2023年9月


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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ふたり(二匹)は仲良くなるのか!?
既に愛犬・愛猫とお暮しの方にとって、新しい家族を迎え入れるかどうかを考えた時に、最も不安に感じたり深く考え込んだりするのが、今居てる先住の子と新しく来る子が仲良く出来るかどうかでは無いでしょうか?先住の子がまだ子供であればそれほど不安にはならないと思いますが、2歳や3歳だったり、ましてや10歳以上の子であれば、新入りさんが来る事で体調を崩してしまうのでは無いかと心配になる方も居られると思います。「ひとり(一匹)だと寂しいのでは無いかと・・・。」と言う事で新入りさんを迎え入れたのに、結果的には先住の子にとっては迷惑な話になってしまって、取り返しのつかない事になったらどうしようかと。そのように思われるお気持ちは分からなくはありません。




犬同士、猫同士、犬と猫。相性が良いのは?
先住の子が犬で新入りさんが猫の場合や、先住の子が犬で新入りさんも犬、先住の子が猫で新入りさんも猫などと複数のケースが考えられますが、初めて新入りさんを迎え入れる際は、犬なら犬、猫なら猫、いやいや猫なら犬などと、どれが一番相性が良いのか分からず悩む方も多いのでは無いでしょうか。私は過去にどのパターンも経験していますので答えは分かっていますが、まずは新入りさんを迎え入れる事が良いのかどうかから始まり、その新入りさんはどのような子が良いのか分からず、いつまで経っても新入りさんを迎え入れる勇気が持てないと言う方も少なくは無いと思います。また、実際に新入りさんを迎え入れたとしても、先住の子との相性が悪く、いつまで経っても喧嘩ばかりの日々を過ごすようになったらどうすれば良いのか。悩みは尽きないですね。もちろん命あるものと向き合う話ですので、慎重になっていけない理由は一つもありません。ですが、決断が出来ずに困っておられる場合には・・・。




犬同士が良いのか?相性の良し悪しを見極めるには?
結論から申し上げますと、「何でもOK!」です。犬と犬、猫と猫、犬と猫、どのケースでも大丈夫です。相性も関係ありません。但し、楽観的に考える事をおすすめしているわけではありません。実際に新入りさんを迎え入れた当初から仲良く出来るかどうかは分かりません。初めから仲良く出来る子も居てるかも知れませんが、初めから喧嘩もせずに仲良く出来る子をお探しであれば新入りさんを迎え入れる事は諦めた方が良いかと私は思います。先住の子と新入りさんが仲良く出来るか分からないので、「お試し(トライアル)期間が必要」のようなお考えであれば、大変失礼ながら新入りさんを迎え入れる資格は無いと思います。「相性が悪そうだから返します。」や「もう少し相性が良さそうな子と交換してください。」のような考えが無ければお試し(トライアル)期間のような時間は必要が無いはずです。新入りさんを迎え入れる決断をしたのであれば、先住の子と新入りさん両方が幸せになれる方法を考えてあげてください。犬と犬、猫と猫、犬と猫、相性など関係無く、時間が経てば必ず仲良くなります。仲良くと言っても、一緒に遊んだり、くっついて寝たりするような事は望んではいけません。同じ屋根の下で家族みんなが幸せに暮らす事が出来れば良しとしましょう。たまには喧嘩をする事もあるでしょう。でもお互いの存在をとても大切に思うようになる事は間違いありません。焦らずに見守ってあげてくださいね。


実際に数多くの子猫を見て来た結果!
私事ですが、行き場の無い猫達を保護して、里親を探す活動をなされている方へのお手伝いとして子猫の預かりボランティアをさせていただいております。産まれて間もない子の場合はミルクを与える事から始まり、ある程度育っている子であればフードを与えて譲渡会の日が訪れるのを我が家で待っています。その為、うちの子では無い子猫が常に数匹、家に居てる環境になっています。ですので、年間に数十匹の子猫と一時的に暮らす事になるのですが、実際にどのような食事の与え方をしているかをご紹介したいと思います。子猫販売をしているペットショップの店員や動物病院、書籍やインターネットなどで紹介されている方法とは少々違っておりますが、実際に行っている食事方法ですので是非、参考にしていただければと思います。子猫の頃からの食生活が習慣化される傾向が強いので、子猫の頃の食事の与え方がとても重要になります。




