けてください!
ストルバイト予防に成功した最大の要因は1日2回の食生活です。食間の約12時間、しっかりと空腹時間を維持する事によって尿は酸性化します。ですのでこれは必ず継続してください。ストルバイトの予防に成功したからと言って、間食を頻繁に与えるようになったり、催促をしてくるからと言って、お昼ご飯や夜食を与えたりは絶対にしないでください。そのような事をすると高確率でストルバイトは再発します。また、食事を1日2回にする事なく、置きエサやダラダラ食いをしながらも、ストルバイトの予防に成功したと言う方は、再発にご注意ください。療法食タイプのフードの効果で一時的に症状が緩和されているだけです。「治ったのかな?」と思った頃に頻尿や血尿が見られて再発に。決して治ったり予防に成功した訳では無く、療法食タイプのフードに含まれる尿酸化成分によって一時的に症状が治まっただけです。結局は1日2回の食事で空腹時間をしっかりと保つ以外にストルバイトの予防方法はありません。




1日2回の食事を徹底する事が出来たら!
飼い主様の意識改革で、1日2回の食事を徹底する事が出来れば、通常食に戻していただいても大丈夫です。但し、通常食と言っても様々ですので、まずは出来ればシニア用のフードをお試しください。シニア用のフードは高齢向きに栄養価が制限されていて、若い子には栄養が不足するのでは無いかと心配になられ、「えっ!まだ若いのにシニア用で大丈夫なの?」と思う方も多いと思いますが、ストルバイト予防が施されているフードの大半は、シニア用のフードよりも栄養価が低いです。例えばドッグフードであれば、成犬用はたんぱく質が25%程度ありますが、シニア用は18%程度、ストルバイト予防のフードは15%程度とたんぱく質の数値だけを見ても、ストルバイト予防のフードよりもシニア用のフードの方が栄養価が高い事が分かります。ですので、犬でも猫でもストルバイト予防のフードから急に成犬用や成猫用に戻すのでは無く、シニア用のフードを試して、栄養価を少し増やしてもストルバイトの再発が見られないかを確認していただくのが良いかと思います。同時に食後の尿のpH(ペーハー)を測定していただくと、愛犬・愛猫がどの程度の内容のフードで尿のアルカリ化を防ぐ事が出来るかを見極める事が出来ます。例えば犬であれば、たんぱく質が20%のフードであれば尿はアルカリ化しないが、たんぱく質が25%だと尿がアルカリ化してしまうようであれば、その子にはたんぱく質20%程度のフードが適している事が分かります。例え、それがシニア用のフードであり、愛犬の年齢に適していなくても問題はありません。逆に愛犬の体質にはシニア用のフードが適していると判断していただければ良いのです。ですので、ドッグフードやキャットフードは「成犬用」や「高齢猫用」などの文言で選ぶのでは無く、愛犬・愛猫にとってはどの程度の成分値のフードが適しているかを把握しておくが大切です。誤ったフード選びをして、ストルバイトが再発をしないように注意をしましょう!


可愛いのは分かるのですが・・・。
当店をご利用いただいているお客様は皆さん愛犬家や愛猫家です。それは重々承知しております。星の数ほどあるネットショップから、こんなちっぽけな弱小ショップに辿り着いていただいたと言う事は、パソコンやスマホを使って愛犬や愛猫の健康にとって必要な情報を必死に集めようとなされたのだと思います。ですが、大変失礼な言い方になってしまいますが、「心配性」の方も多いのでは無いでしょうか。当店では数多くのお問い合わせやご相談を頂戴しておりますが、その中でも可愛いがあまりに心配をし過ぎて失敗をしてしまっているケースが幾つかございますので、今回はそれをご紹介したいと思います。お心当たりのある方はくれぐれもご注意ください。




圧倒的に多いのがこれ!「食べないので心配」
今も昔もこのお悩みが非常に多いです。私からすると「悩み」では無いような気もしますが・・・。もちろん体調不良で食べなければ心配です。当然ですよね。でも頂戴するお悩みの殆どが「フードは食べない」だからです。「おやつは食べるけどフードは食べない」「フードにトッピングをするとトッピングだけ食べてドライフードは食べない」など。その他には、「同じフードを続けると食べない」や「ふりかけを掛けないと食べない」「手のひらに乗せて食べさせないと食べない」「お皿を持って追いかけないと食べない」などなど。これらは決して体調不良の子達に対するお悩みでは無く、健康で元気があるけど好き嫌いをして食べないと言う訳です。このようなお悩みとは無縁の方からすると、「どんな飼い方をすれば食べなくなるの?」と逆に悩んでしまうような話です。それでは何故、食べないようになるのか。好き嫌いをするようになるのかですが、答えは簡単。余計なタイミングで余計な物を与えるからです。食事は朝晩2回が理想ですが、朝晩2回の食事の時間以外に余計なおやつやご褒美を与えたり、朝晩2回の食事の時間以外に余計なタイミングで缶詰を与えたり、催促をするからと言って食事を与えたり。夜食を与えたり。結局は何かしら余計な事をしてしまっているので食べないのです。そんな時には半日から一日程度、絶食をさせて食事の大切さを教えてあげてください。そうすれば飢えをしのぐかのように食べるようになります。冷酷なように思われるかも知れませんが、食事の大切さを教えてあげる事はとても大切な事ですよ。




これもとても多いご相談!「飲まないので心配」
このご相談もめちゃくちゃ多いです。「うちの子は一日に●●ccしか飲みません」や「一日の中で水を飲む姿を見るのは一回程度です」など。水の飲む量や回数をとても気になされる方がおられます。実際にインターネットで検索をすると、「1日に必要な水分量は体重1kg当たり●●cc!」などのような事が書かれていたりしますので余計に気になるのだと思います。また、水の飲む量を気になされる原因として多いのが、尿路結石や膀胱炎などの下部尿路疾患の予防としてです。水の飲む量によって下部尿路疾患が予防出来るとなると、水の飲む量を気になされるお気持ちは分からなくはありません。但し、残念ながら関係はありません。動物病院でも結石や膀胱炎の予防として「水分をしっかりと摂取させてくださいね!」と指示する事が多いですが、水を沢山飲んだからと言って、結石や膀胱炎が予防出来る訳ではありません。勘違いをなされないようにお願いします。結石や膀胱炎の予防法が気になる方は過去のコラムをお読みいただけると幸いです。尚、水の飲む量は少なくても問題ありませんが、多いと何らかの病気が隠れている場合があります。飲まない心配では無く飲む心配は必要ですよ。




下痢をしたり食欲が無かったり。たまにはありますよ。
突然ですが皆さんに質問です。お腹を壊した事ありますか?いわゆる下痢や軟便です。特に思い当たる節が無いのにお腹を壊す事ありますよね。また朝起きて胃がムカムカして食欲が無い時はありませんか?何故か吐き気がして食事を残してしまう事もありますよね。そのような時はどうなされますか?明らかに高熱が出ていたり、酷い倦怠感があったりすれば病院で診察を受ける事もあるかと思いますが、大半のケースは一食や二食程度、食事を抜いて様子を見たりしませんか?365日毎日、体調が万全であるに越した事はありませんが、そう上手くはいかないですよね。それって犬や猫も同じです。下痢をする事もあれば、食欲が無い時もあります。お腹がキュルキュル鳴っていて元気が無い時もあります。そのような時は診察も大切ですが、まずは半日~1日程度、ゆっくりとさせてあげてください。食べたがらなければ無理に食べさす必要はありません。と言うより食べさせてはいけません。心配になられるとは思いますが、丸1日程度何も食べなくても何の問題もありません。気にし過ぎない事も大切ですよ。また、空腹時に胃液や胆汁を吐くからと言って、夜食や間食を与えて症状の緩和を図るのは間違いです。吐き気は治まるかも知れませんが、内臓への負担は増加します。結果的に、膀胱炎や尿路結石などを発症する可能性が高くなります。空腹時に胃液や胆汁を吐いても気にし過ぎない事が大切です。どうしても気になる場合は消化酵素をしっかりと補給させてあげてください。症状の緩和に繋がりますので。

以上、心配になるお気持ちは分からなくはありませんが、体調が思わしく無いからと言って直ぐに薬を飲む事が正しいとは限りません。症状が緩和するからと言って、それが正しい対処方法とは限りません。綺麗な便をするからと言って、それが体質に合ったフードとは限りません。時には心配し過ぎない事も必要だと思います。宜しくお願い致します。


まずは何故、膀胱炎になってしまうのか。
まず膀胱炎とは。膀胱炎は尿をためておく膀胱に炎症が起きている状態を言います。膀胱炎になると、尿の出が悪くなるので、トイレに行く回数が増えたり、トイレ内で排尿の姿勢を長時間とるようになったりします。また、尿に血が混じる事もあり、褐色のような濃い色でアンモニア臭の強い尿が出る事が多いです。それでは、何故膀胱炎になるのかですが、犬や猫の尿は本来酸性です。酸性とはpH(ペーハー)が7.0未満の事を言います。ですが、尿のpHが7.1以上のアルカリ性になると、尿中の細菌が増殖し膀胱炎発症のリスクが高くなります。但し、尿のアルカリ化が一時的で、その後に酸性に戻ると尿中の細菌が減少し、膀胱炎は発症しづらくなります。この時点でお分かりいただけたと思いますが、尿のpHが常にアルカリ性に傾きっぱなしになると、尿中に細菌が繁殖し続けて、膀胱炎を発症しやすくなると言う訳です。食後の一時的にだけアルカリ性に傾いて細菌が繁殖しても、その後に酸性に傾けて細菌を減少させれば良いのです。




