2024年5月


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!

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水を沢山飲ませて治りましたか?
この手のお問い合わせが本当に多いです。何故多いのかと言うと、多くの動物病院の先生方が口を揃えて同じような指導をするからです。それが、

「尿路にある結石が詰まらないように尿量を増やす為、水を沢山飲ませるように!」

大袈裟では無く、1日1回はこの手の内容を含むお問い合わせのメールやお電話をいただきます。
その為、当店のコラムでも過去に幾度と無く解説や注意喚起をしておりますが、一向に後を絶ちません。
もちろん、尿量を増やす事によって、尿路にある結石が詰まりにくくなる場合もあると思いますが、詰まりにくくする為には尿量を増やすよりも、その結石を今よりも大きくしない事の方が大切です。当たり前ですよね。
しかしその指導が無く、水分摂取量を増やす事ばかりを意識した結果、尿量が増えて症状が緩和するのは一時的で、結果的には結石が大きくなってしまい症状が悪化したり、いつまでも尿路結石が解消せずにダラダラと引きずるケースが多いです。




水分を摂取させると何故結石が大きくなるのか。
話がそれますが人間の尿路結石の多くがシュウ酸カルシウム結石です。人間の尿路結石の治療では水分を沢山摂取する事と、食生活の見直しが指示されます。人間は自らの意思で水を無理にでも飲む事が出来るので、水分を沢山摂取して尿量を増やし、食生活の見直しで結石が大きくなる事を防ぎます。
これと同じ感覚で犬猫の尿路結石を対処しようとすると、どつぼにはまる事となってしまいます。
その最たる理由が犬や猫は自らの意思で水を無理に飲まない事です。愛犬や愛猫の前に水の入ったお皿を差し出し、「今日から水を沢山飲んでね!」と言っても飲まないですよね。犬や猫は自分にとって必要な水分しか摂らないのです。
それを無理に飲まそうと思うと水に味をつけるしかありません。味の付いた水を飲ませる事によって尿はアルカリ化しストルバイト結石は大きくなってしまいます。
詳しくは過去のコラムのストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第四章をご覧ください。
また、シュウ酸カルシウム結石に関しても、味の付いた水を飲ませる事によって、余計なたんぱく質や脂質を摂取する事となってしまい、結果的に尿中のシュウ酸濃度が高まり事態が悪化する事に繋がります。また、味の付いた水を飲む事によってフードの食い付きが悪くなって、食生活が乱れてしまうケースも目立ちます。




結石を治すには結石を作らないようにする事が大切!
当たり前の事なのですが、尿路結石の治療及び予防にとって最も大切なのが、結石を作り出さない事です。
水分を沢山摂取して尿量を増やしても、次から次と結石が出来てしまったり、今ある結石が徐々に大きくなってしまうと意味がありません。
まずは、食事を1日2回にして、1回の食事の量も与え過ぎる事無く、理想の体型が維持出来る最低限の食事量の食生活をお心掛けください。食べさせるフード選びも大切ですが、尿路結石対策としては可能な限り小食にする事が何よりも大切です。大半の飼い主様が食べさせ過ぎです。
尿路結石に対してだけではありませんが、とにかく食生活において甘やかさない事。とても大切な事なのですが、これが出来ない方が多いです。
食べないからトッピング、食べないからおやつ、食べないからフードを変える、食べないから置きエサ、食べないから数時間おきに、食べないから手のひらから、などなど。
フードを食べなかったり、好き嫌いが激しかったり、フードの選り好みが激しかったりするのには必ず原因があります。その原因は犬猫の性格や体質では無く、飼い方(食べ物の与え方)にあります。
まずは食欲の有無を確認し、食べる意欲があると判断した場合は徹底的に我慢をさせましょう。ちなみに、お皿の中身を覗きに来たり、においを嗅ぎに来たり、少しだけ食べたり、味変をすれば食べたりすると言う事は食欲はあると言う事です。
もちろん体調が優れずに食べる事が出来ない場合はサポートが必要ですが、食欲があるのに食べない場合は手を差し伸べる必要はありません。
飼い主様であれば、食べない原因が体調不良か否かは分かると思います。
甘やかした食生活を続けている限り、どれだけ水を沢山飲んでも尿路結石は解消しません。一度治ったと思っても必ず再発します。

