コラム


このコーナーではわたくし「店長」が、皆様に知っていただきたい情報などを配信してまいります!

更新は不定期ですが是非お楽しみください!!


記事一覧

ハミガキしてますか~?
ビートパルプについて
アレルギー体質の子は是非!
あきらめるな!涙やけ
外耳炎対策
日和見菌って???
腎不全対策
コレステロール値の指摘について
尿路結石の最大の天敵は「偏食」
空腹時の嘔吐を止めるには
シニア期に高たんぱく食は必要か???
猫の特発性膀胱炎を予防するには?
今更ですが、乳酸菌とは?
ドライフードの保存方法に悩む。。。
腎臓にやさしい食事とは?
「好き嫌い」や「偏食」の原因は何?誰?
ストルバイト予防食は自分で見つけられる?
ストルバイトを予防する食生活とは?
摂取カロリーを気にするな!
乾いた食事だけでは不安です!
メーカーの言うとおりにする必要は無い!
好き嫌いの何が悪いの?
シニア(高齢期)用のフードの使い方
ビタミンCは必要なのか?
腎不全は便秘で悪化する?!
アレルギーの付き合い方
ローテーションは必要なのか?
【追記ありの再更新】ビートパルプについて
腎機能低下を早期に発見出来る検査が登場?!
とろもろこし(コーン)は本当に悪者なの?
製品について良くある質問をご紹介
尿検査でストルバイトと診断されたら!
オメガ3脂肪酸を理解しておこう!
「フードを食べない」のは間違っているから!
牛乳と乳酸菌
嘔吐の原因って???
今更聞けない「グルテンフリー」と「グレインフリー」
猫の便秘を解消するフードとは?
食物アレルギーを疑うならまずは〇〇の摂取!
うちの子だけ???
メーカー(販売元)の脅しには気をつけろ!
店長は本気で怒っています!!!
正しい猫のご飯の与え方
犬のこんな咳には注意が必要です!
2018年もお世話になりました!
今年最初のコラムもやっぱりこのネタ!
腎不全と診断された猫の食事について
それ本当にアレルギー???
腎臓の負担軽減で腎不全対策を!
膵臓(すいぞう)を大切にしよう!
簡単なダイエット方法教えちゃいます!
便秘解消の秘訣は!?
愛犬のその仕草、見逃さないで!
そのおやつの与え方で大丈夫?
ストルバイトの原因はマグネシウムでは無い!
フードは一日に何グラム与えるのが良いの?
これからの季節に増える膿皮症の対処法!
去勢手術、避妊手術ってどうなの?
ちょっと偉そうな事を言わせてもらいます!
その「しつけ」って本当に必要ですか?
原材料表記の先頭はお肉で無いとダメ!なの?
こんな商品嫌いです。絶対売りません!
食べないのは本当に粒が大きいのが原因?
25年間のペットフード事情を振り返る
消化酵素の摂取をうるさく提案する理由は?
心臓病の食事で気を付ける事は?
負のスパイラルに陥らないようにご注意ください!
尿のpHと食品のpHについて
猫の外飼い(放し飼い)は絶対にダメ!!!
正しい子猫のご飯の与え方
猫の慢性腎不全のお食事について
犬の慢性腎不全のお食事について
お水は水道水?ミネラルウォーター?何が良いの?
涙やけを解消する簡単な方法!でも。。。
まさかトイレットペーパーが買えなくなるとは・・・
ストルバイト結石の原因はフードのせい?
ご飯の与え方でお悩みの際はお気軽にご相談を!
免疫、免疫って。免疫ってそんなに大切なの?
全年齢対応のフードについて考えてみました!
病院のフードを食べません。。。と言う方へ
これは獣医さんに言われてもやっちゃだめ!
ドライフードが嫌いだから食べないのではありません!
猫の便秘の原因をお教え致します!
何故太るか知ってますか?
やっぱり予想通り気温の上昇と共に急増しています!
子犬用や子猫用っていつまで?
どうしてうちの子は好き嫌いをするの?
「粒が大きくて」とか「長期間食べ続けて飽きた」とか・・・。
お水を沢山飲ませてストルバイトを予防する方法!
店長の愛犬・愛猫は何を食べているの?
こんな時はかるーい断食を取り入れてみてはいかが?
犬の外耳炎の治し方
食後しばらくして食べた物を吐くのは何故?
用意する食事のお皿は1個だけ!!!
食物アレルギーよりも食物不耐症に注意して!
心臓病の犬は太る方が良いの?
犬の胆泥症を解消する食事はこれ!
フードの年齢表示にこだわらないで!
猫の甲状腺機能亢進症について
若い内に好き嫌いを無くさないと大変な事に!
心配になりますよね。でもまずは落ち着いて!
犬猫のシュウ酸カルシウム結石予防法!
ウエットフードは低たんぱく?
一度に沢山食べられない原因は???
白内障が気になり出したら・・・。
勘違いしやすいので解説します!
ご飯は手であげてはダメ!
10歳近くになったら注意をしてあげて!
若い頃は吐かないけど・・・。
太っている事を「●●」とは言ってはいけません!
尿路結石対応って書いていれば安心なの?
綺麗なうんちが出るフードで安心?
糖尿病は犬と猫で食事療法は異なります!
まだまだ暑い日が続くこの時期に気になるあれこれ
無責任な情報を信じるな!
こんな薬の飲ませ方をしてはいけません!
猫にとって必要なカロリーってどれくらい?
体に良い物も悪い物も量次第って事ですね。
食べない原因は何ですか?
水分摂取不足が原因の結石(ストルバイト)を解消するには?
1日に5回も6回もご飯をあげる必要あります?
一年の中で最も注意が必要な季節がやってきました!
一年の初めだから言っちゃいます!
まずは適量を見つけましょう!
無料サンプルの誤った使い方はしていませんか?
知っていて欲しい猫の恐ろしい病気
本当の原因を見失ってはいけません!
空腹時の嘔吐を恐れるな!
勘違いをされやすい原材料たち
去勢後の猫の食事について
愛犬への必要の無いご褒美ベスト3!
最低限のマナーも守れないなら飼わないで!
高齢猫が痩せてきたら
高齢犬が腎不全と膵炎を併発した時の食事は?
食べない事も治療のひとつです!
缶詰を食べない猫でもこうすれば食べる!
当店のアレルギーについての考え方です。
毎日の積み重ねが・・・。関節を守ろう!
何度も言いますが結石と水分摂取量は関係ありません!
カロリーを気にしても意味ないですよ!
どうして好き嫌いをするのかを考えてください!
膀胱炎を繰り返さない為の食事はこれ!
気にし過ぎると失敗しちゃいますよ!
ストルバイト結石の予防に成功!その後のフードは?
毎日飲ます薬だから頑張って!
猫に多い口内炎。食事で治せるの?
痩せるからって無理に食べさせてはダメ!
今年最後のコラムですが、改めて・・・。
この思い込みは本当に危険です!
「多頭飼いだから置きエサ」は言い訳です!
不規則な食生活は病気の発見を遅らせる事も!
与えるフードの量はこうやって決める!
食べ過ぎると出なくなるかも。。。
愛猫が腎臓病になったので食べるフードを探している方へ!
シニア用のフードを活用しよう!
ストルバイトの結晶に焦らないで!
愛猫が10歳近くになったら必ず検査をしてください!
運動不足なのであれば減らしてください!
夏バテで食欲が落ちるようであれば・・・。
食いつきの良いフードを探していても無駄!
当店で猫用の糖尿ケア(糖尿病サポート)のフードを売らない訳。
こんな謳い文句には注意をしてください!
それって良い事ですよ!
正しい子犬の育て方
自動給餌器は便利なようで・・・。
食生活を見直すだけで改善する事も!
成長期の子猫への正しい食事の与え方!
新入りさんを迎えるにあたって。
低脂肪が正義ではありません!
犬用・猫用に特別に作っています!って必要?
普通のフードってどんなの?
感覚がマヒしてきて都合の良い解釈を・・・。
食べない原因から目をそむけないで!
腎不全で食欲不振にはなりません!
こんな時、まずは絶食ですよ!
あなたの愛猫は草食動物ですか?
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第一章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第二章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第三章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第四章
ストルバイトの原因と予防について。膀胱炎も。 第五章
缶詰(ウエットフード)の成分値の見方について

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クリスマスからお正月は要注意!
今年も残り僅かですね。新型コロナウイルスの影響で季節毎の行事も少なく、あっという間に過ぎ去った一年だったように思います。残り1週間となりましたが、無事に新しい年を迎えたいですね。そこで犬猫達にとって注意が必要なクリスマスとお正月の過ごした方についてお話をしたいと思います。とは言っても、特別な過ごし方をお願いするわけではありません。どう言う事かと申しますと・・・。




いつも通りの何も無い生活が理想です!
この時期になると、犬猫用のクリスマスケーキやサンタクロース柄のパッケージのおやつ、お正月用のおせち料理や豪華なおやつなどが目につくようになります。こんなもの必要あります?ご覧いただければお分かりいただけますが、当店ではそのような製品は一切販売をしておりません。理由は面倒くさいからではありません。必要が無いと考えているからです。ですが、クリスマスやお正月を愛犬や愛猫と一緒に楽しむ事を悪い事だとは思いません。一年に1回ですからね。でも、わざわざ犬用のクリスマスケーキや猫用のおせち料理を購入する必要は無いと思うのです。それに、クリスマスやお正月を楽しむと言っても、何回も何食もご馳走を与える訳にはいきません。元旦の1日2回の食事の内、1回だけを特別なご飯にしてあげるとか、いつもはあげないけど、夕食の後にクリスマスケーキに乗っているイチゴを少しだけ与えたりとか。その程度なら良いと思うのです。それなのに、犬用や猫用のおせち料理を購入して、2日や3日それらを与えたりすると、次の日からは今まで食べていたフードは食べなくなりますよ。特別な日に特別な物を与えても良いけれども問題は質よりも量です。