それでは何故、尿のpHがアルカリ性に傾くのか。
先程も述べました通り、犬や猫の尿は本来は酸性です。ですが、食事やおやつなどを食べると尿はアルカリ性に傾きます。また、食べる量や食べた物の内容によっては、アルカリ化の度合いが違ってきます。例えば、食前の尿のpHが6.5の酸性であったとして、食事内容が適正であれば食後の尿のアルカリ化はpHが7.2などと、さほど大きくはなりません。ですが、食事内容に問題があると、食後の尿のアルカリ化は激しくなり、pHが8.0や9.0などとなってしまいます。このように食後の尿のアルカリ化が激しくなると、尿が酸性に戻るまでに時間が掛かってしまい、膀胱炎発症のリスクが高くなります。ですので、食後の尿が大きくアルカリ性に傾かないような食事を与える事が大切です。また、食後にアルカリ性に傾いたpHは食事や間食をしなければ、徐々に酸性に戻っていきます。ですので、食事を与えた後は、アルカリ性に傾いた尿のpHが酸性に戻るまでは何も与えないようにしましょう。




急激な尿のアルカリ化を防ぐ適正な食事とは?
尿のpHが食後に大きくアルカリ性に傾いてしまう原因として最も多いのは、動物性たんぱく質の過剰摂取です。いわゆるお肉の食べ過ぎです。動物性のたんぱく質を多く摂取すればするほど、食後の尿のpHは大きくアルカリ性に傾きます。実際に昨今、穀物不使用の高たんぱく質なフードが多く出回るようになったが為に、膀胱炎を発症するケースが多くなっています。また、フードの食いつきが悪い事を理由などに、ドライフードに鶏のササミや馬肉などをトッピングする事によって、食事全体が高たんぱく質になってしまうケースも目立ちます。尚、必ずしも高たんぱく質なフードがダメなわけでは無く、たんぱく質含有量が多いフードは与える量を控え目にするなどで、たんぱく質の過剰摂取にならないように調節が必要だと言う事です。また、何よりも重要なのが、食事の与え方です。pHの振れ幅の大小に関わらず、必ず食後は尿のpHがアルカリ性に傾きます。それを酸性に戻す為には空腹時間を維持する事が必要な為、食事や間食の回数が多かったり、食事を置きエサにして出しっぱなしにしたりすると、空腹時間を維持する事が出来ずに、尿のpHが常にアルカリ性に傾いてしまいます。そうすると尿中の細菌が増殖し膀胱炎を発症すると言う事です。ですので、置きエサをしている猫や小型犬に膀胱炎が多いと言う訳です。




膀胱炎解消の特効薬は絶食です!
重度の膀胱炎の場合は早急に動物病院にて受診をして適切な治療(投薬)を行う必要がございますが、症状が軽い場合は一食から二食程度抜いてあげてください。食事を抜く事によって、空腹時間を長く保つ事が出来ますので、尿がしっかりと酸性に傾きます。そうすれば尿中の細菌を減少させる事が出来、症状の緩和に繋がります。また、症状が緩和した後は、食事の回数を一日二回に徹底して、いつもより少ない量の食事で数日間様子を見てください。また、出来ればその間の食事はたんぱく質含有量が控え目になっているフードをご利用いただくと安心です。若い子でもシニア用のフードを使ってたんぱく質摂取量を控えるのも一つの手段です。高齢の子であれば、腎臓ケアのフードを使用して、たんぱく質の摂取量を控える事もおすすめです。そして何よりも大切なのが空腹時間の確保です。犬や猫は常にお腹が空いているのが普通です。食事やおやつの与え方を見直す事で膀胱炎は予防が可能です。薬に頼らずに正しい食生活で膀胱炎を予防しましょう。ちなみにストルバイトの予防も同じ方法OKです!ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。


好き嫌いをするのは犬や猫の性格ではありません!
「うちの子は同じフードだと飽きてしまう性格で・・・。」このような事を言う方がおられます。また、「●●さん家の○○ちゃんは何でも食べてくれて羨ましいわ~。うちの子なんて好き嫌いばっかりで・・・。」なんて事も。失礼ながら、●●さん家の○○ちゃんをそのような事を言う方が飼えば何でも食べる子にはなりません。あたかも好き嫌いをして食べが悪い事を犬や猫の生まれ持った性格が原因かのように言う方がおられますが、それは大きな間違いです。そのような好き嫌いをしてしまうのは犬や猫の性格が原因ではなく、飼い主様の性格が原因なのです。




毎日毎食、完食しなくても大丈夫!
私の愛犬・愛猫は、今居てる子達も歴代の子も誰ひとり好き嫌いをしません。出された食事を嫌がらずに食べてくれます。体調が優れなかったり、気分が乗らなくて食べが悪い時もたまにはありますが、だからと言って無理に食べさせるような事はしません。一食や二食程度を食べなくても急に栄養失調になったりはしません。逆に一食や二食程度抜いてあげた方が内臓がリセットされて体調が良くなる事もあります。それなのに、食べが悪いからとお肉をトッピングしたり、食事回数を増やして食べそうな気配のある時に何度もお皿を差し出したりすると余計に体調は悪化しますし、体調が回復した後も、そのような行動がきっかけで好き嫌いをしてしまう原因になる場合もあります。毎日毎回、完食をしなくても、元気があって急激に体重が減っていなければ大丈夫です。心配し過ぎて甘やかす事が決して正しい接し方ではありませんよ。




こんな実話もありますよ!
数年前にあった個人的な話になりますが、知り合いの猫を預かる事になりました。日数は10日間程度の予定でした。預かる前に予め食事の事などを確認してみると、「食べ物にあまり興味が無い」「ご飯を出しても一度に沢山は食べられない」との理由でドライフードは常時置きっぱなしのいわゆる置きエサに。それでも、あまりにも食べなければふりかけを掛ければ少しは食べるのでとの事でした。性格は怖がりで知らない人には自分から寄って行く事は無いとの事で、正直なところ「預かって大丈夫かな?」と不安に思っていました。実際にペットホテルに預けられた犬や猫は滞在中に食事を摂らない事は珍しくありません。ペットホテル側も3日程度までの預かりであれば食べないからと言って特別に手を差し伸べる事は無いでしょう。(注:現在、当店にペットホテルはございません。昔の経験談です。)ですが、今回は初対面の子を10日程度預かる事になり、初めの3日間は食べなくても仕方が無いが4日目以降は要注意だと考えておりました。案の定、初日は全く食べず、二日目は夜中に少し食べた気配がありました。ですので、3日目以降は置きエサはせずに朝晩2回の食事に切り替えて、お皿を差し出す時間も5分程度に限定した結果、帰宅後の今でも出された食事を直ぐに食べるようになってくれているようです。




「うちの子は●●だから」と思い込まないようにお願いします!
今回私が預かった猫の飼い主様もそうですが、「食べ物にあまり興味が無い」や「ご飯を出しても一度に沢山は食べられない」は飼い主様の思い込みが大半です。その誤った思い込みが状況を更にエスカレートしてしまうのです。うちの子は、「食べ物にあまり興味が無い」「ご飯を出しても一度に沢山は食べられない」と思っておられる方は何か原因が無いかを改めて見直してみてください。きっと、何か原因があるはずです。その原因を見つける事が出来ない場合は是非ご相談ください。原因が見つかり正しい対応をする事によって、きっと好き嫌いをしない子に変身してくれるでしょう!好き嫌いをさせていて得をする事なんてなにひとつもありませんよ。また、インターネットで「猫 食べない」や「犬 食べない」などで検索すると、沢山の情報が目に飛び込んで来ますので、世の中の大半の犬や猫が好き嫌いをしたり、食べが悪かったりしていると勘違いをしてしまいやすいですが、決してそうではありません。どちらかと言うと、反対に世の中の大半の犬や猫が好き嫌いをしない食生活をしています。犬や猫に好き嫌いをさせてしまっている飼い主様は是非反省をしていただきたいです。原因はあなたですよ。


そもそもカロリーって何?
当たり前のように使用している「カロリー」と言う言葉ですが、本来の意味は「熱量を表す単位の1つで、1kcalは水1Lを1気圧のもとで1℃上昇させるのに必要な熱量と定義されています。」と言うように食事や健康とは違った局面で使用されていた言葉だそうです。難しくて良く分かりませんが・・・。しかし現代では、「生活する為(生きる為)に必要とするエネルギーの量。」として使用される事が多くなっているように思います。実際に、摂取カロリーや消費カロリーと言った言葉があるように、生活する為に摂取したエネルギーや使ったエネルギーを数値で表す時に用いられています。でもカロリーの数値って本当に実用的なのでしょうか?