最後に。犬や猫なんて好き嫌いをして当たり前。毎日同じフードなら飽きて当然。どこの家の子も同じでしょ、と思っている方もおられるかと。
そのように思うのは勝手ですが、後悔の無いようにくれぐれもご注意ください。


それって本当に痩せているの?
ハッキリ言って日本に居てる犬猫達の大半が肥満です。その為、肥満の体型が標準体型と勘違いをなされている方も多いように感じます。また、獣医師も肥満の犬猫ばかりを見ている(診ている)影響からなのかは分かりませんが、本来は標準体型である子に対して「もう少し体重を増やした方が良い」「少し痩せ過ぎですね」などと伝えてしまう事も少なくはありません。
確かに痩せ過ぎよりは少々ふっくらしていた方が安心感はあると思いますが、少し感覚がマヒしている気がしてなりません。
その為、動物園などでトラやライオンなどを見ると「凄い痩せている」と感じてしまう方がおられると思いますが、あれが本来の姿です。
また、テレビやYouTubeなどに出て来る犬猫達の姿を見て、「うちの子も同じ位の体型だから大丈夫」と思わないようにお願いします。飼い方や食事の与え方を紹介している動画クリエイターの方がおられますが、必ずしも正しい情報を発信しておられるとは限りません。勘違いの無いようにお願いします。
特に猫!肥満は糖尿病や肝リピドーシスの原因となりますのでご注意を!!!




どうして痩せないのか?
まずは我が子(愛犬・愛猫)の姿を今一度見直してみてください。「細いなぁ」「痩せているなぁ」と思われる方はごく一部だと思います。大半の方が「ぽっちゃり気味かな」「お腹にお肉がついているような」「細くは無いかな」「少し痩せた方が良いのかな」と思われると思います。
しかしそのように思う反面、「そんなに沢山食べさせて無いけど太る」「ダイエット用のフードを与えているが痩せない」と感じておられる方も多いのでは無いでしょうか。そのように思われるお気持ちはとても良く分かります。でも、沢山の量を食べさせてはいないと思っていても、または低カロリーのフードを与えていても、痩せていなければ結果的には食べ過ぎなのです。
実際に、製品パッケージ記載の給与量の半分程度しか与えていなくても太る場合がありますが、とにかく結果が全てです。何をどの位の量を与えていようが、太っていれば食べ過ぎです。(一部の疾患が原因の体重増を除く。)




お願いだからとにかく太らせないで!
初めに「ハッキリ言って日本に居てる犬猫達の大半が肥満です。」と書きましたが、その理由は「ハッキリ言って日本に居てる犬猫達の大半が食べ過ぎ。」だからです。そう、食べ物を与え過ぎです。主食のフードはもちろんですが、間食のおやつやご褒美も与え過ぎです。これにはペット用のおやつを製造販売するメーカーにも責任があるのですが、主食のフードと同様におやつのパッケージの裏にも一日の給与量が書かれていたりします。
ここ数年で需要が急拡大していて、犬猫達の健康を阻害する諸悪の根源でもあるペースト状のおやつにも「1日●本」などと記載があります。
そもそもおやつに給与量の目安なんて必要がありません。食べなければ食べない方が良いのですから。そのような記載があるので与え過ぎてしまう方が後を絶たないのです。製造販売するメーカーとしては、沢山与えてもらって沢山購入をしてもらいたいのだと思いますが、その結果犠牲になっているのは犬猫達です。
ですので、主食となるフードやおやつの量を決めるのはメーカーでは無く、飼い主様がしっかりと適量を見極めてあげてください。
製品に書いてある量や、犬猫が欲しがる量を与えるのでは無く、太らない量でご利用いただくようお願い致します。
1日の食事量の目安としてカップラーメン何杯、おやつ量の目安でポテトチップスは何gやケーキは何個までなどの決まりは無く、太らないように注意しながら食べる人間と同じです。難しく考える必要はありません。宜しくお願い致します。