「犬用」「猫用」が安全とは限りません!
よく言います。「犬や猫に人間の食べる物は与えてはダメ!」。確かにそうですが、「犬用や猫用の食べ物は安全」とも限りません。例えば、犬用ケーキでも大半が小麦粉を使用したスポンジケーキです。犬用のパンでもそうですね。犬でも食べられるようにと、砂糖や塩を使用していませんなどの謳い文句が書かれていたりしますが、そんな事よりも小麦粉主体のスポンジケーキの方が問題です。小麦粉主体のスポンジケーキーやパンは犬用であっても、小麦粉に含まれるグルテンの影響で外耳炎や皮膚炎の原因になります。猫用のおせち料理として、味付け無しの焼き魚や、ジビエのローストビーフなどがお重に入って売られていますが、何十匹で食べるの?と言う量です。先程も書きましたが、問題は質よりも量です。味付けがされていないからと言って沢山の量を与えるくらいなら、人間用に味付けがされているおせち料理を一口だけ与える方が体にはマシです。実際に犬用のクリスマスケーキやおせち料理を食べて急性膵炎になったお話を過去に何件もお聞きしています。犬の急性膵炎の原因は味付けの有無は関係ありません。お肉やお魚を集中的に沢山食べると発症するリスクが高くなります。逆に味付けされたお肉やお魚を少量食べただけではなりません。例えば、毎日毎食に味付け無しの鶏のささみをフードにトッピングをして食べている子と、年に数回のバーベキューの際に味の付いた焼き鳥を食べる子と、どちらが健康的と思いますか?人間の食べる物を与えるのは良い事とは言えませんが、年に数回であれば味の付いた焼き鳥を食べた事による健康への影響は少ないでしょう。ですが、いくら味付けがされていないとしても毎食鶏のささみを食べる事によって、尿路結石や膀胱炎、急性膵炎や肝臓病など、多くの疾患発症のリスクは高くなるでしょう。質より量をご注意ください。




クリスマスやお正月に限った事ではありませんが。
とにかくフード(主食)以外の食べ物の与え過ぎには注意をお願いします。実際に、好き嫌いをする子や主食のフードの食いつきの悪い子の大半は間食の食べ過ぎです。飼い主様に与え過ぎの自覚が無くても、主食のフードの食いつきが悪ければ間食の与え過ぎの可能性が高いです。「おやつは少ししか与えていないのにフードの食いつきが悪くて・・・。」と言う方のお話を詳しくお聞きすると、殆どのケースがおやつの与え過ぎです。少ししか与えていないつもりでも、体の小さい犬猫にとっては結構な量になっていると言う事です。特に年末年始はご家族の方が家に居られる時間が長くなりますので、犬猫達の間食の回数も増えがちです。くれぐれもご注意ください。


もちろん理由があるとは思いますが。。。
結構おられますよね。1日に5回も6回も食事を与える方。例えば、1日のフードの量が90gだとすると、1回に15gを6回で計90g。何故そのような与え方をしているのかをお聞きするとだいだい決まった答えが返ってきます。

「一度に沢山食べると吐くから。」

と言う事は、以前は1日に5回も6回も与えていたわけでは無く、朝晩の2回や朝昼晩の3回に分けて与えていたと言う事ですよね。でも1日量の90gを1回45gにして朝晩2回に分けて与えたり、1回30gにして朝昼晩の3回に分けて与えると、食後に吐き戻しをしてしまうと言う事だと思います。その為、吐き戻しをしない1回量を色々試したところ、1回15gだと吐き戻しをしないと言う事で90gを6回に分けて与えると言う結論に至ったのだと考えられます。でも、「吐かなければ良いのですか?」と思ってしまうのですよね・・・。




吐かなくはなったとしても新たな心配事が・・・。
食後の吐き戻し防止の為に、1日に5回も6回も食事を与えていると必ず起こるのが「便秘」です。通常、犬や猫は1日に1回~3回程度は便(ウンチ)をします。ですが、食事の回数が多いと、1日1回の便すら出なくなってしまい、2~3日に1回程度の排便になる事が多いです。当然ですが、便秘は体にとって良い事では無く、腸内環境を悪化させて免疫力の低下の原因にも繋がります。但し、便秘の原因をインターネットで調べると、「トイレが汚れているから」とか、「水分摂取量が少ないから」とか、「運動量が足りていない」などと誤った情報ばかりが目に飛び込んできます。トイレが汚れていてもウンチはしますし、水分を沢山摂取したからと言って便が出やすくなるわけではありません。運動量が増えると便は出やすくなると思いますが、運動不足が原因で便秘にはなりません。また便秘以外にも、1日に5回も6回もご飯をあげる事により尿がアルカリ化して、尿路結石(ストルバイト)や膀胱炎の原因にもなります。




摂取カロリーやパッケージに記載の量を気にしない!
それではどうすれば良いのかと言う事になりますが、結論は簡単です。1日2回の食事にして、1回の量は食後に吐き戻しをしない量にすれば良いです。そこで問題になるのが、フードのパッケージには1日80g程度が目安と書いていても、食後に吐き戻しをしない量が1回20gであれば、その20gを朝晩の2回与えて、合計40gがその子にとっての1日の食事量で良いのです。パッケージに記載の量やインターネットで調べた必要摂取カロリーなどはあくまでも参考値です。目安です。答えではありませんので、その子にとって必要な食事量は飼い主様が見つけてあげてください。食後のフードの吐き戻しの原因は大半が「食べ過ぎ」です。ちなみに我が家の猫達は1回に20gあるか無いか程度の量です。それを1日2回。充分足りています。本人達はあっという間に食べ終わって不満そうですが。でもそれで良いのです。満足するほど与えると必ず太ります。ご注意ください。


水を飲む量が少ないから結石になるの?
ストルバイトなどの尿路結石になった際に獣医師から「水を沢山飲ませるようにしてください!」と言われる事が多いかと思います。また、多くの飼い主様も尿路結石の原因や解消には水を沢山飲んで尿量を増やす事が重要と考えていると思います。確かに間違いではありませんが、重要なのは「水分摂取不足が原因で結石(ストルバイト)になる訳では無い!」と言う事です。逆に言うと、水分を沢山摂取したからと言って結石(ストルバイト)を予防出来る訳ではありません。但し、「あまりお水を飲まない子は結石(ストルバイト)になりやすい!」「お水を沢山飲む子は結石(ストルバイト)になりにくい!」と言う2点は正しいです。それってどういう事???って感じになってきましたね。




水を飲まない子の共通点とは?
殆どのご家庭では愛犬愛猫の為に、お水を入れたお皿を家のどこかに置いていると思います。もちろん体の大きさによって飲む量は異なりますが、殆ど飲まない子も少なくはありません。特に小型犬や猫に多いですね。そのような殆どのお水を飲まない子には幾つかの共通点がありますので下記に書き出してみます。

●ドライフードをふやかして与えている。
●ドライフードは少ない目でウエットフードや手作り食を加えている。
●ドライフードとは別のお皿でウエットフードを与えている。
●薬を飲ませる為にウエットフードやヨーグルトなどを与えている。
●お水の摂取量を増やしたいのでスープやミルクを与えている。
●ペースト状のおやつを与えている。

以上6個のどれか1個でも当てはまる場合は、お皿からお水を殆ど飲まなくても不思議ではありません。お水のお皿以外から水分を摂取しているのですから。

但し、以上6点全てが悪いわけではありません。ドライフードをふやかしていたり、ウエットフードを使用したりして、自然と水分摂取量を増やしてあげる事は決して間違いではありません。ですが、水分を沢山摂取させたいが為に間違った事をしてしまうと、水分を沢山摂取しているのにも関わらず、結石(ストルバイト)になってしまいます。




結石になりやすい間違った水分摂取の方法とは?
間違った水分摂取の方法で最も多いのが、誤ったウエットフードの与え方です。その誤った与え方とは、ウエットフードをドライフードとは別のお皿や、別のタイミングで与えてしまう事です。もっと具体的には、ご飯の時間にドライフードが入ったお皿と、ウエットフードが入ったお皿の2つを用意して、ウエットフードが入ったお皿を先に差し出し、ウエットフードを食べ終わってからドライフードのお皿を差し出す方法。また、2つのお皿を同時に差し出す方法。どちらの方法でもウエットフードは完食してもドライフードを残し気味になる事が多いです。そのような時でも、残したドライフードをすぐに下げてしまえば問題は無いのですが、給与量に満たしていないからと言って心配になり、いつまでもお皿を置きっぱなしにすると、時間を掛けてダラダラと食べる事によって尿がアルカリ化し、結石(ストルバイト)になってしまいます。また、投薬の為にヨーグルトなどの嗜好品を使用したり、水を飲ませたいが為に味のついたスープを与えたり、喜ぶからと言ってペースト状のおやつを与えたりすると、ドライフードの食いつきが悪くなり、ドライフードを置きっぱなしになりがちです。




お皿から沢山のお水を飲ませる方法はこれだ!
以上のような余計な事をしなくてもお水をしっかりと飲んでくれる方法があります。それは「お腹を空かせる事」です。当コラムの初めに私はこう言いました。

「あまりお水を飲まない子は結石(ストルバイト)になりやすい!」「お水を沢山飲む子は結石(ストルバイト)になりにくい!」と言う2点は正しいです。

この意味は、犬や猫は空腹を紛らわす為にお水を飲むからです。誤った方法で水分を摂取させて食生活が乱れると、ドライフードの食いつきが悪くなり、置きエサになってダラダラと食べる事により、空腹を感じなくなります。お腹が空けば置きっぱなしのドライフードを食べれば済むからです。その結果、水分はお水のお皿以外から摂取していますし、空腹になる時間も殆ど無いので、空腹を紛らわす為にお水を飲む必要もありません。これが「あまり水を飲まない子は結石(ストルバイト)になりやすい!」の理由です。水を飲まないから結石になりやすいのでは無く、お皿から水を飲まないような食生活をさせているから結石になりやすいのです。逆に朝晩の食事をしっかりと食べさせて、日中や夜中は何も与えなければ当然のようにお腹が空きます。その空腹を紛らわす為に沢山のお水を飲みます。これが「お水を沢山飲む子は結石(ストルバイト)になりにくい!」の理由です。日中や夜中はしっかりと空腹時間を維持して尿のアルカリ化を防ぎましょう!