あなたの愛犬・愛猫の消費カロリーは?
カロリーの数値を使用するにあたって、「消費カロリーを上回るカロリーを摂取すれば太る」、「摂取カロリーを上回るカロリーを消費すれば痩せる」は理解しておかなければいけません。ですが、愛犬や愛猫の消費カロリーってどうやって調べれば良いのでしょうか?その子その子によって運動量は違いますし、睡眠時間も違います。ある程度の予測はつくと思いますが、正確な数値は調べようがありません。1日24時間の消費カロリーが分からないのに、摂取カロリーを気にしても仕方がありません。実際に私は、昨日一日で何カロリー消費をして、何カロリー摂取したかは分かりませんから。




カロリーの数値よりも体型と食事の量を気にしよう!
インターネットや書籍などで「小型犬に必要な1日の摂取カロリーは●●●kcal」や「成猫には1日●●●kcalを摂取させないといけません」などと書かれているのを良く見かけますが、そんな事は気にする必要はありません。摂取カロリーが少な過ぎれば痩せていきますし、摂取カロリーが多過ぎれば太ってきます。皆さんも同じではありませんか?朝ご飯や晩ご飯の摂取カロリーなんて分からないですよね。でも、体重が気になると食べる量を減らしたり、増やしたりして調節をしていると思うのです。それが何キロカロリー増やしたり減らしたりしているかは分からずに。犬や猫に対してもそれで良いのです。体型を見ながら食事の量を調節してあげてください。必要カロリーを気にし過ぎて太らしてしまったり、食事回数を無駄に増やしてしまったりしていませんか?




カロリーの数値よりもバランスが大切!
同じ100kcalでも、「お肉だけで摂取した100kcal」と、「ドライフードだけで摂取した100kcal」では随分意味が違ってきます。人間も同様に、同じカロリーを摂取したとしても、和食定食とフライドポテトでは健康に対する影響は全然違いますよね。ドライフードを食べないからと言って鶏のササミや馬肉をトッピングをして摂取カロリーを増やすのが良い事だと思いますか?それよりは、摂取カロリーが少なくても栄養バランスの良い食事をしている方がよっぽど健康的です。摂取カロリーを意識し過ぎて食事のバランスが乱れてしまう事が良くあります。カロリーを満足に摂取する事が、決して健康的な食生活ではありません。どれだけ摂取カロリーが少なかろうが、栄養バランスの良い食事を与えていて、適正な体重が維持出来ていればそれが「健康的」なのです。


獣医師監修の記事だからって正しいとは限らない!
インターネットで犬や猫の事を調べていると良く目にするのが「獣医師監修」と言う言葉。実在する動物病院のホームページ上では無く、ペットフードメーカーのサイトや、保険会社のサイト、ペットフードランキングサイトなどに良く見かけます。確かに「獣医師監修」と書かれていると信用性が高そうに感じますが、失礼ながら「獣医師=正しい」とは限りません。獣医さんも人間です。スーパーマンではありませんので、間違った事を言う方もおられますし、勘違いをなされている場合もあります。ですので、獣医師の監修によって書かれた記事の内容が必ずしも正しいとは限りません。例えばこのような事を書かれている記事がありました。

「猫は生後6ヵ月頃までに食べた事が無い食べ物は、食べなくなるといわれています。」

この記事では、愛猫がウエットフードを食べてくれないと言う相談による獣医師の回答でしたが、生後6ヶ月頃までにウエットフードを食べた事が無い猫は、ウエットフードを食事と認識しないと言う見解でした。衝撃ですよね。と言う事は、世の中からドライフードが無くなり、ウエットフードしか無い状態になると、その猫は食べる物が無くなると言う事ですね。でも実際は、生後数年の間に食べた事が無いウエットフードでも、食べさせようと思えば食べますよ。





獣医師監修の記事で一番迷惑なのがこれ!
本当に多い。多過ぎる。この手の内容の記事が。

「水の飲む量が少ないと尿石症(尿路結石)や膀胱炎になりやすい。」

このような記事を掲載しているサイトの運営者には、この手の記事を読み、飼い主様の誤った対処法で結石や膀胱炎を再発させてしまっている犬猫達がどれだけ居てるかを改めて考えていただきたいです。当店では幾度と無くコラムなどで尿路結石の原因は水分摂取量では無く食生活である事をお伝えしております。1日3回以上の多過ぎる食事回数や、置きエサによるダラダラ食い、間食の与え過ぎなどによる空腹時間の短さが、尿石症(尿路結石)や膀胱炎になりやすい原因です。ですが、獣医師監修の記事で、水の飲む量が少ないが為に尿路結石になったと思った飼い主様は、愛犬や愛猫に水分を摂らせようとします。とは言っても犬や猫に「頑張って水を飲んでね!」と言っても飲んではくれません。その為、鶏肉や鰹節で出汁をとって飲ませようとしますが、そのような行為が余計に尿石症(尿路結石)や膀胱炎発症のリスクを高める事となります。また、水分含有量の多いおやつで水分を摂取させようとして、食生活が乱れてしまう事によって尿石症(尿路結石)や膀胱炎を再発させてしまうケースも多いです。とにかく水分摂取量は関係ありませんので、無理に水分を摂取させようとはしないようにお願いします。




「猫 水 飲まない」で検索してはいけません!
インターネットを使用して「猫 水 飲まない」や「犬 水 飲まない」などで検索すると物凄い数の記事(サイト)があるのが分かります。でも殆どが同じ内容です。中には「獣医師監修」の文字も見かけます。ですが、書かれている内容はと言うと、「水を入れたお皿を家中の数か所に設置する」や「電動の自動給水器を使って流れる水を用意する」や「水が美味しくなる陶器の食器を使用する」など。結局、そんな事をしても飲む量が変わるのは一時的。水を飲まない食生活をしていれば何もしても水は大して飲みません。水を飲んで欲しければお腹を空かせれば良いのです。もちろん必要な食事を無理に抜くのでは無く、必要の無いご褒美やおやつを与えないようにしていただければ良いのです。食事を朝晩2回に限定して、食べ残しは置きエサをせずに直ぐに片付ける。食事と食事の間にお腹を空かせて食べ物を催促しに来ても何も与えてはいけません。そうすれば空腹を紛らわせるかのように水を飲んでくれます。人間でも遭難をして飢えをしのぐ為には水を飲みますよね。ですので、「猫 水 飲まない」などで検索をしてもお悩みの解決には繋がりません。まずは目の前の食生活を見直す事から始めてみましょう。


関節の最大の敵はフローリング!
犬や猫と生活していく中でとても重要なのが家の中の床です。多くのご家庭の床がフローリングでは無いでしょうか。テレビ番組などのおもしろ映像で犬や猫が床でツルツル滑っているシーンなどが流れたりしますが、「何がおもしろいの?」って感じで見てしまいます。更にその滑りやすい床の上で2本足で立ってジャンプをしたりと。股関節や膝蓋骨の脱臼、椎間板や頸椎のヘルニア、骨折や関節炎、筋挫傷などのはそのような日々の積み重ねによって起こる場合があります。家の中の床は出来る限り滑らないように工夫してあげてください。また、滑りやすいフローリング以外には、階段の昇り降りやソファやベッドへのジャンプなども要注意。あと、爪を切ってあげるだけでも歩きやすくなりますよ。




関節に負担の掛かる抱き上げ方!
小型犬や猫に多いですが、床(地面)に居てる子を、飼い主様が腰を下ろさず、前屈をしたような姿勢で、犬や猫の腕や脇を持って抱き上げる方がいますが、あれは良く無いですよ。上半身しか支えていない状態ですので、犬や猫にとっては腰に大きな負担が掛かります。特に小型犬の場合は、後ろ足で立って飼い主様の膝や太もも付近に自分の手(前足)を持ってる来るので、ついついそのまま腕や脇を持って抱き上げてしまうのだと思います。これを1日1回、1年に365回続けていると、数年後に腰痛が・・・って事にも。犬や猫を抱き上げる時は、まずはご自身がしっかりと腰を下ろし、両手で体全体を支えてあげてくださいね。




飼い主としての最低限の責任を!
関節を守るにあたって非常に大切になってくるのが適正体重の維持です。当然のように肥満は関節を傷める原因となります。そして肥満の原因は食べ過ぎです。食べ過ぎなければ太りません。でも犬や猫は自ら食べ過ぎてしまう事はありません。人間のように自分でコンビニやスーパーに行って買い物が出来る訳ではありません。自分で冷蔵庫の中の物を取り出してお皿に盛り付けられる訳ではありません。犬や猫は飼い主様が用意した食べ物しか食べられないのです。また、「ちょっと目を離したすきに食卓の上のおかずを食べてしまって。。。」と言う事もあると思いますが、それも飼い主様の責任です。犬や猫が悪い訳ではありません。ゴミ箱をあさって生ゴミを食べてしまうのも飼い主様の責任です。と言う事で、犬や猫の肥満の原因は飼い主様にあります。食事やおやつの量をしっかりと見極めて適正体重の維持を心掛けましょう!あと、明らかな症状が無くても、少しでも気になり出したら一日も早くに関節系のサプリメントのご利用をおすすめ致します。気になり出す前からのご利用もおすすめですよ。尚、犬に良く見られますが、肘や膝などを口でガジガジしていたり舐めたりしているのは、その部分に痛みや違和感がある場合があります。そのような仕草が見られる際は注意深く観察してあげてくださいね。


