2022年12月


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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どうしてそうなるのか・・・。
今回が今年最後のコラムとなります。今年一年間にご相談いただいた内容などを改めて見直してみますと、どうしても気になるのが「食べない時の対処法」です。「食べない」と言っても体調が悪くて「食べられない時」では無く、好き嫌いをして「食べない時」の対処法です。大半の方が愛犬や愛猫がフードを食べない理由を、好き嫌いやわがままと分かっておられるのですが、何故かそれに付き合うと言うか、無駄に手を差し伸べて状況を悪化させてしまうのです。実際のお問い合わせをもとに具体的な誤った対処法をご紹介していきたいと思います。同じような失敗をしないようにご注意ください。




それをすると余計に食べません!
お問い合わせいただいた内容は下記の通りです。(プライバシー保護の為、一部内容を変更しております。)

●お問い合わせ内容:うちの子はドライフードが好きではないのか、お皿に入れて出してもすぐには食べません。別のお皿に缶詰を入れるとそれだけを食べてどこかへ行ってしまいます。その後、3時間ほどかけていくらかは食べますが、お皿が空っぽになる事はありません。このような場合はどうすれば良いでしょうか?

と、言う内容のお問い合わせです。ちなみにこの子は2歳の猫でした。このような内容のお問い合わせは、大半が猫か小型犬です。他には柴犬なども多いです。また、内容は一部違ってはいるものの、同じような内容のお問い合わせは非常に多いです。実際に心当たりのある方も多いのでは無いでしょうか。それでは、今回のケースの誤った対処法についてお話をしていきたいと思います。

まずは、お皿の使い方です。ドライフードと缶詰(ウエットフード)を併用するのは問題ありませんが、別々のお皿に入れて与えるのはおすすめ出来ません。理由はお皿が2つある時点で、甲乙(好き嫌い)をつけてしまうからです。こっちのお皿のご飯は好きだけど、こっちのお皿のご飯は嫌いだから食べない。と言う感じになりやすいです。どうしても2つのお皿に分けて与えないといけない場合は、2つのお皿を同時に出して同時に下げてください。片方のお皿は完食したけど片方は残しているからもう暫く出しておく、のような事をするとますます食べなくなっていきます。また、3時間ほどかけて食べるとありますが、いわゆる置きエサですね。どれだけ残していてもお皿から一歩でも離れればお皿は下げるようにしましょう。全く口を付けていなくてもです。1日や2日は食べなくても心配いりません。(食欲不振の場合は除きます。)ある程度の量を食べるまでお皿を下げずに置きっぱなしにするのは甘やかし以外の何物でもありません。お皿に残っている量に関係無く、お皿から離れた瞬間にお皿は下げるようにしましょう。また、朝ご飯の食べた量が少なかったからと言って、昼ご飯や間食を与えてはいけません。朝ご飯の食べた量に関係無く、次に食べ物を与えるのは晩ご飯の時間です。それを繰り返す事によって、徐々に食べ残す量が減っていきます。これはとても大切なしつけです。是非お守りください。




特に年末年始は要注意です!
年末年始はいつも以上に注意が必要です。人間はクリスマスやお正月になると美味しい物を食べる機会が多くなりますよね。家に人が居てる時間も長くなり、愛犬・愛猫だけでお留守番をすると言う事も少なくなるでしょう。そうなると多くなりがちなのが間食、おやつです。この時期になると、色んなお店で犬用や猫用のクリスマス用のおやつやケーキ、お正月用の特別なご飯(おせち料理など)が販売されております。色鮮やかで見栄えも良くとても美味しそうに見えますよね。ですが、当店ではそのような製品は一切販売を致しません。理由は「いつも通りでお願いしたい」からです。とは言っても、「元旦の朝食位はご馳走を食べさせてあげたい!」と思われるのであれば、わざわざペット用のご馳走をご購入いただく必要はありません。人間が食べている極力味の薄い物をほんの一口だけいつものフードにトッピングしてあげてください。「えっ!人間用の味の付いている食べ物を与えるのはダメなのでは?」と思う方もおられるかと思いますが、もちろん頻繁に、大量に与えるのは良くありませんが、元旦の朝食だけなら問題ありません。それよりも、ペット用だからと言って、三が日ずっと「犬用のおせち料理」や「猫用のち●~る」を与える方がよっぽど身体に悪いです。くれぐれもご注意ください。尚、今年最後に皆様にお伝えしたい言葉がございます。それは・・・、