獣医さんも困る食べない本当の理由とは?
犬や猫と生活していると、「フードを食べない」「食欲が無い」「好きなおやつも食べたがらない」などの経験はどなたにもあると思います。犬や猫だけでは無く、人間でも食欲が無い時もあれば、あまり食が進まない時もあると思います。但し、何の原因も無いのに食べる意欲を失ったりはしませんよね。食欲が失われる原因が必ず何かあるはずです。例えば、何か病気が隠れていたり、大きなストレスが掛かっていたり、関節や骨に痛みが生じていたりなどなど。でもその原因が何なのかを解明するのは獣医師であっても容易ではありません。沢山の検査をしても食欲不振の原因が見つからない事も珍しくはありません。そもそも、本当に食欲が無くて食べないのか、食欲はあるけれどわがままで食べないのかは、家の様子を見ていない獣医師には判断が出来ません。




まずは飼い主だからこそ分かる健康チェック!
一言で食欲が無いと言っても様々なケースが考えられます。「元気はあるけどフードは食べない」「お皿の中身を確認しにくるけど食べない」「フードは食べないし元気も無い」「お皿を差し出しても匂いにも来ない」など、食欲以外の健康状態もしっかりと把握する必要があります。これは常に一緒に生活をしている飼い主様にしか判断が出来ない事です。動物病院の診察台の上では殆どの子が緊張をして元気が無いように見えますからね。最もリラックスが出来る環境である家の中での様子が非常に大切になってきます。まずは、「体調が悪くて食べない」のか「わがままや好き嫌いで食べない」のかを見極めてください。飼い主様なら分かるはずです。その上で、今すぐに動物病院での診察や処置が必要なのかどうかをご判断ください。




食べないからと無理矢理食べさせてはいけません!
飼い主様の判断で、「元気があるけれど、わがままや好き嫌いで食べない」と判断した際は、まずは間食を一切与えずに、朝晩2回の食事のみを差し出し、食べなくてもお皿を5分程度で下げてください。そして次の食事までは催促をしに来ても絶対に何も与えずに朝晩2回の食事を徹底してください。また、その際の朝晩2回の食事の内容は必ず同じにしてください。そうする事により、「あなたの食事はこれしかない!」と思わせる事が出来ます。その結果、2日目、3日目位から徐々に食べる量が増えていきます。簡単なようで、これが出来ない飼い主様が多いです。甘やかしは可愛がりではありません。体調が悪く無いと判断した際には是非この方法を徹底してください。但し、問題は「体調が悪くて食べない」時です。体調が悪くて食べない時は、お皿を差し出しても匂いにも来ず、元気も無いと思います。そのような時は、慌てて病院に行くよりも、まずは安静にしてください。一食を食べないからと言って、大好きなおやつを与えたり、味の濃い食べ物やお肉のかたまりなどを与えて、無理に食べさすような事はしてはいけません。半日や一日で低血糖や栄養失調にはなりません。食欲が無い時に無理に食べさせるのはやめましょう。




様子を見るのは2日目まで。特に猫には注意が必要!
前日までしっかりと食べていたのに、急に体調不良で食べなくなる時がありますが、そのような時でも次の日には何事もなかったかのように食べてくれる事があります。特にお腹が痛い時やお腹を壊している時は、丸一日絶食する事で回復する事があります。ですが、次の日も全く食欲が無い場合には注意が必要です。元気があってわがままで2日目も食べないのは問題ありませんが、体調不良で2日目も食欲が無いとなると早急に動物病院にて診察をお願いします。特に肥満気味の猫の場合は食べない日が続くと余計に食べられなくなります。太っていて蓄えがあるから大丈夫ではと思う方もおられるかと思いますが、肥満気味の猫の場合、食べない日が続くと肝機能が低下して、肝リピドーシスと言うとても怖い病気になってしまいます。いつも言いますが、太っていて得する事など何ひとつありません。また、食べ過ぎていないのに太る事はありません。去勢手術や避妊手術をしている子でも食べ過ぎていなければ太りません。パッケージに記載の給与量やカロリーを鵜呑みにせずに、愛犬愛猫にとって適切な食事量を見極めるのも飼い主様の大切な役目です。給与量にご不安の方はお気軽にご相談ください。


犬猫ににんにくは危険と言うけれど!!!
雑誌やインターネットで一度はご覧になられた事はあるかと思います。

「犬猫ににんにくを与えるのはNG!」

確かに、犬や猫はにんにくに含まれる成分の影響で、食べると中毒を起こし貧血などの症状を起こす危険性がございます。にんにく以外に、ネギやたまねぎ、ニラなどでも同じ症状が出る場合がございます。ですので、手作り食の食材としては使用を控えるべき食材となります。ですが、ドッグフードやキャットフードの原材料欄を見ていると結構な頻度で「にんにく」や「ガーリック」の文字を見かけます。と言う事は、それらのフードは犬猫にとって危険なのでは?と思われる方もおられると思いますが、犬や猫がにんにくを食べて中毒を起こす量は体重1kg当たりにんにく15g程度と言われています。「誰がそんなに食べるの?」と言う量です。ちなみに人間もにんにくを一度に大量に食べると中毒症状を起こすと言われています。と言うわけで、犬猫ににんにくを与えるのはNG!と言いますが、それは「大量に食べると危険」と言う事です。逆に適正である安全な量を食べる事は、人間に対してと同様に、あらゆる生活習慣病を予防し健康促進に役立つ食材となります。また、にんにく以外でもアボカドやぶどう、イカ、エビなどでも同じ事が言えます。もしそれらが少量でも食べてはいけない食材なのであれば、当店で扱っているフードの多くは販売が出来なくなってしまいますし、毎日多くの飼い主様から愛犬・愛猫の健康被害のご報告を頂戴している事でしょう。




犬猫にユーカリは危険と言うけれど!!!
にんにくなどと同様に犬猫には危険と言われるのがユーカリなどのハーブ。確かにユーカリには毒が含まれており、犬猫に限らず人間も大量に摂取すると中毒症状を起こすと言われています。でもその反面、ユーカリはハーブティーの原材料としても使用される事があり、抗菌作用などの効果が期待出来るので、風邪や花粉症対策として愛飲なされている方もおられると思います。また、ユーカリには虫除け効果がある為、虫除け製品にも幅広く使用されており、当店が販売しております虫除けスプレーなどにも含まれています。この場合も、ユーカリを含む虫除けスプレーは犬猫にとって有害なのでは?と思われる方がおられると思いますが、にんにく同様にそのスプレー液を「大量に飲むと危険」ではありますが、虫除けを目的として使用するにあたって、犬猫がそのスプレー液を大量に飲む事は考えにくいです。また実際に当店が販売をしております、ユーカリを含む製品による健康被害の報告は一切ございません。メーカーにも同様の報告が寄せられていない事を確認しております。ご安心ください。




生のお肉は体に良いって言うけれど・・・。
本来の食生活が生食である犬猫にとっては、生のお肉は酵素や乳酸菌がたっぷり含まれていて体にとって良い食材です。人間よりも生のお肉への耐性も強く新鮮な生のお肉は犬猫にとって安全な食材と言えます。但し、だからと言ってドライフードやウエットフードの代わりにはなりません。栄養バランスが整っているわけでは無く、過剰な量の生肉を与える事によって、肝臓や腎臓に負担が掛かってしまいます。また、犬用や猫用として売られている製品でも有害とまでは言いませんが、体に良くない製品も沢山ございます。ここ数年で代表的なのが「ペースト状のおやつ」でしょう。味付けが濃く、なめらかな食感で食べやすいので多くの犬猫が好んで食べると思いますが、このようなおやつを毎日のように与えたり、催促するからと言ってその都度与えたりすると、主食の食いつきが悪くなり食生活が乱れてしまいます。その他にも、これからの季節で増えてくる犬猫用のケーキやおせち料理なども注意が必要です。犬猫の体に有害な食材は使用されていないと思いますが、決して食べる必要がある食べ物ではありません。体に害の無い食べ物でも、必要以上に食べ過ぎると「有害」になるかも知れませんよ。くれぐれもご注意ください。また、「有害」では無いのに有害扱いされやすいビートパルプやとうもろこしに関しては下記の過去のコラムをご覧いただければ幸いです。

ビートパルプについて
とろもろこし(コーン)は本当に悪者なの?