犬や猫にⅠ型アレルギーはほぼ皆無!
アレルギーと言っても症状や原因は様々です。また、アレルギーには複数の種類があります。例えば、人間に多く見られてアレルギーの代表格とも言える花粉症。この花粉症はⅠ型アレルギーに分類され、アレルギーの原因物質である花粉(アレルゲン)が体内に入った直後に症状を発症するタイプのアレルギーで即時型アレルギーとも呼ばれます。花粉症と同じ即時型のⅠ型アレルギーの重症化がアナフィラキシーショックであり、蕎麦粉アレルギーやピーナッツアレルギーなどがあります。この即時型のⅠ型アレルギーの原因物質を調べる検査がIgE抗体検査となり、動物病院で行われる、いわゆる「アレルギー検査」です。残念ながら犬や猫には即時型のⅠ型アレルギーはほぼありません。ですので、IgE抗体を調べるアレルギー検査の結果はほぼ無意味となってしまいます。ちなみに犬や猫がⅠ型アレルギーを発症するとすれば、ワクチンアレルギーくらいではないでしょうか。ワクチン接種の必要性の有無も考える必要があるかも知れませんね。




食べ物によるアレルギーを疑うならⅣ型アレルギー!
犬や猫には即時型のⅠ型アレルギーはほぼ無いと言いましたが、あるとすればⅣ型アレルギーになります。このⅣ型アレルギーは遅延型アレルギーと言われ、原因物質であるアレルゲンを体内に取り込んでから、半日や数日経って反応が起こる事が多いです。このⅣ型アレルギーの原因物質を調べる検査がリンパ球反応検査(犬のみに使用)と言います。IgE抗体検査をするよりはリンパ球反応検査をする方が良いと思います。ですが、リンパ球反応検査をしたところで答えは見つかりません。何故なら、検査結果は答えでは無く参考資料だからです。検査結果で陽性反応を示しているからと言って、必ずその物質がアレルゲンとは限りません。その為、実際は食する事が出来る物質(食材)までもを除去してしまい、食事の選択肢を失ってしまうケースもあります。また、即時型のⅠ型アレルギーよりは発症率は高いと思いますが、それでも犬猫にとってはⅣ型アレルギーも非常に稀なケースです。




陽性反応があってもアレルギー症状とは限らない!
皮膚に痒みや発疹がある時に、アレルギー検査(IgE抗体検査やリンパ球反応検査)をし、その結果いくつかの陽性反応が出たとしても、陽性反応が出た物質(食材)と発症している症状の原因が一致しているとは限りません。逆に、何の症状も出ていない時にアレルギー検査をすると、複数の陽性反応が出ます。また、その陽性反応が出た物質(食材)を摂取している事も珍しくはありません。結局は、検査結果はあくまでも参考資料で、正しいアレルゲンを調べるには実際に食べてみて反応を確認するしか方法はありません。また、先にも述べました通り、犬猫にとって食物アレルギーは非常に稀なケースです。皮膚に痒みや発疹などの症状があるからと言って、それが食物アレルギーによる症状とは限りません。これはとても重要な考え方です。




アレルギーに似ている食物不耐症!
誰もが食中毒は食物アレルギーでは無いと認識していると思います。でも食中毒で蕁麻疹の症状が見られる事も珍しくありません。食物アレルギーで無くても皮膚疾患は出るのです。決して、「皮膚疾患=食物アレルギー」とは決め付けないようしましょう。また、犬猫の皮膚疾患の原因として最も多いのが、食物アレルギーと似た症状が出る食物不耐症です。食物不耐症は、遅延型のⅣ型アレルギーと同じように原因物質(食材)を摂取してから半日や数日経って反応が起こる事が多いです。その原因は「食物不耐症は腸で起きている!」からです。本来、口から摂取したたんぱく質は体内でたんぱく質分解酵素によってアミノ酸に分解されて腸に届くのが理想ですが、たんぱく質分解酵素の不足によって、未分解のまま腸に辿り着いたたんぱく質に対して、体が反応しアレルギーと似た症状を引き起こしてしまいます。また、未分解のたんぱく質以外には有害な化学物質や農薬などにも反応する事もあります。更に意外ですが果物に含まれる糖分である果糖に反応する子もいます。ですので、食物不耐症の対策としては、安全な食事(フード)を摂る事と、たんぱく質分解酵素が不足しないように、消化酵素サプリメントを積極的に摂取する事に限ります。症状が気になる場合はアレルギー検査よりも、まずは消化酵素サプリメントをご検討ください!


缶詰(ウエットフード)って必要なの?
個人的には必ずしも猫に缶詰(ウエットフード)を与えなくてはいけないとは思いませんが、出来る事ならドライフードを与える際に少量のウエットフードを加えて与えていただければと思っています。ドライフードよりもウエットフードの方が消化は良いですし、糖質が少ないので、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ事が出来て、体重増加(肥満)の防止に繋がります。少量しか食べていないのに体重が増えやすい子の場合は、ドライフードを減らしてウエットフードを加えた食事をおすすめ致します。ちなみに、間違いやすいですが、炭水化物=糖質ではありません。炭水化物とは、糖質と食物繊維の総称の事なので、糖質は炭水化物の一部です。また、炭水化物=穀物でもありません。穀物不使用のグレインフリーのフードでも炭水化物は含まれておりますので、もちろん糖質も含まれています。お間違いの無いようにお願いします。尚、ウエットフードを水分補給としてお与えの方もおられますが、ウエットフードを食べる事によって、食事から水分を補給しますので、飲水用のお皿からはあまり水を飲まなくなります。ですので、ウエットフードを与えている場合はお皿からお水を飲まなくても気にし過ぎないようにお願いします。いつも言っていますが、必要な水分は自ら摂取します。水を飲まないのは必要としていないからです。水を飲まないから結石や膀胱炎などの下部尿路疾患になる訳ではありませんので、それを理由としては考えないようにしてください。




そんな事をしてたらいつまでたっても・・・。
ウエットフードを食べない猫の食生活は、ドライフードが置きエサになっている事が多いです。置きエサをしていないつもりでも、差し出したお皿を30分でも放置していれば充分な置きエサです。置きエサをしていないと言うのは、猫がお皿から一度でも離れればお皿を下げる事を言います。一度お皿から離れた後に、再度数分後に戻って来てフードを食べる事が出来れば、それは置きエサです。そのような状態で、ドライフードとは別のお皿にウエットフードを入れて猫の前に差し出し、においだけ嗅いで食べようとしないからと言う事で、「うちの子は缶詰が嫌いなんだわ・・・。」と決めつけるのは間違いです。そのような子に限って、「ち●~るは食べるんですけどね~」なんて事も。実際に先日も「うちの子はカリカリが好きで缶詰は食べないんです。。。でもち●~るは喜んで食べます。」と言うお客様が。それは、ウエットフードを「ち●~るよりも美味しくないおやつだから僕は要らないよ~。」ってなっているだけです。そんな事をしていたらいつまでたってもウエットフードは食べてくれません。また、ドライフードとウエットフードを混ぜると、ウエットフードを食べないどころか、「ウエットフードのスープでふやけたドライフードまでも嫌がって食べません。」と言ったお声もございますが、もしそうであっても我慢をさせれば良いのです。嫌がるからと言って、そのお皿を下げてウエットフードを加えていない、いつも通りのドライフードだけが入ったお皿を差し出してしまうと何も進みません。サプリメントを振りかけた場合でも同じです。嫌がるからと言って直ぐに諦めてはいけません。1食や2食程度食べなくても健康状態には問題はございません。今までと違った食事に慣れさせる為には、猫も飼い主様も多少の我慢は必要です。




毎日・毎食同じメニューを出し続けて!
ウエットフードを食べさせると決めたのであれば、毎食共にウエットフードを加えた食事を出し続けてください。朝はドライフードだけで、晩はドライフードにウエットフードを加えたメニューなんて事はせずに、毎食同じ内容の食事をお願いします。そして、それを食べなければお皿を下げるだけ!お皿を下げてその時の食事は終了!!次の食事までは何も無し!!!決して、甘やかして違うお皿を差し出したり、食べるまでお皿を出しっぱなしにはしないでください。そうすればいつかは慣れます。いや、慣れると言うよりも諦めてくれます。諦めてくれれば何を差し出しても食べてくれる子に育ってくれます。成猫からでも高齢猫からでも遅くはありません!