「欲しがるから与えてしまう。では無く、与えるから欲しがるのです!」

愛犬や愛猫が「欲しがる」のは、飼い主様が「与えるから」です。

本年も大変お世話になりました。
皆様良いお年を。


まずは痩せる原因を突き止めて!
犬でも猫でも、人間でも同じでしょうか。高齢になれば体重を維持する事が難しくなります。運動量が減るので筋肉も落ちますし、食欲の無い日があったりもしますので、若い頃に比べると体重が落ちやすくなるのは仕方が無い事です。ですが、元気があって食欲もあるのに体重が落ちる事があります。また、あまり食欲が無さそうなので、愛犬・愛猫が好む食材をトッピングして沢山食べさせたり、間食を多い目に与えて体重の減少をくい止めようとしても思うように体重が増えない場合もあります。このような時には、むやみやたらと欲しがる物を与えたり、好きな物を多い目に与えて体重を維持しようとしてはいけません。沢山食べたさせた結果、もしも体重が増えたとしても身体を痛めつけているだけかも知れません。まずは、体重が落ちやすくなっている原因を突き止めて、体調に見合った適切な食事を与えるように心掛けましょう。




腎機能の低下の際は脂肪分を多い目に!
犬も猫も10歳前後になると腎機能が低下する事が多いです。腎機能が低下すると、食欲自体が落ちてくると言う事もありますが、食べている量の割には体重が維持出来なくなるケースが多くなってきます。このような時に多くの飼い主様が、鶏のササミや胸肉、馬肉や白身魚などの高たんぱく・低脂肪の食材を使用して、食いつきを高めたり、体重を増やそうとなされたりします。しかしその結果、体重が増えたとしても腎臓に対しては大きな負担を掛けているとお考えください。腎機能の低下が原因で体重の維持が難しくなった場合は、たんぱく質の摂取量は増やさずに、脂肪分の摂取量を増やして体重を維持するようにお願いします。その際には、低たんぱく質・高脂肪の腎臓ケア用のフードをご利用になられたり、オメガ3脂肪酸を含むサーモンオイルなどを食事に加えるなどで工夫をお願いします。




食欲があるのに痩せてくる猫には!
犬には珍しくて、猫には多い病気と言えば甲状腺機能亢進症です。文字通り甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。甲状腺ホルモンの分泌が多くなる事で、食欲が増して活発になるのに、その反面に体重が落ちていくと言う症状が見られる病気です。元気があって食欲もあるので発見(診察)が遅れる事が多いです。10歳前後の猫で、食欲はあるのに体重が落ちる場合は、真っ先にこの病気を疑っても良いと思います。通常の血液検査では分かりませんので、気になる場合は飼い主様自ら、主治医に甲状腺ホルモン測定の検査を依頼しても良いでしょう。この甲状腺機能亢進症の場合は、的確な投薬で体重の増加が見込めます。特別な食事療法が必要な訳ではありませんが、魚介類に含まれる事が多い成分であるヨウ素の摂取量を控える必要がありますので、魚系のフードや魚介類を与えて体重を増やそうとする事はおすすめ出来ません。




高齢犬が痩せて来た時の注意点!
犬が高齢期に差し掛かってくると、健康状態に問題が無くても体重が落ちやすくなる事があります。原因は消化能力の低下や筋肉の低下です。加齢からくるものですのである程度は仕方がありません。ですが、飼い主様としては当然気になりますよね。但し、このような時に無理に体重を増やそうとして、鶏のササミなどをフードにトッピングをしたり、フード自体を栄養価の高い成犬用などに切り替えると急性膵炎の発症リスクが高くなります。急性膵炎は脂肪分の多い食事が原因と思われている方も多いですが、たんぱく質の多い食事でも起こります。低脂肪の鶏のササミだから大丈夫と思っていると危険ですよ。高齢犬の食事はたんぱく質も脂肪分も控えめでお願いします。その結果、必然と炭水化物の摂取量が増えますが、消化酵素をしっかりと補給をして、消化の苦手な炭水化物もしっかりとエネルギーに変える事が出来れば体重の維持に繋がります。体重を増やしたいがあまりに、無理に食べさせると余計に状況は悪化する場合がありますのでご注意ください。