カロリー計算の方法を調べてみました!
今回のコラムを書くにあたって改めて、インターネットで「猫 必要カロリー」と検索をしてみました。驚くほど沢山の検索結果が出てきました。当然全てに目を通す事は出来ませんでしたが、それぞれに結構な差がありました。サイトによって結構な差がある時点で、「猫 必要カロリー」の正解は無いと言う事でしょうね。でもその中で一番多く目にしたのが、「成猫の場合、体重×80(kcal)」です。あまり運動をしない室内飼育の場合は「体重×70(kcal)」と言うのが最も多かった気がします。では実際に計算をしてみて、一日必要はフードの量はどの程度なのか調べてみましょう。




一日の必要なカロリーとフードの量は?
殆どのご家庭が完全室内飼育であるであろう(そうであって欲しい願望を含む)と言う事で、「体重×70(kcal)」の計算式を使って一日に必要なカロリーとフードの量を調べていきましょう。体重を4kgとして計算をしてみると、「4(kg)x70(kcal)」となり完全室内飼育の体重4kgの猫が1日に必要なカロリーは280kcalとなりました。280kcalと言っても実感がわかないので、フードの量に換算してみます。例えば、100g当たりのカロリーが350kcalのドライフードだとします。350kcal/100gは成猫用としては一般的な数値だと思います。このフードで体重4kgの猫が1日に必要なカロリーである280kcalを摂取しようとすると、1日のフードの量は「280kcal)÷350(kcal)×100(g)=80g」となります。体重4kgの子で1日80gです。朝晩2回の食事で分けると1回40gとなります。もう少し体の小さい子で計算すると、体重3kgの子で1日60gとなり、朝晩2回の食事で1回30gとなります。結構な量ですね。




食べられなければ無理に食べさせない!
体重4kgの子に1回40gや、体重3kgの子に1回30gと言うのは結構な量になります。このようにインターネットで1日に必要なカロリーを調べて、ご愛猫がそのカロリーに相当する量を食べる事が出来なければ、「うちの子は栄養が足りていない。どうしよう。心配だなぁ。」とお悩みになられる方がおられます。その結果、朝晩2回の食事で残してしまったフードを数時間後に再び差し出したり、完食をしてくれるまで何時間も出しっぱなしにしたりしてしまいます。その結果、今まで以上に食べる量が減って行ったり、フードの選り好みをするようになったりします。これが、回数が多過ぎる食事や置きエサによる弊害です。食事の回数を増やしたり、お皿を出しっぱなしする時間を増やす事によって、食べてくれる量が増えるとお考えの方が多いですが、結果的には逆効果です。また、飽きが来ないように日替わりのように違うフードを与えるのも逆効果です。




摂取カロリーよりも体型を重視しよう!
皆さんにお聞きします。ご自身の昨日の摂取カロリーはいくらでしたか?今日の摂取カロリーの目標はいくらですか?と、このような質問をされて直ぐに答える事が出来る人は殆どおられないと思います。それよりも、昨日はいつもより食べ過ぎましたか?今日はいつもより控え目にする予定ですか?と、聞かれる方が答えやすいですよね。ここ最近の体重が気になる人はいつもより食べる量を控え目にしたり、ヘルシーな食事内容に変更したり。猫もそれで良いのです。同じ体重の猫が、同じ摂取カロリーの生活をし続けたからと言って、同じ結果になるわけではありません。運動量も違えば体質も違います。いちいち1日の摂取カロリーを計算するのでは無く、太ってくればフードの量を減らし、痩せてくればフードの量を増やせば良いのです。また、お皿に入れたフードを残したとしても痩せていなければ無理に食べさせる必要は無いのです。摂取カロリーを気にするよりも体型を気にしてあげてください。失礼ながら、「うちの子は食べない」「うちの子は食が細い」「うちの子は神経質で」「うちの子はフードのニオイに敏感で」などと言う方のご愛猫に限ってぽっちゃりな子が多い気がします。ちなみに、私の愛猫達は体重3kg程ですが、ドライフードは1回に15g程です。そこにウエットフードを10g程加えて与えています。朝晩2回の食事ですので、1日でドライフードは合計30g程です。間食は無しです。本人達は量の少なさに不満そうですが、それで体重が維持出来ているので適量だと思っています。あくまでも参考に。


体を治す為の薬のはずなのに・・・。
これもの凄く多いです。でも絶対にやってはいけません。何かと言うと、薬を飲ませる為のち●~る。月1回の投薬の際に使うならまだしも、毎日や2日に1回の投薬にち●~るを使うと、殆どの子がご飯(フード)を食べなくなります。特に膀胱炎や結石を患った際に、そのような薬の飲ませ方をしてしまうと、薬を混ぜたち●~るは食べるのに、主食のフードはガツガツ食べずに置きエサになりがちです。こうなると、薬の効果よりも食生活の乱れによる悪影響の方が勝ってしまって膀胱炎や結石を繰り返す事となります。もちろんち●~る以外にも蒸したりゆがいたりした鶏のササミに薬を混ぜたり、薬をチーズで包んだり。このような事をしないと薬を飲ませられないのなら投薬を止めて、規則正しく食事を摂った方が膀胱炎や結石は早く症状が治まる場合もあるかと。また、腎臓病のように毎日の投薬が必要の際は、薬の飲ませ方を間違うと、好き嫌いが激しくなって大切な食事療法が上手く行えなかったり、せっかく食事で制限しているたんぱく質やリンを投薬時に摂取してしまったりしてしまいます。




ウエットフードに混ぜるのは良いのですが・・・。
嫌いな薬を飲ませる為に、大好きなウエットフードに混ぜる方がおられます。混ぜること自体は問題ではございませんが、与えるタイミングを間違ってしまうと、食生活の乱れに繋がりますのでご注意ください。具体的には、大好きなウエットフードに薬を混ぜて与える際に、主食であるフードとは別に与えてしまう事があります。例えば、朝晩2回の食事の時では無く、お昼頃に薬を混ぜた大好きなウエットフードを与えたり、食事の時間に薬を混ぜた大好きなウエットフードのお皿を先に差し出して、それを食べ切ってから主食のフードのお皿を差し出す。そうなると、後から差し出す主食のフードの食いつきが悪くなるケースが多いです。このように主食のフードと薬を混ぜた大好きなウエットフードを別々のお皿で与えてしまうと、好きな方のお皿しか食べなくなってしまいます。




薬はこうやって与えましょう!
理想的な薬の与え方は、錠剤の場合は喉に直接落として飲ませる方法です。犬でも猫でも口を開けて舌の奥の方に錠剤を落として口を閉じさせます。そのまま喉付近をさすってゴックンさせる方法。難しそうに思いますが慣れると意外と簡単です。但し、口を開けさせない子や人馴れをしていない子などには難しい方法です。また、錠剤では無く、粉末や液体の薬の場合もこの方法は使えません。そのような場合は、少量のウエットフードに混ぜるのが良いでしょう。ですが、必ず主食のフードと一緒のお皿に入れて与える事。あくまでも一日にお皿を差し出す回数は2回。薬は主食と一緒に与えると言う事です。それだけを食べてもお腹が満たされない量のウエットフードに薬を混ぜて、それをドライフードと一緒に与えてください。「ドライフードとウエットフードを一緒のお皿に入れると嫌がる」や「ウエットフードで濡れてしまったドライフードは食べません」と言う方がおられますが、そのような時は「嫌なら食べなくて良い!」ってくらいの強い気持ちで向き合ってあげてください。嫌がって食べなければお皿を下げてください。そしてまた12時間後の食事の時間が来れば、また同じ内容のお皿を差し出してあげてください。1回や2回食べなかったからと言って諦めるのでは無く、1日や2日程度食べなくても問題ございませんので、正しい方法で薬が飲めるようにしてあげてください。


責任を持って書いて欲しい!
何の事かと言うと、猫の食事についてインターネットで調べるとこのような内容が多く見られます。

「猫は一度に沢山の量を食べずに時間を掛けて少しずつ食べる習性がある」
「猫がフードを食べないのはお皿が気に入らないから」
「猫がフードを食べない時は手から与える」
「猫がフードを食べない時は好きなおやつなどをトッピングしてあげる」

言葉は違えど同じような内容が無数に掲載されています。また、このような内容の記事が掲載されているのは、ペット保険の会社やペットフードメーカーのサイト、及びそれらペットフードメーカーを宣伝する広告サイトなどです。そもそも、それらサイトを作成した人間に猫の食事についての知識があるわけでは無く、テンプレートのような決まった内容の文章をコピーして掲載しているだけでしょう。ですので、同じような事を書いたサイトが増える一方なのです。もちろんサイトを作成したり、記事を掲載するのは自由ですが、その誤った内容の記事が原因で犠牲になるのは猫達です。




誤った解決法は寿命を縮める?
猫の代表的な疾患と言えば、腎不全と糖尿病です。好きなものばかりを食べたり、時間や量を決めずにダラダラと食べたり、食べないからと言って嗜好性の高いお肉たっぷりな高たんぱくなフードを与えたり、食べる姿が可愛いからと言ってちゅ●るを与えたりと、そんな事をしているとますます食生活が乱れます。乱れた食生活は栄養バランスも乱れ、内臓に負担が掛かるし、体重の管理も出来なくなります。そんな乱れた食生活を「猫の習性」みたいな言い方をされると腹が立って仕方がありません。また、そのような乱れた食生活をしていると、日に日に腎臓は弱っていきます。腎不全が高齢の猫に多いので勘違いをなされている方がおられますが、腎臓の機能は高齢期から弱り始めるのでは無く、若い頃から徐々に機能が低下していき、ある一定の機能低下が確認された際に腎不全の診断が下されるのです。ですので、腎臓を一日でも長く守るには、若い頃から余計な物を与えずに、いかに規則正しい食生活をさせてあげれるかが重要となります。さぁどうですか?皆さんのご愛猫は好き嫌いをしたり、少しずつダラダラ食べたり、フードを手に乗せて与えないと食べなかったり、ふりかけやちゅ●るを掛けないと食べなかったりしませんか?それは決して「猫の習性」ではありません。飼い方を間違っているからです。日常の当たり前になっている何らかの習慣がフードを好き嫌いしてしまう原因になっているはずです。一日でも早くに気づいてあげてください。




規則正しい食事の与え方!
兎にも角にも置きエサが一番ダメ。一日中フードが入ったお皿を出しっぱなしにしているのは論外ですが、30分でも充分に置きエサです。その半分の15分でも置きエサです。ご愛猫が一度でもお皿から離れたら、どれだけフードを残していてもお皿を下げましょう。これを子猫の頃から習慣にしていただきたいです。子猫をペットショップやブリーダーさんから購入した場合、少なくとも生後2ヶ月は経っているでしょうから、「生後半年位まで、食事は一日3回~5回に分けて与えてくださいね~。」と言われても1日2回で充分です。朝晩2回の食事をしっかりと食べる事が出来れば問題ありません。野良の子猫を保護した場合は生後日数や健康状態によって異なりますので判断が難しいと思います。そのような時はお気軽にご相談ください。必要以上の食事回数を与えたり、食べが悪くなった時の間違った解決法によって大切な腎臓を傷つけないように注意してください。猫が腎臓病にならなければ30歳までは生きられるとも言います。目指せ30歳!