これを読んでくださっている方の中には、「この人は何でそこまでうるさく言うのだろう?」と思う方もおられると思いますが、好き嫌いを許し、食べたがるフードや食事だけを与えていると、将来必ず困ります。特に猫は高齢期に食事療法を必要とする事が多いです。と言うか殆どの子が食事療法を必要とする時が来ます。食事療法で使用するフードは決して美味しいご飯ではありません。ですので、食事療法を必要としない時から、「好きな食事しか食べない子」では無くて、「出された食事は何でも食べる子」に育ててあげていれば、食事療法で苦労する事もありません。遅くはありません!今日からでも徹底してみましょう!サンプルをあれこれ試して、食べるフードを探していても何も解決しませんよ。食べる食事を用意するのではいけません!用意した食事を食べさせるのです!!宜しくお願い致します!!!


実は食べ過ぎなのかも?!
人間も同じ事が言えると思います。人間の場合は1日3食が常識のようになっていますが、毎日3食がっつり食べるのは食べ過ぎなような気がします。1日1食や1日2食が良いとは言いませんが、3食の内の1食はヨーグルトや果物、野菜サラダなどの軽い食事にして胃腸を休ませる事はとても大切かと考えます。特に朝ご飯と昼ご飯の間の時間は短くなる事が多いので、朝ご飯か昼ご飯を軽い目の食事にすると胃腸の働きが良くなり、便通も良くなって腸内環境が整備されて免疫力の向上にも繋がると思います。ちなみに動物園のトラやライオンは1日1食が普通です。更に週に1日~2日は食事無しの日が設けられている事が多いです。肝臓や腎臓を休ませる為です。




お腹の調子が悪い時などは!
犬も猫も毎日が体調万全とはいきません。人間だってそうですよね。胸焼けがする時もあれば便が緩い時もあります。犬や猫もお腹が痛い時もあれば、お腹がキュルキュル鳴って食欲が無い時もあります。そのような時は絶食がおすすめです。食欲が無いからと言って、日頃与えない食いつきの良い特別な食事を与えたり、お肉をトッピングして食欲をかき立ててはいけません。食欲が無い時は無理矢理に食べさせるのでは無く、半日から1日程度は絶食をするのがおすすめです。そうすれば胃腸がリセットされて体調が回復する事が多いです。また、そのような時はお水は常に飲めるようにしておいてあげてくださいね。絶食と言っても水分補給は必要ですのでご注意ください。




トイレに頻繁に行く時も絶食がおすすめ!
猫や小型犬に多いですが、突然の膀胱炎。おしっこが殆ど出ていないのに何度もトイレに行って排尿の仕草。原因の大半は食べ過ぎです。量を食べ過ぎたり、食べる回数が多かったり。そのような時は半日から1日程度の絶食を。内臓を休める事によって尿は酸性に傾きます。尿が酸性に傾く事によって尿中の細菌は死んでくれますので、膀胱炎の改善・解消に繋がります。逆に内臓を酷使する事によって、尿がアルカリ化すると尿中に細菌が繁殖してしまいますのでご注意ください。また、日頃は水を飲まないとお感じの猫や小型犬でも、半日から1日程度絶食をすると、いつも以上にお水を良く飲みます。水を飲む事によって空腹を紛らわせているのもありますが、日頃は水を飲む必要が無い程、食べ物から水分補給が出来ていると言う事も言えます。どんな食べ物にも水分は含まれますので、知らず知らずの内に水分補給が出来ていて、お水を飲まなくなります。ですので、お水を飲まない子ほど、間食や食事の回数が多いケースが目立ちます。結果、膀胱炎や結石に。これが、膀胱炎や結石などの泌尿器系の疾患になる子は水をあまり飲まない理由となります。




診察も大切ですがまずは軽い絶食を!
「朝から下痢をしている。」「いつもより食欲が無い。」「食べた後に吐いてしまった。」「尿の出が悪い。」「頻繁にトイレに行く。」「尿にキラキラしたものが見える。」「便が硬そうで出ない。」
犬や猫と一緒に生活をしていると、このようなお悩みや心配事が起こってしまう事は珍しくはありません。このような時には動物病院で診察を受けて詳しく調べてもらう事も大切ですが、食べ過ぎが原因になっている事も多いので、まずは軽い絶食をおすすめ致します。半日~1日程度食事を抜いたり、食事をいつも半分程度の量にして間食を一切与えないようにするなど。食べない事も立派な治療です。食べさせ過ぎにはご注意を!


高齢犬によく見らえる腎不全とは?
高齢犬の代表的な疾患のひとつである腎不全。10歳を超えた位からは常に注意が必要です。特に嗜好性の高いお肉たっぷりの高たんぱく質なフードを食べている子や、鶏ささみや馬肉などの肉類をドライフードにトッピングをしている子は要注意です。よく見られる症状としては、水の飲む量が増えて排尿の量が増える多飲多尿、尿の色が薄くなる、食欲不振、被毛の艶が無くなりパサついている、しっかり食べているにも関わらず体重が落ちる、口臭が強くなるなど。病状が進行すると、貧血が起きてふらついて歩行困難になったり、尿毒症による痙攣が見られるようになります。とても怖い病気です。




年齢に関係無く起こり得ます。膵炎とは?
猫に多いのは慢性膵炎ですが、犬に起こる膵炎の大半は急性膵炎です。急性膵炎の症状は、食欲が無く嘔吐や腹痛、下痢などの症状が生じます。特に激しい腹痛を伴う事が多く、前足を前方に伸ばし胸を床につけてお尻を突き上げる、祈りのポーズ(祈りの姿勢)をとるケースが多いです。この急性膵炎の多くの原因が食生活の乱れです。この食生活について多くの動物病院では、脂肪分を控えた食生活の指導を行います。理由としては、膵炎は血中のリパーゼ(脂肪を分解する酵素)の値が上昇しますので、膵臓が脂肪分を分解する酵素であるリパーゼを分泌し過ぎないように、脂肪分の摂取を制限するように指示をするのだと考えられます。但し、脂肪分の摂取を制限したとしても、たんぱく質を過剰摂取していれば膵炎は発症します。一時期お笑い芸人さんに急性膵炎が多発していましたが、原因の多くはアルコールの摂取過多でしょう。決して脂肪分の摂取を制限すれば良いと言うわけではありませんのでくれぐれもご注意ください。




膵炎が再発してしまう原因として多いのがこれ!
動物病院の指導の下、リパーゼの分泌を抑える目的で、脂肪分を控えた食生活を行っていても膵炎を発症(再発)してしまうケースが多いのですが、その原因の多くはたんぱく質の過剰摂取です。脂肪分を抑えたドッグフードは過度なたんぱく質を含有しているケースは少ないので、そのようなドッグフードを使用していれば、たんぱく質を過剰摂取してしまうケースは少ないのですが、落とし穴が動物病院が指導する「脂肪分を控えた食生活」なのです。脂肪分を控えた食事なら大丈夫と言う事で、低脂肪の代表的な食材である「鶏ささみ」や「鶏胸肉」「馬肉」などを低脂肪のドッグフードにトッピングをしたり、おやつで与えてしまったりしてしまいます。その結果、高たんぱく質・低脂肪の食生活になってしまい、膵臓内でたんぱく質を分解するトリプシンが暴走し膵炎を発症(再発)してしまいます。ですので、膵炎の予防には脂肪分の摂取を控えるだけでは無く、たんぱく質の摂取制限(適度な摂取)も大切になります。




腎不全も膵炎もたんぱく質は控えめに!
腎不全の食事療法と言えば「低たんぱく質」で、膵炎の食事療法と言えば「低脂肪」となりますが、膵炎の場合はたんぱく質の過剰摂取にも注意が必要ですので、腎不全と膵炎を併発している時は、低たんぱく質のフードをお選びください。但し、腎不全対応の低たんぱく質のフードは腎機能低下による体重減少を防ぐ目的で脂肪分を多く含むフードが多いです。ですので、腎不全と膵炎を併発している際に、脂肪分を多く含む腎不全対応のフードのご利用を躊躇なされる方が多いですが、食事療法としては腎不全への対策を優先していただきたいので、腎不全対応のフードをご利用いただき、脂肪分の分解を手助けしてくれる消化酵素サプリメントをご利用いただく事で膵炎への対策も可能と考えます。よって、腎不全と膵炎を併発している際の食事は、腎不全対応の低たんぱく質のフードと消化酵素サプリメントを併用していただく事をおすすめ致します。


食欲があるのに痩せて来たら!
これは本当に良くある話です。猫を飼っている方は是非覚えておいてください。

猫が10~15歳位になった頃に、食欲は旺盛でご飯は良く食べるけれど、不思議と体重が落ちてくる事があります。最初はそれ程に気にならないと思うのですが、体重の減少が顕著になった時に多くの方は動物病院に行かれると思います。もちろんそれは正解です。気になり始めた際には可能な限り早急に診察を受けてください。そうすると、大半の動物病院では、まず血液検査をする事になると思います。血液検査の結果を見ながら、肝臓や腎臓などに異常が無いかを診てもらう事になるかと思います。猫に多い腎臓病や糖尿病なども疑いながら慎重に診察をしてくださると思います。ですが、その結果、肝臓の数値が少し気になる程度で、特に目立った異常が見られない事がありますが、そこで安心してはいけません!




