2023年2月


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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適量はみんな違います!
多くの方から与えるフードの量をお問い合わせいただくのですが、正直言うと分かりません。おおよその量はお答え出来ますが、きちんとした量は実際に一緒に生活しないと分からないです。例えば、体重3kgの成猫だとしても1回15gで1日2回の計30gが適量の子がいれば、1回20gで1日2回の計40gが適量の子もいます。もちろんご利用いただくフードの内容によっても異なります。ちなみにフードのパッケージに記載されている量を鵜呑みにして与えると必ず与え過ぎになりますので、参考にすらしないでくださいね。また、インターネットで調べると体重○kg当たりの必要摂取カロリーとやらが出てきますが、これらも参考にはしないでください。こちらも与え過ぎになりますので。それではどのようにしてフードの量を決めれば良いかですが、正解は・・・・。




与えるフードの量はこうやって決めて!
与えるフードの量の決め手は「痩せ過ぎない量」です。フードのパッケージに記載されている量の半分以下でも構いません。サイトによっては「与えるフードの量は減らしてもメーカー推奨量の2割まで」などと書かれていたりしますが大丈夫です。気にせずに思い切って減らしてください。摂取カロリーが少な過ぎても構いません。痩せ過ぎない量まで減らしてください。食後にどれだけ催促されようが痩せ過ぎなければ大丈夫です。犬や猫は常にお腹が空いているとお考えください。食後もお腹が空いているのが普通です。そして、結果的に痩せ過ぎてくるようであれば徐々に増やしてあげてください。ですので、与えるフードの量は実際に一緒に生活しないと分からないのです。フードの適正量を見つける事が出来るのは愛犬や愛猫と一緒に生活をしている飼い主様だけです。実際の体重の変化や体型を見ながら調節をしてあげてください。




ほとんどの子が太っている???
膵炎、糖尿病、高脂血症、胆泥症、関節痛、肝リピドーシス、心臓病、尿路結石、腎不全、肝臓病などなど、これらの病気は食事の量が多過ぎる事が発症の原因となる場合があります。もちろん食事以外の間食(おやつやご褒美)の量も関係してきます。失礼な言い方になりますが、大半の飼い主様は間食の与え過ぎです。おやつやご褒美なんて与え無いに越した事はありません。食事の量を減らし、おやつやご褒美を与えないようにするだけで防ぐ事が出来る病気もあります。ちなみに、旬の果物を与えるのも立派なおやつですよ。「おやつは与えていないけど果物は少しだけ。」って方も多いので。太っていて得する事なんて何一つありません。ついつい甘やかしておやつを与え過ぎてしまっている方、トイレでおしっこをしたからと言ってその都度ご褒美を与えている方、食べが悪いからと言って置きエサをしている方、欲しがるからと言って1日に3回も4回も食事を与えている方、病気になってから後悔しても遅いですよ!まずは1日2回の食事の徹底をお願いします!




こんなケースもあるのでご注意を!
しっかりと1日2回の食事で、お皿を差し出したと同時に直ぐに食べだしてくれるのだが、完食出来ずにどうしても残してしまう。結果的にお皿が空になるまで置きエサにしてしまっていると言うケース。このような場合は、大半が入れ過ぎです。フードの量が多過ぎるのです。それなのに、完食が出来ずに食が細いと心配をなされたり、粒の大きさが食べ辛いのかと心配をしてしまったり。どうですか?お皿に入れた量のフードを完食していないが為に痩せていますか?痩せ過ぎていなければ大丈夫です。今一度、フードの量を見直してみられてはいかがでしょうか。宜しくお願い致します。


嘔吐の違いに気付けるのはあなた!
健康な子でも嘔吐はします。犬も猫も嘔吐の多い生き物だとは思います。ですが、防ぐ事が出来る嘔吐と防ぐ事が出来ない嘔吐があります。防ぐ事が出来る嘔吐は可能な限り防いでおく事で、防ぐ事が出来ない嘔吐をした時に体調の異変にいち早く気付いてあげる事が出来ると思います。防ぐ事が出来る嘔吐なのに、それを防がずに日頃から頻繁に嘔吐を繰り返していると「またいつも嘔吐か。」と体調の異変を見逃してしまう事もあるかと思います。ですので、防ぐ事が出来る嘔吐はしっかりと対策をして防いであげてください。




防ぐ事が出来る嘔吐とは?
防ぐ事が出来る代表的な嘔吐は、食べ過ぎる事による嘔吐です。食べ過ぎる事による嘔吐とは先日のコラム「この思い込みは本当に危険です!」でも書きましたが、食事の与える量が多過ぎたり、食事の回数が多過ぎたりする事による嘔吐です。1日3回以上の食事を与えたり、パッケージ記載の量通りに与えて食べ過ぎになってしまったり、カロリー計算をして与え過ぎになってしまったり、置きエサでダラダラと食べさせたりと、そのような食生活では健康状態が悪く無くても嘔吐を繰り返してしまう事があります。ですが、1日2回の食事を徹底して、量も与え過ぎずに必要量を見極めて与えると、殆ど吐かなくなります。このように日頃から防ぐ事が出来る嘔吐を未然に防いでおけば、日頃吐かない子が吐く事で、体調不良時の嘔吐に素早く対応する事が可能です。また、1日2回の食事で空腹時間が長くなる事による胃液の嘔吐が見られる際は消化酵素の補給で嘔吐を防ぐ事が可能です。




防ぐ事が出来ない嘔吐とは?
犬猫共に防ぐ事が出来ない嘔吐の代表格は腎臓病(腎不全)による嘔吐です。腎臓病が悪化するにつれて嘔吐が激しくなりますが、早い段階から適切な食事療法を行う事で嘔吐を軽減させる事が可能です。また、激しい嘔吐が見られるようになる前の段階で、多飲多尿の症状が確認出来る事が多いです。10歳近くになって多飲多尿の症状が見られる際は血液検査による診察をお願いします。また、腎臓病による嘔吐以外で猫に多く見られるのが甲状腺機能亢進症による嘔吐です。食欲はあるが体重が落ちやすくなる傾向が見られますので気になり出した際にはホルモン測定による診察をお願いします。適切な投薬で嘔吐を軽減させる事が可能です。そして、犬に多いのが膵炎による嘔吐。食事での過度な肉類のトッピングやおやつの与え過ぎが原因になりやすいです。これに関しては、規則正しい食生活で防ぐ事が可能です。膵炎の多くは甘やかし過ぎによる発症です。ご注意ください。最後に最も注意が必要な嘔吐が、腸の腫瘍です。症状としては慢性的な嘔吐が続き、その先に食欲低下が見られる事が多いです。食欲低下が見られる前に早期発見をする為にも、日頃から防ぐ事が出来る嘔吐は防ぎ、心当たりの無い嘔吐をするようであれば早急に診察を受けるようにお願いします。