フードの保存はどうしたら良いの?
この時期の多いお問い合わせが「フードの保存方法」です。特にドライフードの保存方法にお悩みの方が多いですが、基本的に開封後は冷蔵庫がおすすめです。ドライフードの冷蔵庫保存には様々な意見がございますが、実際に実践した経験からして冷蔵庫保存が最も安心です。尚、1ヶ月程度で使い切れるサイズをご購入なされた場合は、そのまま冷蔵庫保存していただければ問題ございませんが、1ヶ月では使い切れないサイズをご購入の際は出来るだけ小分けをして冷蔵庫に保存していただく事をおすすめ致します。また、冷蔵庫から出してすぐの冷たいフードを与えて大丈夫かと言うご意見もございますが、個人的な経験上では全く問題はございません。尚、未開封であっても高温多湿の場所による保管はフードの品質劣化の恐れがありますので当店では日光を完全にシャットアウトをした、定温(エアコン25℃設定)倉庫でフードの保管を行っております。ご安心ください。




夏バテで食欲が低下しているの?
夏の暑い時期にフードを食べなくなると大半の飼い主様が夏バテを理由となされます。確かに暑い日が続くと食欲が落ちる事があります。でも室内飼育の場合はどうでしょうか?24時間クーラーや扇風機がある環境で、そんなに夏バテをするでしょうか?ここでも個人的な経験上でお話をしますと、私の愛犬・愛猫は夏バテをして食欲が落ちた事がありません。全員が一年中爆食いです(笑)
どうですか?夏バテ以外にフードを食べなくなった原因は思い当たりませんか?水分を摂って欲しいからと言って余計なおやつを与えたり、スープを作って飲ませたり。冷たい果物やゼリー、ヨーグルトなどを少しくらいなら大丈夫かなと与えてしまったり。薬を飲ませるのにに嗜好性の高いペースト状のおやつに混ぜていたり。




夏になると犬の外耳炎が増えるって本当?
昔から良く「垂れ耳の犬は夏になると外耳炎になりやすい!」と言います。でもこれは嘘。垂れ耳は関係ありません。夏も関係ありません。外耳炎の原因は食生活です。食生活が正しければ垂れ耳だろうが、夏だろうが、梅雨だろうが外耳炎にはなりません。原因となる食生活で圧倒的に多いのがパンです。パン以外にもクッキーやビスケットなども原因に。外耳炎以外に手足の指の間を舐めたりもしますが、これらは小麦に含まれるグルテンに反応しているケースが多いです。外耳炎でお悩みの際は、口にしている食べ物の中に小麦が含まれていないかチェックをお願いします。




夏休みやコロナ過などが原因になる事も!
犬や猫は人が家に居ないとおやつを食べる事は出来ません。その為、子供さんが家に居てる時間が長い夏休みや、コロナ過の影響による在宅ワーク、高齢者の方との同居などによって、おやつやご褒美などの間食が増えてしまう事があります。もし愛犬や愛猫のフードの食いつきが悪くなってれば、夏バテや運動不足を原因と決めつけずに、今一度食生活を見直してみてください。きっと原因があるはずです。同じフードを続けると飽きてしまうと言う方も。本来は同じフードを続けると飽きないです。選択肢が無いのですから。あれこれ与えると選択肢が増えて好き嫌いをします。まだまだ厳しい暑さが続くと思われますが、規則正しい食生活で乗り切りましょう!


犬と猫では何が違うの?
もちろん例外はございますが、犬と猫では同じ糖尿病であったとしてもタイプが異なるケースが多く見られます。ですので、糖尿病の食事療法でも犬と猫では全く違った考え方になる事が多いです。通常、腎不全やストルバイト結石などの場合は、犬と猫ではご利用いただくフードは違うものの、考え方自体はほぼ同じ事が多いので、糖尿病は珍しいケースと考えられます。特に猫の場合は、日頃からの正しい食事によって糖尿病を防ぐ事が可能になる場合が多いです。




猫の糖尿病の原因は大半がこれ!
猫の糖尿病の原因の大半は肥満です。また、その肥満の原因の大半が置きエサです。どんなに低カロリーなフードを使用していても、食べさせる量の管理が出来ない置きエサでは体重管理は不可能です。お皿にいっぱいのフードを置きエサにしていると、ちょこちょこダラダラと食べていても、あまり減っていないような錯覚に陥ります。でもご愛猫の体型をご覧いただければ、食べ過ぎである事はお分かりいただけるでしょう。その結果、膵臓から正常な量のインスリンが分泌されているにも関わらず、肥満が原因でインスリンの効きが悪くなり糖尿病になるケースが多いです。




まずは置きエサをやめて食事量を把握しよう!
現時点で肥満が気なる場合は、まずは置きエサをやめて、朝晩2回の食事に変更してください。そして適切な量のフードをお皿に入れて決まった時間に食事を1日2回与えてください。但し、置きエサをやめて朝晩2回の食事に変更をしたからと言って、初日から完食する事は無いと思います。完食どころか、殆ど食べないままどこかに行ってしまう事もあると思います。もしそうなったとしても、お皿は直ぐに下げてください。どこかに行って帰って来た時にはお皿が無くなっている事を教えてあげる必要があります。そして次の食事の時間までは何も与えず、決まった時間が来れば先程と同じように食事を与えてください。食事の与え方を切り替えた初日や2日目は、殆ど食べずに過ごす事になるかと思います。心配になられると思いますが3日目位から徐々に食べる量が増えてきますので頑張って乗り切ってください。




犬の糖尿病の食事療法は?
犬の糖尿病は、インスリンが欠乏している事で発症するケースが大半な為、インスリンの注射が治療の基本となります。また、食事と併せて血糖値をなるべく一定に保つように管理する事が重要となります。ご利用いただくフードは、高齢犬用やダイエット用が主な選択肢となりますが、ドライフードよりもウエットフードの方が糖質の含有量が少ない事が多く、血糖値の上昇を防ぐには効果的です。また、サプリメントで食物繊維を補給する事も効果的です。糖の吸収を緩やかにして血糖値の急激な上昇を防ぐ効果が期待出来ます。あとは間食を与えないようにお願いします。


綺麗なうんちが良いフードとは限りません!
良くいただきますお問い合わせで、「便が緩くて困っています。消化の良いフードはどれですか?」のような内容がございます。愛犬・愛猫の便が緩くて困っていると当然そのようなお悩み、ご相談になると思います。ですが、実は綺麗なうんちが出るフードが体に良いとは限らないのです。消化の良いフードが体に良いとも限りません。意外と思われる方も多いかと思いますが、綺麗なうんちが出るフードが、栄養バランスの整った良いフードとは限らないです。




綺麗なうんちを求めるのなら!
綺麗なうんちが出るフードを求めるなら、当店ではあまりおすすめしていない「お肉たっぷりの高たんぱくなフード」となってしまいます。消化の良いフードをお探しの場合も同じく「お肉たっぷりの高たんぱくなフード」となります。もちろん例外もございますが、「お肉たっぷりの高たんぱくなフード」が綺麗なうんちが出る消化の良いフードである傾向が強いです。また、それよりももっと綺麗なうんちが出る消化の良い食事となると、「生のお肉」です。便が緩くて困っている際に、新鮮な生のお肉を適量与えるとビックリするほど綺麗なうんちが出ます。火を使える人間以外の動物にとっては、生の食事が最も理想的な食事になります。但し、当然ですが生のお肉は栄養バランスが整った食事ではありません。でも綺麗なうんちは出ます。と言う事です。




消化の良し悪しをフードに求め過ぎないで!
消化の良いフードをお探しになられたいお気持ちは充分に理解出来ます。愛犬・愛猫の健康を考えると当然ですよね。ですが、ドッグフードやキャットフードは残念ながら消化の良い食事とは言えません。また、ドッグフードやキャットフードに消化の良さを求め過ぎてしまいますと、お肉をたっぷり使用した高たんぱくな、肝臓や腎臓などの臓器に負担が掛かるフードになってしまいます。ですので、フードに消化の良さを求めるのでは無く、フードが消化しやすいように消化酵素の補給を常にお心掛けください。また、犬猫にとっては決して消化の得意な食材では無い穀物も、腸内環境の整備や免疫力の向上を図る為にはとても大切な食材です。たんぱく質や脂質に偏った食事では無く、炭水化物や食物繊維もしっかりと補給する事が大切です。




注意すべきはうんちよりもおしっこ!
確かに綺麗なうんちが出るとホッとします。逆にやわらかいうんちが出ると心配になります。でも人間でも軟便や下痢の時もありますよね。うんちの状態で一喜一憂するよりも、本当に注意が必要なのはおしっこの方です。おしっこの良し悪しは見た目では分かりにくいですが、体の健康状態を知るには尿検査は非常に大切です。また、尿のpH(ペーハー)を定期的に確認しておく事も、正しいフード選びのポイントになります。尿のpHは動物病院に行かなくても、pH測定紙を使えばご自宅でも簡単にチェックが可能です。是非お願いします。