「少し肝臓が悪いけど様子を見ましょう」と言われたら!
様子を見ましょうと言われても、「食欲が旺盛でご飯は良く食べるけれど体重が落ちる」には必ず原因があります。出来れば追加の検査をお願いするか、言いにくければ別の病院でセカンドオピニオンを受けるようにお願いします。そして受けていただきたい検査が甲状腺ホルモンの測定です。通常の血液検査だけでは判断しづらいのですが、良く食べているのに体重が落ちる代表的な猫の病気が「甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)」です。甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて全身臓器への悪影響がみられる疾患ですが、原因は良く分かっていませんので予防法はありませんが、高齢猫の多くに発症する可能性があります。名前を覚えておくだけでも大切かと思います。




甲状腺機能亢進症の治療を始めると!
甲状腺機能亢進症の治療(投薬)を始めると大切になるのが、腎臓病(慢性腎不全)の疑いを持つ事。先の血液検査では腎臓の状態は良好との結果が出ていたはずなのですが、甲状腺機能亢進症の治療を進めて行くと、腎臓の状態を示す数値が上昇する事があります。これは甲状腺機能亢進症の影響で腎臓への血流量が増加する事によって、腎臓病が隠れてしまうためです。甲状腺機能亢進症の治療によって腎臓への血流量が少なくなる事により、腎臓病が表面化するのです。こうなると、甲状腺機能亢進症の治療と並行して腎臓病の治療も行う必要が出てきます。また、甲状腺機能亢進症の影響を受けずに腎臓の状態を調べる事が出来るSDMA検査を早い目に受けておく事も腎臓病の早期発見、早期治療にとってはとても効果的です。ご愛猫が高齢期に差し掛かってきた際には、通常の血液検査に加えて、甲状腺ホルモンの検査、SDMA検査も大切になります。気になる方は是非主治医にご相談ください。


先日、広い河川敷で愛犬の散歩をしていた時!
私の愛犬は少し小さめの中型犬の雑種です。とても良い天気で気持ち良く散歩をしていたのですが、お若いご夫婦と小学生低学年ほど息子さんが、小型犬を連れて近づいてきました。活発に走っている様子からして、まだ2、3歳程度であろう若い小型犬でした。うちの子は初対面の犬に対しては偉そうに吠えてしまう事があるので、少し距離を保ってすれ違うように歩いていたのですが、前方から来る小型犬が随分こちらに近づいてきました。「随分と長いリードだなぁ。」と見ていると、何とノーリード(リードを付けずに散歩をすること)でした。ノーリードに気付いた瞬間に大声で「リードを付けてください!」と叫び、奥様が手に持っておられたリードを装着してくれましたので、大事に至らずに済んで良かったのですが、どれだけ広い河川敷であろうが、リードを付けて散歩するのは最低限のマナーです。他人へのマナーに限らず、ご自身の愛犬を守る為にもリードは大切です。どれだけ賢い犬でも突然の急な出来事でパニックになって遠くへ走りだすかも知れません。ノーリード同士の犬が出合い殺し合いの喧嘩になるかも知れません。不審者が現れて刃物で刺されるかも知れません。リードをしているとしていないではそのような時の対処の出来具合が異なってきます。




実際にこんな悲しい事件もありました。。。
当店は今では通販専門店として営業をしておりますが、2009年までは大阪市内に実店舗を構えておりました。その当時の実話です。当店の所在地から200メートル程度の住宅街にお住いのご高齢女性がとても小さなチワワと暮らしておられました。ほぼ毎日のようにお散歩の途中で当店に寄っていただき、私の愛犬もチワワの子と仲良くさせていただいておりました。しかし、ある日から全くお見えになられなくなりました。心配になった私はご高齢女性のご自宅に伺いました。そうすると信じられない話が待っていました。散歩中にノーリードの大型犬が愛犬のチワワに猛スピードで向かってきて一瞬のうちに噛み殺されたと。その大型犬の飼い主はその瞬間を見ていたにも関わらず、大型犬を叱る事も無く、チワワの子を救助する事も無く立ち去って行ったそうです。結局どこの誰かも分からないままだったそうです。




飼い主として当然の行いをお願いします!
他人に偉そうに言える立場ではありませんが、ノーリードによる犬の散歩や散歩中の糞の放置、必要以上に長すぎるリードによる散歩などは明らかなマナー違反です。他人に迷惑を掛けるだけでは無く、ご自身の愛犬の安全を守る事も出来ません。また、猫の放し飼いと言うか、自由にさせる散歩も同じです。たまに愛猫が外に出たがるとの理由で、自由に家の中と外を出入り出来るようにさせる方がおられます。その子が他人の庭で糞尿をしている可能性がありますし、他人の車の上に乗って車体を傷つけている可能性もあります。そして何よりもその子の命と安全を守ってあげる事が出来ていません!もちろん動物虐待は許された事ではありませんが、大切な愛車の上を他人の飼い猫が歩いていている姿を見て、その猫を許せない気持ちになるのは分からなくはありません。ですので、犬のノーリードによる散歩と同様に猫を家の外に出す事は絶対にしないであげてください。くれぐれも宜しくお願い致します。


必要の無いご褒美ベスト3は?
「必要の無いご褒美第3位」は、お留守番をさせる時の出掛ける前のご褒美。与える方よくおられますよね。「今から行ってくるね~」「少しだけお留守番していてね~」と言いながらおやつを与える方。愛犬がそのおやつを食べている隙にお出掛けになられるってパターンです。そんなご褒美必要ありません。また、おやつを食べている時はしっかりと監視してあげてください。どのようなおやつであろうと、目を離している際に与えるべきではありません。せめて「お留守番頑張ったね~」と帰宅後に与えてください。まぁそれすらも必要は無いと思いますが、監視出来る点からするとお出掛け時よりは随分マシです。




必要の無いご褒美第2位は?
「必要の無いご褒美第2位」は、おしっこをトイレでした際のご褒美です。これは本当に必要無いです。って、言わなくても当然だと思うのですが。確かに、子犬にトイレを教える際に数回は与えても良いと思います。子犬はどこでおしっこをして良いか分からないので、それを教えてあげる際に成功をした時だけご褒美を与えるのは許せます。でもそれも数回で充分です。トイレは一度覚えてくれると忘れる事はありません。それなのに、生後半年や1歳になっても、トイレのご褒美でおやつを与える方がおられますが本当に必要ありません。トイレでおしっこをするのは当たり前です。愛犬もご褒美欲しさに頻繁にトイレに行くようになる事も。




必要の無いご褒美第1位は?
堂々たる「必要の無いご褒美第1位」は、ご飯をしっかりと食べた時のご褒美。もはや意味が分からないです。そもそもご飯を完食する事は特別な事では無く当たり前の事です。その当たり前の事にご褒美は必要ありません。考えないといけないのは、ご褒美をちらつかせないとご飯を食べないのは何故か。本来、犬の食事はたった1分程度で終わるはずです。お皿を差し出すと勢い良く食べるのが普通です。その普通の食べ方をしないのには必ず原因があるはずです。もちろん体調不良で食べ切るのに時間が掛かる場合もありますが、それを除けば原因の多くは「ご褒美を含めた間食(おやつ)」です。おやつの与え過ぎが原因でご飯の食いつきが悪くなっているのに、ご飯を完食したご褒美におやつって・・・。




そんなご褒美を与えていると・・・。
と、言う感じでランキング方式でお伝えしましたが、順位にはあまり深い意味はありません。どれも必要の無いご褒美です。正直言って、世の飼い主様の大半がご褒美やおやつの与え過ぎです。与えているのが当たり前になってくるとご自身がご褒美やおやつを与え過ぎているかどうかが分からなくなってしまいがちですが、少なくとも食事の食いつきが悪ければご褒美やおやつの与え過ぎだとお考えください。少し前にもお客様からのご相談で、生後数ヶ月のチワワがフードを食べないと。家に迎え入れた当初はフードだけで食べていたのに、食べなくなったから缶詰を混ぜると喜んで食べるようになったものの、数日で食べなくなり、おやつで与えているち●ーるをフードに振りかけると食べるようになったが、今では振りかけたち●ーるしか食べないと。まぁ見事ですよね。このように、体の小さい小型犬や猫は、ち●ーる中毒に陥る可能性があるのでくれぐれもご注意ください。他のペースト状のおやつも同じです。もちろんペースト状の製品に限らず、朝晩2回の食事の食いつきが悪くなるほどの量のご褒美やおやつを与えないようにお願いします。