膿皮症や外耳炎の原因は何?
夏場に多い膿皮症や外耳炎。猫には全く無いとは言えませんが、圧倒的に犬に多いです。
代表的な症状としては、皮膚や外耳に強い痒みが生じます。中には寝る事が困難になるほどの強い痒みに襲われるケースもあります。他には患部に出血や膿を伴うただれが生じたり、かさぶたや脱毛が目立つようになったり、ニオイ(体臭)がきつくなったりと様々です。
また、これらの原因はブドウ球菌やマラセチアなどの常在菌の異常な増殖による事が殆どで、その常在菌の増殖の原因の大半が食生活です。
その原因となる食生活を理解していただければ、膿皮症や外耳炎がどうして猫には少なくて、犬に多いかが分かっていただけると思います。
それでは実際に、どのような食生活が原因になるかを説明していきたいと思います。




これらは絶対に与えてはいけません!
膿皮症や外耳炎の原因が常在菌の異常な増殖によるものだと説明をしましたが、その原因の多くが食物不耐症と薬理活性物質(仮性アレルギー)です。食物アレルギーとは異なります。
食物不耐症とは、特定の食べ物を上手く消化出来ない状態を意味します。上手く消化出来ない理由は消化酵素不足であり、代表的な食物不耐症は小麦によるグルテン不耐症と、牛乳による乳糖不耐症です。また、薬理活性物質(仮性アレルギー)は果物や野菜などが持つヒスタミンが原因でアレルギーのような症状を引き起こします。
ですので、膿皮症や外耳炎の症状でお悩みの際は、パンやクッキーなどの小麦を含む製品や牛乳などの乳製品、果物や野菜は与えてはいけません。
また、食物不耐症や薬理活性物質(仮性アレルギー)は症状の原因に免疫システムが関与していませんので、血液によるアレルギー検査の結果は全く関係がありません。
よって、アレルギー検査の結果をもとにした除去食(食事療法)では症状の改善に効果が見られない場合が多いです。
参考までに、犬や猫に食物アレルギーは殆どありません。但し、食物不耐症や薬理活性物質(仮性アレルギー)は非常に多く見られます。
食物不耐症や薬理活性物質(仮性アレルギー)は免疫システムが関与していませんので、原因物質を摂取したとしても、その時の体調次第によって症状が出る時と出ない時がある為に、症状の原因として見落としてしまうケースが多いのでご注意ください。




結局は余計な物を与えない事が一番大切です!
ここまで来ると、膿皮症や外耳炎が犬に多くて猫に少ない理由がお分かりいただけるかと思いますが、猫にはパンや牛乳、果物や野菜をあまり与えません。ですが、犬にはそれらを与えているケースが非常に多いです。
また、犬用であったとしても、小麦を使用したクッキーやビスケット、パンやケーキなどは絶対に与えてはいけません。そもそも「犬用」「猫用」を信用し過ぎないようにお願いします。
「犬用に作られているから大丈夫」「猫用として売られているから安心」と言った見解は非常に危険です。
特に、ここ数年は健康を損なう恐れのある「くだらない製品」がとても多いです。売れれば良いと考えるメーカーの製品にはくれぐれもご注意ください。
「喜ぶから」「食べている姿が可愛い」「欲しがるから」などの理由でおやつを与えているときっと後悔する事になりますよ。
ですので、膿皮症や外耳炎でお悩みの際は、まずは良質なフードと消化酵素サプリメント(食物不耐症を防ぐにはこれが非常に大切です)、乳酸菌サプリメントを中心とした食生活を徹底し、余計な物は与えないようお願いします。
また、ステロイドの服用は膿皮症や外耳炎の症状を悪化させてしまう場合がございますのでくれぐれもご注意ください。