パッケージに「尿路結石対応」と記載する為の条件とは?
尿路結石に限った事ではありませんが、ペットフードのパッケージには「●●対応」や「〇〇に配慮」などの謳い文句が記載されている事が多いです。人間用のシャンプーやボディーソープなどにもそのような記載が目につきますが。これってどのような基準が設定されているのでしょうか?例えば、尿路結石対応と記載されているペットフードは、ある一定のミネラル成分の制限が義務付けられていたり、尿のpHの調節に栄養成分が制限されていたり。意外と知られていないと思いますので、この件についてお話をしたいと思います。




書くのは簡単。何の基準もありません!
早速答えになってしまいますが、パッケージに「尿路結石対応」と記載する為の条件は何一つございません。もちろん他の「●●対応」や「〇〇に配慮」も同じです。言い方は悪いですが、「書いた者勝ち」のような状態です。更に言うと、動物病院で販売されている療法食にも何の基準もありません。実際にホームセンターや大型のペットショップのペットフード売り場を覗いてみてください。予想を遥かに上回る数の「尿路結石対応」や「下部尿路疾患に配慮」と記載された製品が並んでいます。中には「どこが尿路結石対応???」「どの部分が下部尿路疾患に配慮???」と言う内容の製品もあります。結局は、謳い文句に惑わされる事無く、しっかりと内容を見定めて選ぶ必要があると言う事です。ですので、当店では尿路結石対応と記載されているフードが、Aと言うメーカーから犬用と猫用の2種類が発売されていても、猫用のみ取り扱っており、犬用は取り扱いをしていないと言うケースもあります。他にも、取り扱いのあるメーカーから発売されている尿路結石対応と記載されているフードを当店では販売していない事もあります。理由は、「尿路結石対応」と記載されているが、内容が伴っていないと判断しているからです。




尿路結石対応と記載されていなくても!!!
「尿路結石対応」や「下部尿路疾患に配慮」と記載されていても、内容が伴っていない製品がありますが、逆にそのような記載がされていなくても充分に尿路結石や下部尿路疾患に対応しているフードもあります。実際に当店では、ストルバイト予防に「尿路結石対応」や「下部尿路疾患に配慮」などと記載されていないフードをご紹介するケースがあります。実はそのようなフードの方が極端な栄養制限が施されていないので、長期的に与えても安心な場合があります。但し、症状の程度や体質を見極めた上で選ぶ必要がありますので、ここで具体的なフード名を申し上げる事は出来ません。気になる方はお気軽にご相談ください。また、それとは逆にいくら尿路結石や下部尿路疾患に対応しているフードであったとしても、フードの与え方や食事の摂らせ方を間違っていると症状を抑える事が出来ずに何度も再発を繰り返します。こちらも気になる方は是非ご相談ください。


水を飲んでも太る体質なんです!
このような事を言う人っていますよね。他には「そんなに食べていないけど・・・。」「少ししか食べていないけど・・・。」などなど。太っている事を「体質」を理由にしてしまうのです。これってどう思われますか?犬や猫に対しても同じような事を言う方がおられます。「この子は太る体質なのよ。」や「日中は寝てばかりで運動不足だから太るのよ。」「おやつは殆ど与えないけど太るのよ。」なんて事を。これって本当なのでしょうか?




水を飲んでも太りません!
まずは水。答えは簡単で、水を飲んでも太りません!水はゼロカロリーなので飲み過ぎても太りません。もちろん飲んだ直後は飲んだ水の量に合わせて体重は増えますが、時間の経過と共に排出されますので太る原因にはなりません。また、食べる量が少なければ太りません。ですが、一回の量が少量でも食べる回数が多ければ太ります。あと、運動不足でも太りません。食べる量が多ければ運動をしないと太りますが、食べる量が適切であれば、無理に運動をしなくても太りません。最後に、おやつを殆ど与えなければ太りません。でも殆どと言う事は全くでは無いと言う事ですよね。それって本当に「殆ど」と言える回数や量なのでしょうか?




結局は太っている原因を「体質」のせいにしているだけ!
結論は、食べ過ぎなければ太りません!体質や運動不足が原因ではありません。太るのは食べ過ぎです。犬猫の場合は飼い主様が食べ物を与え過ぎです。フードも規定量通り与える必要はありません。太っていれば量を減らしてください。規定量の半分程度でも大丈夫です。そして間食を控えてください。愛犬や愛猫が太っていれば大いに反省してください。あなたが食べ物を与え過ぎているので愛犬や愛猫は太ってしまっているのです。スマートな体型よりもぽっちゃりしている方が可愛いとかは言わないでくださいね。太っていて健康上に役立つ事なんて何一つありません。




去勢手術や避妊手術も言い訳にはなりません!
去勢手術や避妊手術をすると太りやすくなるとお思いの方が多いですが、この場合も食べ過ぎなければ太りません。確かに去勢手術や避妊手術をすると、今までよりも食欲が増します。だからと言って、食べ過ぎてもいないのに太るわけではありません。去勢手術や避妊手術をすると今まで残しがちだった食事を完食するようになり、「もう無いの?」と言う顔をするようになります。その結果、ついつい与える量が増えてしまうのです。おやつも同じです。催促の回数が増えるので与える回数が増える。与える回数が増えるので催促の回数も増える。結果、太らしてしまうので、去勢手術や避妊手術をすると太りやすくなるわけですが、太りやすい体質になるわけではありません。とにかく、太っていれば与える量を減らす。簡単な事ですのでしっかりと管理をしてあげてください。愛犬や愛猫が太るのはあなたのせいです。宜しくお願い致します。


子猫の時期から正しい食事を!
ペットショップやブリーダーさんから子猫を迎え入れる際に、「1日3回から5回程度食事を与えてください。」や「好きな時に好きな量を食べられるようにフードは常にお皿に入れておいてあげてください。」なんて事を言われたりします。確かに間違いではありませんが、この話が通用するのは生後1ヶ月半程度まで。でも現在の動物愛護法では「生後56日以下の子猫の販売は禁止」のはずです。ですので、「1日3回以上の食事」や「好きな時に好きな量を食べられる」は必要はありません。ペットショップの店員やブリーダーさんは飼い主の方からすると「プロ」です。プロの言う事を信じて実行するのは当たり前ですが、残念ながらプロの言う事が全て正しいわけではありません。獣医師も同じです。くれぐれもご注意ください!




成長期は大丈夫なんですよ!
でも実際に「1日3回以上の食事」や「好きな時に好きな量を食べられる食事」を実践していても生後半年や1歳程度までは何の問題も無く過ごす事が出来ます。だからと言ってそれを続けていると色々な症状が出始めます。まず初めに出る症状(仕草?)が「食べムラ」です。1日3回食事を差し出しているのに、食べるのは3回の内の2回だけになったり、3回ともお皿の中身の半分程度は食べるけれど、半分程度は残してどこかに行ってしまったり。飼い主様としては、半年前までは1日3回の食事をしっかりと完食していたので、「このフードが飽きてきたのかな?」と勘違いをしてしまいます。飽きたのでは無く「求めていないだけ」です。何故求めなくなってしまったのかは様々な原因が考えられますが、成長期の食欲と成猫の食欲との差は原因のひとつとして考えられます。人間でも成長期には良く食べますよね。ですので、残したり食べなかったりで食べムラが生じるようになったのは、愛猫が求めているよりも多い食事を提供してしまっていたのです。




与え過ぎなのに残すと心配に・・・。更に嘔吐が。。。
1日3回の食事を与えていて、その内の1回は食べなかったり、残す事が多くなったりした子に限って痩せていません。食べなかったり残したりするので心配になられると思いますが、まずは愛猫の体型をご覧ください。心配しないといけないような体型をしていますか?食べなかったり残したりしている愛猫がガリガリに痩せていれば心配してあげてください。でも、もしそうでなければ食事の量や回数を減らしてあげてください。また、1日3回以上の食事を与えていたり、常に食べる事が出来る置きエサをしている場合に多いのが、「フードの吐き戻し」です。食後にフードの粒が主体の吐物を吐いてしまった場合には「食べ過ぎ」とお考えください。差し出した食事を残しているのに食べ過ぎなのです。そう、そもそも与え過ぎなのです。なのに、今までは吐かなったフードを吐くようになったので、「フードが合わなくなったのかな?」や「アレルギー症状かな?」と、これまた勘違いをしてしまいます。また、このような症状が出た際に動物病院に相談すると大半の獣医師が、「フードを変えて様子を見てください。」や「もっと少量ずつ回数を分けて与えてください。」と言います。これがまた誤った食事指導です。




若い頃は食べ過ぎても吐きません!
食欲がある成長期には少々食べ過ぎても吐く事はあまりありません。でも成長が緩やかになった頃以降は、一度に食べ過ぎたり、胃の中に食べ物が残っている状態でダラダラ食べたりすると、食べた物を吐き戻すようになります。与えているフードの種類や与え方、与えている量は変わっていないのに、成長期にはなかった嘔吐が成猫になって起こってしまう場合は、ほぼ食べ過ぎです。食事の回数を1日2回にして、間食を控えてしっかりと空腹時間を作ってあげるようにしてあげてください。そうすればフードは変えなくても嘔吐は治まります。それでも嘔吐が続く場合はお気軽にご相談ください。


犬や猫で10歳と言えば人間に例えると60歳位です。
色々な説があり、どれが正解かは分かりませんが、犬猫の10歳は人間に置き換えると60歳程度となります。60歳と考えるとまだまだ元気ですし、バリバリ仕事をしている年齢でもあります。ですが、若い頃に比べると疲れやすく、その疲れもとれにくくなってきます。自分ではまだまだ若くて元気だと思っていても体は正直です。健康診断や人間ドッグを受けると思わぬ指摘を受ける事も出てくるでしょう。犬や猫も同じです。10歳近くになって何も心配な点が無い方が珍しいです。小さい変化や細かい仕草などから、いち早く体調の変化に気づいてあげる事はとても大切です。