雄猫の去勢手術について
まずはじめに、なぜ雄猫は去勢手術をする必要があるのかをお話ししたいと思います。去勢手術とは雄猫の睾丸(精巣)を摘出する手術の事を言います。手術当日の午前中に動物病院に預け、夕方に迎えに行くケースが多く、大半が日帰りの手術になると思います。ですので、猫にとっても比較的に負担の少ない手術だと思われます。但し、術後は数日間、患部を守る目的で首にカラー(エリザベスカラー)を装着する事が多いので、これがかわいそうではあります。ですが、去勢手術をする事によって、性欲によるストレスから解消され、穏やかな日常生活を送る事が出来るようになります。また、睾丸(精巣)を摘出しますので、睾丸(精巣)腫瘍になる可能性が無くなります。もちろん去勢手術は「強制や義務」ではありませんので、飼い主様の判断次第となるのですが、個人的には雄猫の去勢手術には賛成です。また、日本では引き取り手の無い多くの猫が人間の手によって命が奪われています。望まれない妊娠を防ぐ為にも去勢手術をお願いしたいです。




去勢手術をすれば太るの?
よく言いますよね。去勢手術をすると太りやすくなるので注意が必要ですと。確かにそうかも知れません。去勢手術をする事によって、性格が穏やかになりますし、寝る事が多くなります。その結果、消費エネルギーが減るので太りやすくなると言えばそうかも知れませんね。また、性欲によるストレスがなくなりますので、食欲が旺盛になります。但し、間違ってはいけない事は、太りやすい体質になるわけではありません!消費エネルギーが減るのであれば、摂取カロリーを減らせば良いですし、食欲が旺盛になろうが、飼い主様が食事量をしっかりと管理してあげれば良いだけです。ですので、「去勢したから太ってるのよ~。」は単なる言い訳です。




去勢手術後のフード選びはどうすれば?
去勢手術をしたことによって、消費エネルギーが減り、食欲が旺盛になったとしても、食べさせる量を間違わなければ太る事はありません。但し、少しでも多くの量を与えたい場合は、低カロリーのフードや、去勢避妊済みの猫用のフードとして使用する事が多い「ステアライズド」をお選びください。但し、ステアライズドのフードは、脂肪分や炭水化物を抑えていますので太りにくいフードではありますが、たんぱく質の含有量が高い傾向がありますので、尿のアルカリ化の原因にもなりやすいです。量を多い目に与えたり、食事回数が多過ぎたりしますと、尿路結石(ストルバイト結石)や膀胱炎の発症に繋がりますのでご注意ください。与える量や回数を制限する事が出来ない「置きエサ」に食生活の子の場合はステアライズドのフードのご利用はお控えいただく方が良いでしょう。尚、基本的には去勢手術後も通常のフードで問題はありません。パッケージ記載の給与量を気にし過ぎたり、必要摂取カロリーを気にし過ぎて、フードの与え過ぎにならないように注意しましょう。




せっかくの去勢手術を無駄にしないで!
性欲によるストレス解消や睾丸(精巣)腫瘍にならないように行った去勢手術によって、結果的に太らせてしまう事が多いです。せっかく愛猫の健康維持を目的に行った手術なのに、フードやおやつを与え過ぎて太らせてしまい、糖尿病や肝リピドーシスになってしまわないようにくれぐれもご注意ください。尚、去勢後の猫は常にお腹が空いているとお考えください。ですので、フードやおやつは催促されたからと言って与えるようではいけません。催促をすれば貰えると思うと余計に催促は増えます。逆に催促をしても貰えないと思えば催促はしなくなります。常にお腹が空いているのが普通です。食事が足りないのが普通です。大切な子であれば太らせないようにしてあげてくださいね。尚、ここでは猫について書いていますが、犬の場合も同じです。「去勢したから太ってるのよ~。」は言い訳ですよ。


●●ミールって危ないお肉なの?
当店が取り扱っておりますドライフードにも、原材料として「チキンミール」や「ラムミール」「フィッシュミール」などが使用されているケースが多く見られます。この「●●ミール」がどのような意味になるのかをご説明致します。一部のサイトや書籍では「●●ミール」は粗悪な原材料と決めつけられている事がありますが、それは大きな間違いです。例えば、チキンミールは鶏肉を粉末状にしたものですが、粉末状にする際に水分と脂肪分を除去しますので、非常に優れたたんぱく質源となります。一部の誤った情報では、チキンミールは「病死した鶏肉を粉にした物」や「鶏の可食部以外(トサカやクチバシ、内臓物や糞尿など)を粉にした物」などと表現されている事がありますが、アメリカやカナダ、ドイツ、イタリア、オーストラリアなどでは、ペットフードの安全性に関する厳しい規制がありますので、そのような粗悪な原材料を使用したペットフードが販売される事はありません。この他にも、他社製品の評判を下げる目的で、飼い主様の不安を煽る誤った情報を掲載しているフードメーカーサイトや、偽のペットフードランキングサイトなどを多く目にします。下記の原材料についても同じ事が言えると思います。




とうもろこしやビートパルプについても!
過去のコラムでも書いておりますが、悪者にされやすい原材料として、「とうもろこし」と「ビートパルプ」がございます。過去のコラムは下記よりご覧ください。

とろもろこし(コーン)は本当に悪者なの?
ビートパルプについて

ひと昔前までは「とうもろこし」や「ビートパルプ」を使用しているだけで「粗悪品」と言われるくらい嫌われ者の原材料でした。もちろん両方共に良質な原材料なのですが、「とうもろこし」や「ビートパルプ」を使用していないフードを販売するメーカーは、他社製品との比較を謳い文句にして販売戦略を行ってきますので、自社製品では使用していない原材料の事を良くは言いません。それによって、一時期は「とうもろこし」や「ビートパルプ」を使用したフードが減少傾向にありましたが、最近はまた増えて来ましたね。今後もこれの繰り返しだと思います。




とうもろこしやお米がダメで「豆類」は良いの?
とうもろこしやお米などの穀物を悪者として扱い、ひよこ豆やレンズ豆を良質な原材料として宣伝するメーカーがございます。ですが、何かおかしくないですか?確かにひよこ豆やレンズ豆はとても体に良い食材なんだと思います。個人的にはあまり馴染みがありませんが。でも、とうもろこしやお米も、ひよこ豆やレンズ豆に引けを取らない食材だと思うのです。また、失礼ながら豆も穀物のような気も。例えば、枝豆は野菜のイメージですが、大豆は穀物のイメージ。元は同じ植物ですからね。とうもろこしも生の状態ならどちらかと言うと野菜のイメージ。乾燥させれば穀物のイメージ。なので、その食材が野菜か穀物のどちらなのかが問題では無いと思うのですが。但し、糖尿病やダイエット中などで、食後の急激な血糖値上昇を避けたい場合などは、とうもろこしやお米を使用したフードよりは、GI値が低い豆類を多く使用したフードの方が適していると思います。あとは、とうもろこしにしてもお米にしても、どのような豆だとしても犬猫にとっては消化は良く無いです。と言う事は、どのような食材が使用されているとしても、犬猫にとってドライフードは消化の悪い食事だと言う事です。但し、消化が悪い食事ですが、栄養のバランスは良い食事ですので、そのドライフードの消化を良くする為に、消化酵素サプリメントを併用すると言う事が非常に大切です。ドライフードをご利用の際は消化酵素の補給を意識するようにお願いします。

最後に、あのメーカーのどの原材料は良くないとか、このメーカーのその原材料は有害だとかで競う合う時代は終わっていると思います。世界中のメーカーが良質な原材料で良質なペットフードを製造してくれています。あとは、いかに我が愛犬や愛猫に適した内容のフードを探せるかだと思います。見るべき個所は原材料よりも成分値。ただ、日本はもう少し頑張って欲しいですけど・・・。


とても多い空腹時の胃液に関するお問い合わせ
沢山の方からお問い合わせをいただきます。犬も猫も空腹時が長く続いたり、草を食べた後などに透明の泡状の液体を吐く事がありますが、あの液体の正体は胃液です。その胃液を朝方などに吐いてしまうので何か良い対策は無いかと、動物病院に相談をなされたり、インターネットで調べたりしますと、99%ほどの確率で「食事の回数を増やしてください。」や「朝方の空腹を避ける為に寝る前に食事を与えてください。」などのような、空腹状態の阻止に繋がる方法を試す事になると思います。確かにそれで嘔吐は治まるかも知れませんが、それで大丈夫ですか?少なくとも当店ではそのような解決策をご提案する事はありません!