一般的に紹介されている食事の与え方は。
子猫をペットショップで購入なされた際には店員から、「生後半年程度までは1日に3回~5回程度に分けて食事を与えてください。」や「1歳の誕生日までは1日に3回以上に分けて食べさせてあげてください。」などと、ある時期までは回数を多くして、その後は回数を減らすと言った食事の方法を紹介される事が多いかと思います。動物病院でも「子猫の間は数時間おきに回数を分けて食べさせなさい。」のような食事指導をする獣医師が多いです。ですが、生後2ヶ月程度で家に来てから数ヶ月間、1日5回以上や朝昼晩の3回などと食事を与えてしまうと、飼い主側の感覚でそれが常識となってしまい、いつまでたっても回数を減らす事が出来ずに、子猫の時期からの食事回数を大人(成猫)になっても続けておられる事があります。また、食事以外におやつを与えたり、1回の食事量が多過ぎたりなどで、食事への執着心が薄れ、フードを残すようになり、結果的に置きエサになっているケースが目立ちます。そうなると、当コラムをいつもご覧いただいている方はお分かりになられると思いますが、空腹時間の短さが原因となって、膀胱炎や尿路結石を患うようになったり、腸のぜん動運動が不活化し便秘になったりします。また、それらの原因が食事の与え方では無く、フードの内容にあると勘違いをし、フード選びに困った方が良くお使いになられる言葉の「フードジプシー」に陥る結果となります。大変失礼ながら、そのような方ほど「猫は肉食動物だから穀物は身体に悪い」のようなお考えでおられる反面、草食動物のようにダラダラ食べる事を許してしまっておられるように思います。1日何回も食事を摂るのは草食動物、数日に1回の食事を摂るのが肉食動物です。動物園のトラやライオンは毎日食事を摂りません。元来、猫も同じで毎日食事を摂る必要は無いのです。




成長期の子猫への正しい食事の与え方!
お待たせ致しました。前置きが長くなりましたが、成長期の子猫への正しい食事の与え方ですが、ここで言う「成長期の子猫」とは生後2ヶ月程度とお考えください。ペットショップなどの子猫販売は生後56日以上と定められています。生後2ヶ月程度の子猫を家に連れて帰って来たその日から、食事は1日2回でお願いします。そして与えるフードはお湯でふやかす必要はありません。ドライフードはカリカリのままで結構ですので、お皿に食べ切れない程度の多い目の量を入れて朝晩2回差し出してください。これがポイントです。フードパッケージには、生後2ヶ月の場合は「●●gを1日に5回」などと記載されていますが、生後2ヶ月から3ヶ月程度までは1回分の量を定めず、その時に食べる事が出来る量を食べさせてあげてください。但し、一度でもお皿から離れると、どれだけ残していようがその時の食事は終了です。それを朝晩2回行ってください。成猫にそのように量を定めず食べさせると「食べ過ぎ」となり体重超過に陥ってしまいますが、生後3ヶ月程度までは大丈夫です。1日2回の食事で1回の量は食べ放題で結構です。但し、先にも述べました通り、一度でもお皿から離れたら絶対にお皿は下げてください。そして次の食事の時間までは何も与えない。尚、生後3ヶ月を過ぎれば1回の量を定めて1日2回の食事をご継続ください。そうする事で、猫も飼い主様も「食事は1日2回」が習慣(常識)となります。結果、1日2回の食事の間の時間帯は猫から食べ物を催促してくる事はありませんので、「欲しがるのでついつい、いつまでも1日3回の食事を・・・。」と言う事にはなりません。

