2022年5月


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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食欲があるのに痩せて来たら!
これは本当に良くある話です。猫を飼っている方は是非覚えておいてください。

猫が10~15歳位になった頃に、食欲は旺盛でご飯は良く食べるけれど、不思議と体重が落ちてくる事があります。最初はそれ程に気にならないと思うのですが、体重の減少が顕著になった時に多くの方は動物病院に行かれると思います。もちろんそれは正解です。気になり始めた際には可能な限り早急に診察を受けてください。そうすると、大半の動物病院では、まず血液検査をする事になると思います。血液検査の結果を見ながら、肝臓や腎臓などに異常が無いかを診てもらう事になるかと思います。猫に多い腎臓病や糖尿病なども疑いながら慎重に診察をしてくださると思います。ですが、その結果、肝臓の数値が少し気になる程度で、特に目立った異常が見られない事がありますが、そこで安心してはいけません!




「少し肝臓が悪いけど様子を見ましょう」と言われたら!
様子を見ましょうと言われても、「食欲が旺盛でご飯は良く食べるけれど体重が落ちる」には必ず原因があります。出来れば追加の検査をお願いするか、言いにくければ別の病院でセカンドオピニオンを受けるようにお願いします。そして受けていただきたい検査が甲状腺ホルモンの測定です。通常の血液検査だけでは判断しづらいのですが、良く食べているのに体重が落ちる代表的な猫の病気が「甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)」です。甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて全身臓器への悪影響がみられる疾患ですが、原因は良く分かっていませんので予防法はありませんが、高齢猫の多くに発症する可能性があります。名前を覚えておくだけでも大切かと思います。




甲状腺機能亢進症の治療を始めると!
甲状腺機能亢進症の治療(投薬)を始めると大切になるのが、腎臓病(慢性腎不全)の疑いを持つ事。先の血液検査では腎臓の状態は良好との結果が出ていたはずなのですが、甲状腺機能亢進症の治療を進めて行くと、腎臓の状態を示す数値が上昇する事があります。これは甲状腺機能亢進症の影響で腎臓への血流量が増加する事によって、腎臓病が隠れてしまうためです。甲状腺機能亢進症の治療によって腎臓への血流量が少なくなる事により、腎臓病が表面化するのです。こうなると、甲状腺機能亢進症の治療と並行して腎臓病の治療も行う必要が出てきます。また、甲状腺機能亢進症の影響を受けずに腎臓の状態を調べる事が出来るSDMA検査を早い目に受けておく事も腎臓病の早期発見、早期治療にとってはとても効果的です。ご愛猫が高齢期に差し掛かってきた際には、通常の血液検査に加えて、甲状腺ホルモンの検査、SDMA検査も大切になります。気になる方は是非主治医にご相談ください。


先日、広い河川敷で愛犬の散歩をしていた時!
私の愛犬は少し小さめの中型犬の雑種です。とても良い天気で気持ち良く散歩をしていたのですが、お若いご夫婦と小学生低学年ほど息子さんが、小型犬を連れて近づいてきました。活発に走っている様子からして、まだ2、3歳程度であろう若い小型犬でした。うちの子は初対面の犬に対しては偉そうに吠えてしまう事があるので、少し距離を保ってすれ違うように歩いていたのですが、前方から来る小型犬が随分こちらに近づいてきました。「随分と長いリードだなぁ。」と見ていると、何とノーリード(リードを付けずに散歩をすること)でした。ノーリードに気付いた瞬間に大声で「リードを付けてください!」と叫び、奥様が手に持っておられたリードを装着してくれましたので、大事に至らずに済んで良かったのですが、どれだけ広い河川敷であろうが、リードを付けて散歩するのは最低限のマナーです。他人へのマナーに限らず、ご自身の愛犬を守る為にもリードは大切です。どれだけ賢い犬でも突然の急な出来事でパニックになって遠くへ走りだすかも知れません。ノーリード同士の犬が出合い殺し合いの喧嘩になるかも知れません。不審者が現れて刃物で刺されるかも知れません。リードをしているとしていないではそのような時の対処の出来具合が異なってきます。




実際にこんな悲しい事件もありました。。。
当店は今では通販専門店として営業をしておりますが、2009年までは大阪市内に実店舗を構えておりました。その当時の実話です。当店の所在地から200メートル程度の住宅街にお住いのご高齢女性がとても小さなチワワと暮らしておられました。ほぼ毎日のようにお散歩の途中で当店に寄っていただき、私の愛犬もチワワの子と仲良くさせていただいておりました。しかし、ある日から全くお見えになられなくなりました。心配になった私はご高齢女性のご自宅に伺いました。そうすると信じられない話が待っていました。散歩中にノーリードの大型犬が愛犬のチワワに猛スピードで向かってきて一瞬のうちに噛み殺されたと。その大型犬の飼い主はその瞬間を見ていたにも関わらず、大型犬を叱る事も無く、チワワの子を救助する事も無く立ち去って行ったそうです。結局どこの誰かも分からないままだったそうです。




飼い主として当然の行いをお願いします!
他人に偉そうに言える立場ではありませんが、ノーリードによる犬の散歩や散歩中の糞の放置、必要以上に長すぎるリードによる散歩などは明らかなマナー違反です。他人に迷惑を掛けるだけでは無く、ご自身の愛犬の安全を守る事も出来ません。また、猫の放し飼いと言うか、自由にさせる散歩も同じです。たまに愛猫が外に出たがるとの理由で、自由に家の中と外を出入り出来るようにさせる方がおられます。その子が他人の庭で糞尿をしている可能性がありますし、他人の車の上に乗って車体を傷つけている可能性もあります。そして何よりもその子の命と安全を守ってあげる事が出来ていません!もちろん動物虐待は許された事ではありませんが、大切な愛車の上を他人の飼い猫が歩いていている姿を見て、その猫を許せない気持ちになるのは分からなくはありません。ですので、犬のノーリードによる散歩と同様に猫を家の外に出す事は絶対にしないであげてください。くれぐれも宜しくお願い致します。