そもそも胃液は何の為にあるの?
解決策を模索する前に、まずは胃液とはどのような働きをする物なのかを考えて行きましょう。皆さんも何となくはお分かりになられていると思いますが、胃液は「食べ物を消化する為に胃で分泌される消化液」の事です。胃液に含まれる消化酵素の働きで食べた物を消化します。ですので、胃液が分泌されている事はとても良い事なのです。胃液が無いと食べた物を消化出来ないわけですからね。本来、胃液は食べた物が胃の中に届いた時に分泌されます。ですが、食後数時間後の空腹時にも胃液は分泌されます。これは胃の中が空になると、胃の筋肉がいつも以上に大きく収縮して、食べカスや汚れを掃除してくれます。逆に考えると、空腹時間を作らないと胃の中の掃除が出来ずに汚れっぱなしになってしまうと言う事です。但し、胃の中に食べ物が無い状態で胃液が分泌されますので、胃の粘膜が刺激を受けて吐きやすくなってしまいます。また、猫が毛玉を吐き出す時や、犬が固いガムやアキレス、お散歩中に食べた草などを吐き出すタイミングが空腹時に多いのは、胃の中の掃除中に起こる嘔吐だからと言えます。特に春先から夏に掛けて抜け毛が多くなる季節です。犬でも猫でも自分の抜け毛を飲み込んでしまい、胃の中に抜け毛が溜まりやすくなります。その胃の中の抜け毛に対しても胃液は分泌されますので、必然と胃液の嘔吐は増える事となります。




結局のところ解決策は?
空腹時の嘔吐が胃の中の掃除が原因だと考えますと、その嘔吐を止める必要が無いと言う事はお分かりいただけると思います。確かに吐いている姿は辛そうですし可哀想に思います。ですが、その嘔吐を止める為に、食事回数を増やしたり、寝る前に夜食を与えたりする事で、胃の中の掃除をするタイミングが失われてしまう事と、胃の中に食べ物があると、尿のpHはアルカリ性に傾く為、食事回数を多くしたり、寝る前に夜食を与える行為は、尿のアルカリ化が原因で起こる膀胱炎やストルバイト結石の発症のリスクを高める事にも繋がります。但し、あまりにも頻繁に空腹時の嘔吐を繰り返す場合は、胃液の分泌を抑える目的で消化酵素サプリメントをご利用ください。くれぐれも空腹時を減らすような対策はしないようにお願いします。但し、胃液を吐いた後に食欲不振に陥った場合は、異物の誤飲などによる食道炎の可能性があります。また、嘔吐した胃液に茶褐色や黒色の液体が混じっている場合は、胃や食道からの出血の可能性がございます。もちろん鮮血が混じる場合もありますが、茶褐色や黒色の血液が混じっている場合は特に要注意です。そのような際は早急に動物病院にて診察をお願いします。最後に余談ですが、この胃の中の掃除の時間を作る事が出来ていないと便秘になりやすいです。胃の中に食べ物がある状態では腸の働きが鈍くなります。腸の働きが鈍くなると当然ですが便秘になります。人間も同様ですが、食べ過ぎや不規則な食生活にはくれぐれもご注意ください。


食べない原因は歯が痛い?
初めて犬や猫と暮らす方なら驚かれる方もおられると思いますが、犬や猫は生後3ヶ月頃から人間同様に乳歯が抜け始めて永久歯に生え変わります。但し、人間のように、乳歯が抜けた後から永久歯が徐々に生え出すわけでは無く、生え出して来た永久歯に押し出されるようにして乳歯が抜け落ちますので、人間の子供に見られる「歯抜け」の状態はあまり気になりません。また、その習性から、乳歯が抜けていない状態で永久歯が生えてしまい、その後も乳歯が抜け落ちずに乳歯と永久歯が重なり合って生えてしまう状態に陥る事があります。これを「乳歯遺残」や「残存乳歯」などと呼びますが、殆どの場合はその後に乳歯のみ抜け落ちてくれます。ですが、いつまでも乳歯が残ってしまう場合もありますので、その際は動物病院にて全身麻酔をして抜歯をしてもらう事が多いです。また、抜けた乳歯は食事の際などに飲み込んでしまう事が多いので、乳歯から永久歯に生え変わった事に気付かない方も多いです。また、その歯の生え変わりの時期に食欲が落ちる事がありますが、それは歯の生え変わりが原因で歯が痛いからと言うよりも、飼い主様も犬や猫との生活に慣れ始め、ついついおやつの量が増えてしまったり、食事の際に「これなら大丈夫かな」と言ったおかずをつまみ食いさせてしまったりする事による、「食生活の乱れ」が原因になっている事の方が多い気がします。




食べない原因は発情期?
犬や猫は生後3ヵ月~6ヶ月頃より発情が始まります。雄犬の場合は生後3ヵ月頃からクッションや飼い主さんの足をつかまえて腰を振るようになり、雌犬は生後6ヶ月頃に初めてヒート(生理)がきます。陰部の膨らみや乳房の膨らみ、出血などの症状が見られます。また、雄猫の場合は、雄犬同様の仕草が見られたり、お尻を高く上げて尿を撒き散らすなどの行動が見られます。雌猫の場合は、雌犬と違って生理はありません。ですが、大きな声で鳴いたり、体をすり寄せて来たり、トイレ以外での排尿などの行動が見られます。これらの時期になると、発情が原因で精神的に不安定になったり、ストレスによって食欲が落ちる事があります。ですが、その時に嗜好性の高いトッピングをしたりなどで無理に食べさせようとする必要はありません。と言うよりも、そのような事はしてはいけません。発情が原因で食欲が落ちていても、数日で発情が収まり食欲は戻ります。その時に余計な事をすると、トッピングをしないと食べない子になったり、フードの食いつきが悪くなったりします。その心配をするのが嫌であれば、去勢手術や避妊手術をして発情が原因の食欲減退を回避してあげてください。




ますます増えて来たのでご注意ください!
当コラムでは幾度となく注意喚起を行っておりますが、猫ちゃん大好き「ペースト状のおやつ」。最近は無添加の「●●ピューレ」と言った製品も増えてきており、残念ながら無添加のプレミアムフードメーカーもペースト状のおやつ市場に参入してきております。その結果、無添加のプレミアムフードのみを販売なされている優良店でも、ペースト状のおやつが販売されるケースが目立ってきております。確かに、スーパーやホームセンターで良く見かけます添加物たっぷりのペースト状のおやつに比べますと安心感はあると思いますが、主食(フード)の食い付きへの影響は大して変わりません。添加物が含まれていようが、無添加であろうが、ペースト状のおやつの与え方や与える量を間違えると、必ず主食(フード)の食い付きが悪くなります。絶対に与えてはいけないとは言いませんが、出来る限り与えない方が良い類の製品であると言う事は覚えておいてください。

「無添加の安心なおやつしか与えていないのに、主食(フード)の食いつきが悪いのは何故?」

って事にならないようにくれぐれもご注意ください。無添加であるかどうかは関係ありません!


ぽっちゃり気味の猫は要注意!!!!!!
猫を飼っている方には絶対に知っていて欲しい恐ろしい病気がございます。その名は「肝リピドーシス」(かんりぴどーしす)です。あまり聞きなれない病名かと思いますが、猫にはとても多い病気です。今回はその恐ろしい病気の「肝リピドーシス」についてお話をしたいと思います。とても恐ろしい病気なのですが、多くの場合が予防が可能な病気でもあります。特にぽっちゃり気味の猫の飼い主様は是非ご覧ください。




肝リピドーシスとは?
肝リピドーシスとは、猫が何らかの原因で食欲不振に陥り、分解されるはずの脂肪が過剰に肝臓へ蓄積され、肝機能障害を起こした状態の事を言います。その結果、重度の吐き気や下痢、食欲廃絶、黄疸などを示し、適切に治療されなければ命に関わる大変恐ろしい病気です。また、猫はあらゆる原因で突発的に重度の食欲不振に陥る可能性があります。例えば、雷や地震、自宅近隣の騒音などによる極度の精神的なストレス、新しい家族(同居猫)を迎え入れた際のストレス、膵炎や腎臓病などによる体調不良などなど。その重度の食欲不振が数日間(多くは3日間)続くと肝リピドーシスを発症し、更なる食欲不振に陥ってしまい、強制的に流動食などの食事を与えても吐いてしまうようになります。




肝リピドーシスの治療方法は?
肝リピドーシスを発症すると、食欲が無くなる上に、強制給餌では吐いてしまう事により、食事を与える術が無くなってしまいます。もちろんそのままでは餓死に繋がりますので、栄養は摂らせないといけません。その際に使用される事が多い手段が「胃ろうチューブ」です。胃ろうチューブとは、口や食道をとばして、食べ物を直接胃に入れる方法で、胃にチューブを挿して、制吐剤を投与しながら、チューブから流動食を少量ずつ入れてあげる方法です。この方法で徐々に体調が回復し、肝リピドーシスの治療を終了出来たとしても、多くのケースで約2ヶ月程度の時間が必要となります。それ程肝リピドーシスは怖い病気です。




肝リピドーシスの予防方法はこれ!
あらゆる原因での突発的な極度の食欲不振を予防する事は出来ません。いつ誰に起きてもおかしくはありません。と言う事は、極度の食欲不振によって発症する肝リピドーシスも、いつ誰に起きてもおかしくはありません。但し、肝リピドーシスを発症する猫には共通の特徴があります。それは「肥満」です。もちろん例外もゼロではありませんが、殆どのケースにおいて、肝リピドーシスの発症は肥満気味の猫に起こります。肥満気味の猫が何らかの原因で極度の食欲不振に陥ると起きる事が多いのが肝リピドーシスです。いつも言っていますが、太っていて得をする事は何もございません。また、肥満の原因の多くは、置きエサや催促をするからと言っての食事の与え過ぎです。好き嫌いが多く、食が細いと言う猫ほど太っています。くれぐれもご注意ください。