水を飲んだ後の「ケッケ!」「カッカ!」には要注意!
犬に多く、猫には非常に稀な症状ですが、水を飲んだ後の「ケッケ!」「カッカ!」。これは咳です。一見、喉に何かが詰まってしまったのかな?と思うような仕草ですが、これが犬の咳なのです。この咳をしだすと気を付けてあげて欲しいのが心臓の状態です。この咳は、心臓内で血液が逆流するのを防ぐ働きのある弁が機能しなくなり、逆流してしまった血液によって風船のように膨らんだ心臓が、その上にある気管支を圧迫する事によって生じます。その他にも、気管が変形して起こる気管虚脱や、喘息や肺炎などによる咳の可能性もございますが、年齢的には心臓病を疑う必要があります。気になる場合はすぐに動物病院にて診察をお願いします。また、猫は犬に比べるとあまり咳をしませんが、その猫が咳をすると言う事は大きな病気が隠れている可能性があります。ご注意ください。




犬も猫も本当に多いです!気をつけましょう!
10歳近くになって、「お水の飲む量が増えた」「尿の色が薄い」「体重が落ちやすい」「口臭がきつい」「吐く事が多い」「被毛のパサつきが目立つ」などの症状が見られた際は、腎臓病(腎不全)を疑ってください。更に症状が進行しますと、「食欲が無い」「体がだるそう」と明らかに元気が無くなります。ですので、少しでも気になる症状が見られた際はすぐにでも動物病院での診察をお願いします。多くは通常の血液検査で診断が可能ですが、初期の腎臓病の場合は通常の血液検査では数値として表れにくい為、高感度のSDMA検査を受けておくと良いでしょう。腎臓病は早期発見の早期治療、早期からの食事療法が非常に効果的です。くれぐれもご注意ください。




食欲があるから大丈夫!!!と言うわけではありません。
食欲があり、元気もある。しかし体重が減ってしまう。このような場合は、10歳近くの猫に多いですが、甲状腺機能亢進症の可能性があります。診察を受けようと思う最大の症状である「食欲が無い」「元気が無い」と言う事がございませんので、どうしても発見が遅くなってしまいがちです。元気があって食欲もあるけれど体重が落ちやすいと感じた際はすぐに診察をお願いします。血液中の甲状腺のホルモンの量を測定するだけで診断が可能です。その他にも10歳近くになると色々と体調の変化が見られるようになります。気になる症状が見られた際は、是非早い目に診察をお願いします。


お心当たりのある方おられませんか?
愛犬や愛猫がご飯(フード)を食べてくれない時や、好き嫌いが激しくてなかなか食が進まない時などに、ついついフードの粒を手のひらに乗せて食べさせてしまう事はありませんか?もちろん体調が悪く食欲が無い時には必要な手段かと思いますが、食欲はあるけど食べない時や、好き嫌いをして食べない時にしてしまうと、少しは食べてくれると思いますが、根本的な解決にはなりません。逆にそのような行為は、愛犬や愛猫の食に対するわがままを助長しかねません。




最初は成功したと思っても・・・。
食べないからと言って手のひらに乗せて食べさせると、はじめの内は食べてくれたり、数粒は食べたりすると思います。「あ~良かった。これからはこうやって手のひらに乗せて食べさせよう!」と思っても、次のご飯の時間には、先程と同じように手のひらに乗せてもにおいを嗅ぎに来ただけでプイっとどこかに行ってしまったり、日に日に食べる量が減って行って数日後には手のひらに乗せても全く食べてくれなくなります。どうしてだと思いますか?理由は根本的な原因を解消していないからです。根本的な原因とは「飼い主様の誤った飼い方」です。具体的には、最も多いのがおやつやご褒美の与え過ぎです。トイレを成功したからご褒美!賢くお留守番が出来たからご褒美!ブラッシングを頑張ったからご褒美!なんて事をしていたらご褒美か食事かわからない程の量を食べる事になります。結果、フードを食べなくなっても当たり前です。他に多いのが置きエサです。当コラムでは何度も何度も置きエサの危険性についてお話をしておりますが、置きエサをすると常に食べられる状態であるが故に必死になって食べようとしません。その姿を見た飼い主様は「このフードは嫌いなのかな?」「この粒の形状は食べづらいのかな?」などと誤った解釈をしてしまい、色んなサンプルを取り寄せて「これはどう?」「こっちは食べやすい?」と言う感じで、次々と違うフードの粒を手のひらに乗せて食べさそうとします。こうなると・・・。




ご飯を手であげるとこうなります!
おやつやご褒美が多かったり、置きエサをしていたり、更に一日数回の手のひらからの給餌を。このような食生活をさせている飼い主様から多いお悩みが「便秘」です。便秘の解消には食事回数を一日2回に限定して、食間の約12時間はしっかりと胃を休める事が大切なのですが、便秘の理由を「あまり水を飲まないから」や「フードが合わないから」などとまたも誤った解釈をしてしまいます。その結果、水分を無理矢理にでも摂取させる為に、ウエットフードやペーストタイプのおやつを食事の時間以外に与える事によって、更に胃が休まる時間が減って便秘が悪化。また、家の中のあらゆる個所にお水の入ったお皿を置いたりしてお水を飲ませようとしますが、そんな事をしなくても食間を約12時間作ってあげるとお水は飲みます。お腹が空けばお水を飲みます。自分にとって必要な水分は自ら飲みます。余計な事をしなくて大丈夫です。まずは、手からご飯をあげるのを止めて、食事の回数を1日2回にしてあげてください。初日、2日目くらいは殆ど食べないままでお皿を下げる事になるかと思いますが、3日目位からしっかりと食べ切るようになっていきます。もちろんその間はおやつやご褒美は与えてはいけません。お皿を差し出す時間も1回に5分程度。騙されたと思ってやってみてください!


まずは炭水化物と糖質の違いは?
愛犬や愛猫の体調や病状によっては、糖質制限が必要になる場合があります。その際に「炭水化物=糖質」とお思いの方は、たんぱく質と脂肪が多く、低炭水化物のフードをお選びになられる傾向があります。ですが、そのようなフードをお選びになられると、確かに糖質制限にはなっているのですが、たんぱく質の過剰摂取になってしまい、健康であった臓器までもが悲鳴を上げてしまう事があります。ですので、糖質制限が必要だからと言って炭水化物を極端に制限する事は体にとって良いとは言えません。特にここ数年は、「炭水化物は犬や猫には必要が無い!」と言った文言を使用したフードメーカーが多くなりました。でも少し言い方を変えると、「食物繊維は犬や猫には必要が無い!」と言っているのと同じです。何故かと言うと、食物繊維は炭水化物の一種だからです。そしてもう1種が糖質です。要は「炭水化物=食物繊維+糖質」と言う事です。ですので、糖質制限を行う必要がある場合は、炭水化物源となる食材によって、食物繊維と糖質の含有比率が異なりますので、食物繊維の含有率が高く、糖質の含有率が低い食材を使用したフードを選ぶようにお心掛けください。




粗繊維と食物繊維の違いは?
ドッグフードやキャットフードの成分値に記載がされている粗繊維と言う言葉。フードに含まれる食物繊維の量を調べたい時に見たりします。ですが、実は粗繊維として表示されている量は実際の食物繊維の量とは異なるのです。何故かと言うと、食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維の2種類がありますが、粗繊維を調べる方法では水に溶けない不溶性食物繊維の量しか計測出来ません。ですので、フードに含まれている水に溶ける水溶性食物繊維の量は粗繊維の値には含まれていないのです。ですので、ドッグフードやキャットフードの中にはパッケージに記載されている粗繊維の値よりも多い食物繊維が含まれているとお考えください。また、動物病院で便秘の相談をした際に、「犬や猫は食物繊維の消化が苦手なので、摂取すると便秘になりやすい。便秘が気になる時は食物繊維の少ないフードを与えるように」と言う獣医師がいますが、それを言うなら人間も同じです。人間も食物繊維の消化は苦手です。でも食物繊維が便秘解消に効果的なのは皆さんご存知ですよね。犬や猫も、人間同様に適度な食物繊維は便秘の解消に繋がります。もちろん人間も犬や猫も食物繊維を過剰摂取すれば便秘になる可能性はありますが、フード主体の食生活で食物繊維の過剰摂取は有り得ないです。また、犬猫の便秘の原因は殆どが食べ過ぎです。ダラダラ食べさせたり、置きエサをしていると、胃が休まる時間が無くなり、腸の働きが低下します。ですので、便秘でお悩みの際は、食べさせる時間を制限して胃を休め、腸がしっかりと働ける時間を作ってあげてください。また、高たんぱく・高脂肪で低炭水化物のドライフードは便秘になりやすいです。ご注意ください。




低たんぱく食は軟便になるので与えれない???
健康診断で腎不全と診断されたり、膀胱炎や尿路結石をケアする為に低たんぱく食を与えたいけれど、どうしても便が緩くなってしまう事があります。これはフードが合わないわけででは無く犬猫の体質からすると当然の事です。低たんぱく食は必然と高炭水化物となるのですが、上で説明しました通り、犬猫は炭水化物(糖質や食物繊維)の消化が苦手です。消化が苦手な原因は糖質を分解する為の消化酵素であるアミラーゼと、食物繊維を分解する為の消化酵素であるセルラーゼが体内において不足しているからです。低たんぱく食を与えたいけれど軟便になってしまう時は、そのフードを与えるのを諦めるのではなく、不足している消化酵素を補ってあげてください。便が綺麗からフードが合っているとは限りません。逆に便が緩いからフードが合っていないとも限りません。その時の体調にとって本当に必要なフードを与える事が出来るようにしていただく事はとても大切と思います。