このような事を書いているのは当コラムだけだと思いますが、先にも述べました通り、年間に数十匹の子猫と暮らしている実績があります。そしてその子達を正しい食生活が送れるように育てて来た経験があります。決して机上の空論ではございません。1日2回の食事でしっかりと育ってくれます。小さい頃から1日2回の食事の徹底を是非おすすめ致します。これを実践していただくと、フードの選り好みをしない子に育ってくれて、腎不全など食事療法が必要になった際に「療法食を食べさせたいけど食べてくれない・・・。」なんて事にはなりませんよ。


原因が不明と言う事は・・・。
犬の蛋白漏出性腸症や腸リンパ管拡張症、犬猫共に多いIBD(炎症性腸疾患)など、病院で詳しく検査をしても原因が分からないと診断されるケースは少なくはありません。また、それらの多くは病気(疾患)と言うよりも、今現在起こっている症状を表す言葉と言う方が正しいと思います。何の病気が原因でそのような症状に陥っているのかを、動物病院ではしっかりと調べてくれると思うのですが、それでも明らかな病気は見つからずに「原因不明」となってしまうのです。例えば、食欲はあるが下痢や軟便が続くので血液検査をすると、アルブミンの数値が低く、更に詳しく調べると腸リンパ管拡張症が確認され、更なる原因を調べても腫瘍などは確認されずに、原因不明のIBD(炎症性腸疾患)となってしまうようなケースがあります。まぁ、原因が不明だからIBDとなるのですが。でも良く考えてみてください。今の獣医学や検査機器を使っても原因が見つからないようであれば、根本的な原因は食生活にあると疑ってみても良いのでは無いでしょうか。原因が分からないIBDだからと言って諦めずに是非一度ご相談ください。




実際に多くの改善例があります!
当店には毎日沢山のお悩みやご相談が届きます。下痢や便秘、フードの吐き戻しや胃液の嘔吐、尿路結石や膀胱炎など。殆どのケースが、動物病院で診察や検査を受けても原因が分からず、治まったと思っても暫くすると再発を繰り返す。もうこれはうちの子の体質なので仕方が無いと思っていた矢先に当店にたどり着いていただき、いちから食生活を見直していただいた事によって、症状が改善(緩和)した事は数え切れないほどあります。また、「吐くから」とか「下痢をするから」などで1回の食事量を減らし、食事回数を増やすなどの誤った解決策を行ってしまっているケースも多いです。「獣医師に言われた通りしているけど治らない。やはりうちの子の体質かな・・・。」と思い込んでいる方、是非一度ご相談ください。もちろん中には食生活の見直しだけでは症状に変化が無い場合もありますが、意外と良かれと思ってやっている食生活や、良いと思って選んでいたフードやサプリメントが原因になっている事もありますので。あと、当コラムでは何度も言っていますが、獣医師は病気(医学)のプロですが、食事のプロではございません。食事や食生活が関係していると思われる症状に関しては是非当店までご相談ください。




アレルゲンを気にするよりも食生活を!
以前にもコラムで書いた事がありますが、慢性的な下痢や軟便、皮膚の赤みや痒みなどがある時に、動物病院でアレルギー検査を行う事がありますが、アレルギー検査の結果は決して答え(正解)ではありません。症状の原因(アレルゲン)となっているのに陽性反応が出ない場合もあります。また、アレルギーには即時型アレルギーと遅延型アレルギーがあるので、症状に適した検査をしないと意味がありません。更に、犬猫のアレルギーの内、食物アレルギーの確率は非常に低く、お悩みの症状の原因が食物アレルギーである可能性はかなり低いです。また、アレルギーと良く似た症状が出る食物不耐症の可能性もあり、アレルギー検査で陽性反応が出たアレルゲンを全て除去した食生活を行っていても症状が改善しない場合は、良かれと思って与えていた食材が症状の原因になっている場合があったり、良かれと思って行っていた食事の与え方(1日3回以上に分けるなど)が原因で腸内環境が乱れ、免疫機能が正常に機能していない場合もあります。それらを踏まえて、一度食生活を見直すだけで症状が改善する場合があります。ご自身では気付けない点もあると思いますので是非一度ご相談ください。