まずは白内障とは?
中には先天性の白内障もございますが、ここでは加齢性の白内障についてお話を致します。ご了承ください。

白内障とはご存知の方も多いかと思いますが、目の中のレンズの役目を果たす水晶体が白く濁る事により、視力の低下を招く病気です。特に犬では10歳前後から気になり出す事が多いです。猫の場合は、人間や犬に比べると白内障にはなりにくいと言われていますが、キャットフードの品質向上や医学の進歩により、従来に比べますと人と同じく大きく寿命が延びていますので注意が必要かと思います。




白内障が気になり出したらどうすれば良いの?
白内障が気になり出したら当然ですが、動物病院での診察をお願いします。白内障は進行性の病気の為、すぐに完治させる事は難しいですが、初期の段階であれば点眼薬を使用する事により徐々に改善する場合があります。また、改善が出来なくても進行を遅らす事は可能ですので、気になり出したら一日でも早くに診察をうけるようにしてください。




白内障に効果的なサプリメントは?
白内障に効果的なサプリメント成分として有名なのが、ブルーベリーやビルベリーに含まれるポリフェノールの一種で、青紫色の天然色素であるアントシアニン。そしてもう一つ、強力な抗酸化作用を持ち、目の酸化を防ぎ様々な目の病気の対策に効果があると言われているルテイン。主にアントシアニンとルテインで構成されているサプリメントが白内障の予防や進行を遅らす効果が期待出来るとして製品化されております。更にもう一つ、白内障対策として強くおすすめしたいサプリメントがあります。




白内障対策で強くおすすめしたいサプリメント成分がこれ!
白内障に限った事では無く、病気や疾患に深く関わっているのではと言われているのが「活性酸素」です。活性酸素とは物質を酸化させる能力が非常に強い酸素の事です。私たち生き物の多くは、日々大量の酸素を摂り入れていますが、そのうちのおよそ2%がこの活性酸素になると言われています。言い換えると、活性酸素の量が多ければ多い程、体が酸化(老化)すると言う事です。その活性酸素を退治してくれるのが「SOD酵素」と言う酵素です。但し、このSOD酵素は幼少期でこそ体内で沢山の量が生成されるのですが、歳を重ねるにつれて生産量が減少してしまいます。ですので、そのSOD酵素と同じ働きを持つ食品(SOD様作用食品)を積極的に摂取する事によって、体の酸化(老化)を防ぐ事が出来ると言う事です。白内障が気になり出したら、SOD様作用食品を含むサプリメントを是非ご検討ください!


猫や小型犬に多い小食の原因は?
猫や小型犬の飼い主様には思い当たる方も多いのでは無いでしょうか?

「うちの子は体が小さいので食が細く、一度に沢山食べられないので、食事を4回~5回に分けてあげています。」

実際にお問い合わせやご相談の際にも、このようなお話を良くお見かけ、お聞き致します。しかし本当に食が細いのでしょうか?一度に沢山食べられないのには何か他の原因があるのでは無いでしょうか?




「食べられない」では無くて「食べたがらない」なのでは?
愛犬・愛猫が一度に沢山の量を食べられない理由として、飼い主様が最も多く仰るのが「体が小さいから」です。確かに、体重3kgの子が一度に100gのドライフードを食べるのは難しいでしょう。体重30kgの子であれば100gのドライフードは一度にペロッと食べてしまいます。だからと言って一度に沢山の量を食べられない理由として「体が小さいから」は違いますよね。体重3kgの子に必要な量(20g程度)はペロッと食べて貰わないと困ります。逆に体重30kgの子に1000g食べろと言っても難しいですからね。体の大きさは関係無く、体の大きさに適した必要量はペロッと食べる事が出来ないといけません。それでは、それが出来る出来ないの違いは何なのでしょうか?




体が小さいのであればおやつの量も少量に!
体が小さいからドライフードを一度に沢山食べられないのに、おやつは沢山食べられるのは何故でしょうか?沢山与えていないつもりでも、体の小さい愛犬・愛猫にとっては「沢山」になっていませんでしょうか?大型犬があまりフードの好き嫌いをしない理由はそこにあります。小型犬と大型犬のおやつの量が大して変わらないのです。私の大嫌いな「ち●ーる」などのペロペロ舐める系のおやつでも、体重3kg程度の小型犬や猫に1本与えますが、体重30kgの大型犬でも与えるのは1本とかでは無いでしょうか。体重が10倍あるからと言って、与える量も10倍の10本にはならないと思います。クッキーだとしても、体重3kgの子に1個与えたとしても、体重30kgの子には10個も与えないです。与えても2、3個程度。それだけ小型犬や猫のおやつの量が体の大きさの割に多過ぎるのです。決して大型犬のおやつの量が少ないのではなく、小型犬や猫など体の小さい子のおやつの量が多過ぎるのです。




騙されたと思ってやってみて!
一度に沢山食べる事が出来ないとお思いの飼い主様へ!騙されたと思ってやってみてください。
まずは、おやつやご褒美などの間食を中止してください。一生おやつを中止にしないといけないわけではありません。1週間程度で結構です。そして分けて与えていた食事を1日2回にしてください。もちろん、そうしたからと言って初日から一度に沢山食べる事が出来るようになるわけではありませんので、はじめのうちはフードを残してどこかへ行ってしまうと思います。だからと言って帰ってくるまでお皿を出しっぱなしにはせずに、どこかへ行ってしまった時点でお皿を下げてください。帰ってきてご飯の催促をしても次の食事の時間までは絶対にお皿は出さないでください。そうすれば数日で一度に沢山の量を食べる事が出来るようになります。但し、途中で一度でも間食を与えてしまったり、残したフードを再度差し出したりすると、また最初からやり直しになりますのでご注意ください。




とても大切な事です。後悔をしないようにしましょう!
当コラムでは好き嫌いをさせない事や、置きエサをしない事、おやつを与え過ぎない事など、食生活に関してしつこく書いております。「またか・・・。」「うるさいなぁ・・・。」とお思いの方もおられると思います。でもそれだけ大切な事なのです。おやつやご褒美を与え過ぎて栄養バランスを崩してしまう事が心配なのはもちろんですが、置きエサをしたり食事回数が多い事によって、膀胱炎やストルバイト結石などの泌尿器系疾患発症のリスクが高くなる事や、好き嫌いをさせてしまっていると必要の際に食事療法を行う事が出来なくなります。実際に小型犬や猫がストルバイト結石を患う事が多いですが、これは体質なんかでは無く乱れた食生活が原因です。体が小さい相手におやつやご褒美を与え過ぎているのに、満足にフードを食べてくれないからと言って心配になる。その結果、間違った食事の与え方をしてしまう。このパターンです。今は良くても数か月、数年後に後悔する事にならないようにくれぐれもご注意ください。


本当にそのたんぱく質で栄養が足りるの?
良く下記のようなお問い合わせを頂戴致します。

「●●のウエットフードはたんぱく質が凄く低いですが栄養不足にならないのですか?」

実際に製品を見てみますと、次のような表示になっています。(猫用のボジータで例えていますが他のフードや犬用の製品も同様です。)


【ボジータ 猫用ドライフード】
たんぱく質・・・33%  脂肪分・・・14%  繊維・・・3.5%  水分・・・9%


【ボジータ 猫用ウエットフード】
たんぱく質・・・7.5%  脂肪分・・・6%  繊維・・・0.5%  水分・・・83%


このようにドライフードのたんぱく質含有量は全体の33%も占めるのに対し、ウエットフードのたんぱく質含有量はたったの7.5%ととても少なくなっています。本当にこれで栄養が満たされるのでしょうか?




乾物量分析値に置き換えてみると!!!
ドライフードとウエットフードの最大の違いは水分含有量です。上記のボジータの場合、ドライフードの水分含有量が9%に対し、ウエットフードの水分含有量は何と83%にもなります。殆ど水分ですね。この水分を除いた栄養バランスを示す値を乾物量分析値と言います。上記の2種のフードを乾物量分析値に置き換えると下記のようになります。


【ボジータ 猫用ドライフード】
たんぱく質・・・36%  脂肪分・・・15%  繊維・・・3.8%


【ボジータ 猫用ウエットフード】
たんぱく質・・・44%  脂肪分・・・35%  繊維・・・2.9%


このように水分を除去した状態で見ますと、ウエットフードの方がたんぱく質も脂肪分も多くなります。また、一般的にウエットフードの炭水化物含有量を乾物量分析値で示すと10%未満~15%程度になるものが多いのに対し、ドライフードの炭水化物含有量は全体の30%~50%程度になるものが多いです。ですので、食事制限で炭水化物の摂取を控えたい場合などは、ドライフードを選ぶよりもウエットフード中心の食生活の方が良いと考えられます。




ウエットフードは水分が多いので・・・・。
上記のように乾物量分析値ではドライフードよりもウエットフードの方が栄養価が高い事が分かりました。ですが、やはりウエットフードはフード内の水分量が多い為、上記のボジータの場合、100g当たりのカロリーがドライフードの場合は「373kcal/100g」に対してウエットフードは約1/5のたった「71kcal/100g」となります。水分が多く含まれるため、沢山食べないといけないと言う事です。例えば、300kcalを摂取しようと思うと、ドライフードは80g食べれば良いところ、ウエットフードの場合は422gも食べないといけません。その分食費もかさみます。また、ドライフードにウエットフードを混ぜる際、「ドライフードを10g減らせばウエットフードを何g加えれば良いですか?」とのお問い合わせも良く頂戴致します。それ程神経質になる必要もありませんが、ドライフード10g相当の栄養価はウエットフードだと50g程度になるとお考えください。ドライフード2g相当はウエットフードでは10gとなります。少量で栄養が満たされるドライフードと、沢山食べる事が出来て水分も多く摂取出来るウエットフード。上手く利用していただければと思います。